湯浅誠のレビュー一覧

  • 反貧困 「すべり台社会」からの脱出

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    昨年末に働きたくないブロガー(笑)のPhaさんのブログで、2014年に読んだ本で良かった本の1冊として紹介されていたので読んでみました。
    かなり衝撃を受けました。良書です。

    この本は2008年に発刊されており、その頃の僕は割と給与の良い会社で働いていた時期でもあり、世間で話題になっていた年越し派遣村やワーキングプアという言葉にピンときていませんでした。意味は理解できるものの、実感しにくいというか。

    ●3層のセーフティーネット。3つ目の生活保護は、非常に弱いセーフティーネットであること。2つ目のセーフティーネット(社会保険など)から漏れてしまうと、3つ目のセーフティーネットはいまいち機能して

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    2015年01月06日
  • 経済成長って何で必要なんだろう?

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    「経済学」が、技術であり道具であるとの主張に目ウロコでした。

    刺激的な話が多く、「新自由主義」なるものの幻想。ケインズとハイエクの親和性。再分配の話。等々。また、所謂論壇に欠けているもの。メディアの無能など、まことに盛りだくさんで面白かった。

    また、自分も全く同感なのは、政治家が票にならない若年層を向いた政策をするはずがないという事。このままでは日本は滅びるね。

    一番いいのは、少子化対策をしっかりやって人口を増やすこと。でも、これが難しい。「経済学」的には処方箋を示せるのだろうか。それが嫌なら、移民を受け入れしかないかな。

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    2014年12月25日
  • 貧困についてとことん考えてみた

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    人格って、その人ひとりだけでできているわけじゃなくて、川の流れのようにたくさんの影響が集まってできている。だから、あなたという人は今まであなたが人生で出会ったすべての人の反映なんだということが、脳の研究の現場では、科学的にもわかってきたんですね。ということは、自分を高めたり、自分の命を輝かせるためには、人とつながらなくてはいけない。そういう意味においても、自己責任というのは、矛盾しているんです。・・・逆に言えば、ある人が少しうまくいかないのも、その人の責任ではなくて、その人が今までたまたまそういったつながりに出会えていなかった、というだけの話なんですね。
    単にお金を支給すれば、セーフティネット

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    2014年09月20日
  • 反貧困 「すべり台社会」からの脱出

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    自己責任論といい生活保護の話といい、蔓延してる考え方がまるっきり自分ので図星指された気分。素直にこの人スゲェって思った。他に感想出ない。

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    2014年05月15日
  • 反貧困 「すべり台社会」からの脱出

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    日本で起こっている貧困について論じた本。貧困は自己責任なのか。いや、そうではないと著者は語る。
    貧困に陥らないために国としては雇用、社会保証、公的扶助の3重のセーフティーネットが働かなければならないのに、一度これらの支援対象から外れるとまっさか様に貧困に落ちてしまう(このような社会をすべりだい社会といっている)。この仕組みこそが問題である。誰もが自分に尊厳をもって生きられる、何度でもチャレンジできる社会に向けて、日本の貧困というみえづらい問題に焦点を当てている点が本書の特筆すべき点だ。

    ・アマルティセン「貧困は、単に所得の低さというよりも、基本的な潜在能力が奪われた状態とみられなければならな

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    2013年12月22日
  • 経済成長って何で必要なんだろう?

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    ネタバレ

    経済成長を可能にする方法は第一に個人の自由な創意工夫(競争)第二に失敗時のセーフティネット(再配分)第三に景気の振幅を抑制するマクロ経済政策(安定化)に尽きます。

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    2012年10月05日
  • 経済成長って何で必要なんだろう?

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    2%の経済成長を続けることが必要である。そのためには3つ-競争、再分配、安定化が方法として有効である。これをわかりやすく角度を違えて示してくれる。とても納得した。

    経済と政治の違いも明確に分かった。
    経済の人間が理想に捕まり、政治の人間が方法論に終始する、まったく逆の事態になっている指摘はなるほど!

    借りたけど、多分この本買う。経済学部でない人間にとって本当にわかりやすく面白い本だった。

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    2011年12月10日
  • 経済成長って何で必要なんだろう?

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    ネタバレ

    良書。
    経済成長経済成長と叫ばれる中で、なぜそもそも経済成長が必要なのかからそのために誰のどういったアクションが必要なのかまでがしっかりカバーできている。
    対談鼎談形式で展開されるので議論の過程も分かり非常に分かりやすかった。

    湯浅誠と赤木智弘という人選が好感。
    学者や政治家たちだけの世界の話のようなイメージをうまく崩してくれた。

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    2011年10月02日
  • 経済成長って何で必要なんだろう?

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    メディアやネットの中で「経済」について語られていることがいかにいい加減かを理解させてくれる本。
    理論より実践寄りの立場で書かれており、それは対談の相手として選ばれたメンバーからも伺える。

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    2010年04月26日
  • 経済成長って何で必要なんだろう?

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    【目次】
    1章 高度成長とは何だったのか----戦後日本経済思想の源流と足枷
    岡田靖×飯田泰之

    2章 戦争よりバブル、希望はインフレ
    赤木智弘×飯田泰之(司会・芹沢一也)

    3章 何が貧困を救うのか
    湯浅誠×飯田泰之(司会・荻上チキ) 

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    2010年04月25日
  • 正社員が没落する ――「貧困スパイラル」を止めろ!

