金ひかるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「夜明けには…」のスピンオフ。あの嫌なやつの新二が主人公とあってちょっと不安がありましたが、それはすぐ杞憂に。嫌なやつである新二が、恋に揺れ懊悩し自暴自棄になっていく姿が丁寧に書かれていて、自然と引き込まれてしまいました。新二、嫌なやつなのにどこか哀れで幸せになってと思わずにはいられないキャラでした。そんな新二を愛しながら傷を癒していく津久井がまた、いい男なのに普通っぽくて良かったなー。
萌えではないけど文章にところどころ読み手をぐっとさせるフレーズがあって、砂原さんは本当に上手い。それに加えて秀逸な人物描写に唸りながら、話を夢中で追っていました。
前作キャラとのからみも、今作の世界観を壊さず抑えた使い方で物足りないながらも好感触。
良いお話を読んだなーと満足です。 -
Posted by ブクログ
なんていうか、人の痛みとは他人に理解されるものではないんだなぁって。
二組のお話がそれぞれ二話ずつ。
義理の父と息子の葛藤と苦しみと甘さに満ちた時間が変わるときのお話。
息子視点だからちょっとINだったり幼すぎたりの感情にん~っと思うところもあるけど、きっと若さってこういう事だよなって。
ずっと苦しかった自分を認めて好きな気持ちも捨てられない最後に縋りつく息子をきっと嬉しい気持ちと身を割く思いで受け止めたんだろうなぁと。
といっても、ずっと下心ありで我慢してきた義父だからやっとって気持ちの方が大きいか。
お互いいらない気を回しあい、傷つけ合い、それでも譲れなかった二人の距離を少しずつ大切にしていくんだろうな。
もう一組は学生×先生。
あっけらかんと鷹揚だと思っていた学生。軽いような見透かすようなそんな少し大人びた学生と、大切な人を2人なくしてきた先生。後悔ばかりして、自分の存在を拒否し、周りを拒絶するわけでもなく受け入れるわけでもなくただそこに漂うだけの自分を嫌悪するもどうもできないもどかしさ。
冗談だと思っていた生徒の言葉も本当のことで、それをしてって生徒を理解していく。
でも、もう二度と大切な人を失いたくない先生は自分の心に何も作らないように生徒を拒む。
でも、泣けなかった泣くことを忘れた先生が、生徒が転校する日に見送りに行き涙を流した自分を受け入れる。
印象的だったのは、先生の友人(最初のCPの義父)が
「未来に背を向けてバックで進んでる。過去のことはすごく良く見えるけど、先のこと全然見えてなくて、障害物があるともろに転んで大けがする。ちょっと勇気を出して前を向いて歩く方が、実はずっと安全で楽」的なことをいう。
あぁ、そうだよなぁって。
くっついた後の話は最後に全部持っていかれた!
なんというか、お互いを想い合い回り道して、やっと掴んだ手と手。
メールの文体で先生から生徒へのメッセージが乗ってるんだけど、なんかもうこう、ストンって。
どちらのCPもお互いを思うがために空回りして結局傷つけたり傷つくんだけど。
だからこそ人は誰かをもとめるんだなって。
Hシーンは無いけどすごくすごくひきつけられて読み終わった後に誰かの声が聴きたくなるいいお話だった!
☆4.8 -
Posted by ブクログ
ネタバレ仕事ができる男ってホントカッコいい!!
同僚で友人と思っていた永瀬に仕事を盗まれ、自暴自棄になっていた野暮ったい京一を梶本が仕立てあげていく。
俺様攻めはホント良い!しかもそれが仕事が出来て本質を知ってるとなると尚更。
今回の受けは自分をよく分かっていない野暮ったい男だけど、最初は怒って梶本と縁を意外な場面を見るうちに離れられなくなっていく。
これはホント話の組み立てが良くて、面白かった!
永瀬の失脚もちゃんと納得いく形だったし、梶本のために永瀬を誘惑しようとする京一もかわいかったし、最後にそうくるか!っていうどんでん返しもありで楽しめた!! -
Posted by ブクログ
ネタバレ木原センセらしいぶっとび設定に( ̄ー ̄)ニヤリとさせられます。
エリート医者がつるんで道で男を拾って犯して3Pって、酷いじゃないですか。偶然居合わせたノンケにそんな大それたことをするなんて、良識あるはずの医者のやることではありません。
その上、若宮は陵辱した岡田と一週間後に避けようもない状況で再会してしまうんです。気まずい。しかも、その岡田は若い学生だと思っていたら違っていたり若宮と以前に出会っていたり、驚愕するような事実がわかってきます。
これはまだまだ序の口。これだけじゃ終わらない思いもよらない展開に、最後までドキドキさせられてしまいました。
プライドが異常に高いツンツンなクールビューティの若宮が、それまでの価値観がすべてひっくり返るような恋に堕ちてしまうんです。
傷つくのが嫌で、マトモな恋をしたことがなかった若宮が、運送屋で働く地味で平凡な男のことをめちゃくちゃ好きになってしまうんです。
自分が傷付けた相手にぴしゃりとやられて自尊心が傷ついたとか、訴えられるのが怖かったとか、保身を考えていたところへ、さらに嫌がらせをされていると誤解をしてしまった若宮。また恥をさらします。
細かいことをすごく気にしていたのに、岡田は案外大ざっぱな体育会系ww
それがよかったのかもしれません。正反対な性格だったから惹かれあったんでしょうね。岡田は、ツンなのに抜けている若宮に淋しさが癒されてしまった?
とにかく、若宮は一人で悩んで、ぐるぐるしちゃいます。生まれて初めての独占欲!Hはやりまくっていたのに恋愛はしたことなかったというのがすごくでていて、胸がきゅーんとなってしまいました。
そんな若宮に、岡田がやさしい!甘えることも忘れないw
一番萌えたのは、愛することで弱くなった若宮ですね。
なにしろ、タチを譲らなかった人生で初めてその立場を明け渡したんですからねwww
愛ですね。リバになる瞬間に萌えまくりました。
犯した相手を本気で好きになっちゃうというところが、なんともブラックです。相手がノンケだってことでちっとも安心できなくて、女と岡田が話をしているだけでも悶々としてしまうなんてところも、生々しかったです。
若宮の恋心は読んでいて切なくて苦しかったけど、総じて甘い仕上がりです。
あくまでも木原センセのレベルで見たら、ですが。
マラソンが岡田のキャラを上手く表現していて、爽やかです。そこでまた悶々と悩んでいる若宮が残念で、またきゅーんとなっちゃいました。
くせ者の谷脇がとても気になります。