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    「過激なタイトルだなあ」、と思った。

    読み進むと、それは過激でも何でもなく、今アメリカで、そしてこの日本で現実に起きていることなんだと分かる。正直恐ろしくなった。

    医療保険や教育の民営化の結果、医者が食糧配給をもらうまでに追い込まれ、教師は精神を病み職を離れる。にわかには信じ難いが、それがアメリカの現実だとすれば、日本で近い将来起こる事を想像することは難しいことではない。

    貧困問題やワーキング・プアが語られるとき、マスコミも私達も、単に弱者救済すれば問題が解決すると考えている。

    そこが殆どの日本人の思考を停止させ、己の身に今降りかかっている問題から目を逸らさせていることをこの本は気付か

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    2009年11月01日
  • 正社員が没落する ――「貧困スパイラル」を止めろ!

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    経済格差大国アメリカと、それと同じ道をたどる危機に瀕している日本の現状を二人の活動家が語る。
    もはや他人事ではない。
    みんなにもこの危機を知って欲しい。
    そうすれば、社会全体で社会を支える国も必ず実現するはずである。

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    2009年10月26日
  • 正社員が没落する ――「貧困スパイラル」を止めろ!

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    今の政治に対して怒りを感じさせてくれる+その怒りをどのように政治に影響させるかについて、アメリカと日本の事例をいれて紹介しています。

    この本を読んだ後に、日本を出て行きたくなりました。

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    2009年10月04日
  • 反貧困 「すべり台社会」からの脱出

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    新自由主義が押し付ける自己責任が、権力側の都合の良い言い訳として熟成、伴って弱者の救いの手が浅薄になっていく。生活保護や子ども食堂、本来の目的がすり替わる事象は尊厳を軽視する社会に堕ちていくことに気づかない。なぜか。私は大丈夫、あの人よりマシ、そこにも自己責任が通底する。この危うさは容易く分断や排除という狭小な心へと誘う。多様性や寛容という優しさの中に自身も含めた厳しさをいかに持続していくか。そこに民主主義というイデオロギーが包摂している。そう、私たちは常に岐路に立っている。どちらに進むか。間違ってもいい、パーフェクトじゃないヒューマンなんだから、訂正や謝意を伝えて更なる選択を試みよう。

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    2025年10月11日
  • つながり続ける こども食堂

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    こども食堂の実例を挙げ、無縁社会による生きづらさや不安に応えようとする居場所の必要性を説く。
    理想を語り、理想を実現させるため現実の何が問題なのか指摘する。多様性に配慮を加えることで共存社会が実現する。
    わかりやすい語り口で、スッと胸に染み入る。

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    2022年11月29日
  • 「なんとかする」子どもの貧困

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    この本では、第一章で相対的貧困率の数値等を用いて"子どもの貧困問題"の現状を具体的に示し、第二章〜四章からはこの問題に最前線で取り組む人々・団体(インフォーマル中心)にフォーカスする。
    面白かったのはそのフォーカス先のセレクト。子どもの貧困問題への支援というとこども食堂が最も有名だろうし、実際、当書でもしっかりめに取り上げられていた。しかしそれだけにとどまらず、一見この問題とは直接的には結びつかなそうなDMMアカデミー等の取り組みも事例として挙げられていたのが、個人的にはかなり印象に残った。こういう枠に囚われない発想がほしいものだ。
    福祉関係の本でいえばかなり読みやすい方だ

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    2022年07月05日
  • 「なんとかする」子どもの貧困

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    子どもの貧困についての入門書。現場の人々の意見がところどころみられて参考になる。医療や教育よりも「モノ(テクノロジー)とカネ」という考え方に新鮮味を覚えるのと同時に「なるほどね」と思わず納得してしまいました。

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    2022年03月27日
  • 反貧困 「すべり台社会」からの脱出

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    この本が出版されてから、かなり時間が経ってから読み終わった。

    反貧困ネットワークは、依然活動しているようだが、以前のような見える形ではなくなった。貧困が解決している訳ではないだろうが、アピールがうまくなくなったのか、単にメディアが取り上げなくなっただけなのか。

    著者も、一時期「時の人」となったが、最近は見かけない。これも、単に、こちらの情報感度の問題だけなのかもしれないが、これだけ、反貧困に対する知見と経験を持ち合わせている人が、表舞台に出てこないのはなぜだろう。何かあったのかもしれない。

    今(2021/9現在)、メディアは自民党の総裁選一色である。申し訳程度に、野党の政策を報道する程度

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    2021年09月27日
  • つながり続ける こども食堂

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    こども食堂について興味があったので
    読んだ。
    こども食堂がどんな場所で
    あるか、どんな風に運営されているのか
    自分が疑問に思っていたことの
    答えもわかったし、また筆者の
    ちょっとした文章からも
    ぐっと想いが伝わってきた。

    なんとなくあと数年内には
    我が子の子育てに終わりが
    きそうに感じるこの頃、
    人の役にたちたいという想いが
    年々強くなっていて、こんな
    自分ができることってなんだろうと
    結構考える。

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    2021年07月25日
  • 反貧困 「すべり台社会」からの脱出

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    貧困になってしまうのは自己責任の部分が多いと思っていたが、この本をきっかけに必ずしもそうではないと思った。貧困になってしまうには負のスパイラルにはまりこんでいく。貧困から脱出するには第三者の協力が必要であろう。個人では自信を損なわれ、行政と対等に手続きすることもできない。生活保護に関しては行政は特に厳しく対応するのが現状だと思う。

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    2021年05月15日