湯浅誠のレビュー一覧
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人のつながり、人の多様性について考えさせられた一冊。
タイトルが違えば、あるいはサブタイトルがあれば、もっと広くいろんな方に手に取っていただけるのではないかと思いました。
マーク・グラノヴェッターの「弱いつながりの強み」、有益な新しい情報は「弱いつながり」の人たちから得られるケースの方が多い、という考え方が興味深かったです。
貧困に陥る方の多くは孤立していて、人とのつながりがほとんどなく、ゆえに有益な情報を得る機会も乏しい、とのこと。
なるほど、でした。
また、パーソナル・サポートのような「福祉」の「枠」にとらわれない支援のあり方についても、共感できる部分が多かったです。
運営資金を -
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ネタバレ題名の通り「経済成長が必要なのはアタリマエだ」という前提で書かれている。この場合の経済成長は、いわるゆ戦後の高度経済成長やバブル景気といったレベルではなく、ゆるやかな、年2%程度の、それこそ普通の先進国が普通に成し遂げているものをさしている。
統計などの数字で裏付けしつつも、読者には「数値を読み取る」といったことを強要せずに、きちんと言葉で説明しているのが好感。
白眉なのは湯浅氏との対談で、同氏の運動の“戦術”である「うしろめたさ票を確実にとりにいく」という言葉を引き出したくだりか。
その一方で、話の内容に出ている経済概念、つまり「新自由主義」の意味やその論者・フリードマンやハイエクなど -
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「少子化」「福祉」「失業」「格差」「貧困」そして「生存」という,バックグラウンドにあるテーマ.
私は,個人的にもこれらの問題の早期解決を望んでおりますが,
いわゆる「日本」という体質が今後,
日本の景気回復・経済成長,
利益の適切な再配分,
適切公正な制度改善,
企業や社会の体質改善・・・
を
阻みつづけてしまうのか,
本当にこれらの問題を解決しようという意思はあるのか.
支持されない層,数が少ない層の声は無いように扱われてしまうのか
「個人の問題」に落とし込まれてしまうのか.
ともすれば,「希望は戦争」になってしまうのか,
すこし古い本なのですが,
社会経済(またはそれに近い思考法)の -
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”人はなにもしなくても慣れやコツの会得により2%くらいは年々成長していく。そのままでは従業員100人を必要としていた企業は翌年98人で事足りることになる。だから経済成長をしなければ失業が増えてしまうのだ”
慶応義塾大学で現代社会論を教えている飯田泰之さんが、エコノミストで戦後の成長を見続けてきた岡田靖さん、希望は戦争というフレーズで一躍有名となった赤木智弘さん、反貧困運動の代表格である湯浅誠さんとの対談をまとめた書。
物凄く「分かりやすく」書かれているのは感じるが、私には「分からな」かった。本書に出てくる人はみな経済学を学んでおり(飯田さんは自身を経済ド素人だと言っており謙虚である)、学ん -
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[ 内容 ]
『反貧困』の湯浅と『ルポ 貧困大国アメリカ』の堤が明かす、中間層の没落。
[ 目次 ]
第1章 没落するアメリカンドリームの主役たちー社会の価値が崩れる
第2章 職と誇りを奪われるホワイトカラー-アメリカの現実
第3章 没落する日本社会の主役たち-労働者の存在が崩れる
第4章 急速に転がり落ちる中間層-日本の現実
第5章 アメリカと日本はすでに並んでいる-拡大する貧困社会
第6章 貧困社会は止められる-無力でない運動
第7章 市場にデモクラシーを取り戻せ!-「NO」と言える労働者へ
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆ -
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日本の「貧困」もここまで来ているとは。。。
目次
第I部 貧困問題の現場から
第1章 ある夫婦の暮らし
第2章 すべり台社会・日本
1 三層のセーフティネット
2 皺寄せを受ける人々
第3章 貧困は自己責任なのか
1 五重の排除
2 自己責任論批判
3 見えない“溜め”を見る
4 貧困問題のスタートラインに
第II部「反貧困」の現場から
第4章「すべり台社会」に歯止めを
1 「市民活動」「社会領域」の復権を目指す
2 起点としての〈もやい〉
第5章 つながり始めた「反貧困」
1 「貧困ビジネス」に抗して―エム・クルーユニオン
2 互助のしくみを作る―反貧困たすけあいネット -
Posted by ブクログ
日本の貧困問題について、経済学の立場から切り込んだ本です。
この本を読んで、自分が経済学についてわかっているようでわかっていないこと実感。
いろいろな政策がある中で、経済的合理性の視点で確認する必要があることを感じました。
それと正規・非正規問題では、正規の雇用条件を悪く(解雇しやすくする)方向での解決策を考えていたけど、それでは受け入れられないから、他の方策を検討すべきというのは示唆に富んでいると思う。
それにしても、贈与税や相続税減税は消費を減退させるって本当かな?大前研一さんも主張しているぐらいだから消費の活性化になると思っていたんだけどね~ -
Posted by ブクログ
タイトルそのものの答えは、「日々社会は進歩→新しい価値を生み出さないと人が余る→成長そのものが社会を支えるために必要」というとこでしょうか。やっぱり少し詭弁かなと感じてしまう…
Anyway, コーディネーターの経済学者が私より若いことに驚きました。キレのある文章を書くなー。論理構成やスタンスは賛同できますが、あらまほしき社会像というのはやはり個々違うのかな。
それから、「年越し派遣村」を主催した湯浅誠さんのインタビューは面白かったです。単なる活動家ではなく、思想背景の部分や現実の戦略に落とし込む際の葛藤(「いかに中流階層に共感してもらうか」)などを垣間見ると、優れた人なんだろうなぁと思いまし -
Posted by ブクログ
知の生産と流通を大学という特権的な場から解放して、現代人の生活にもっと身近なかたちで展開することを組織目的とする「シノドス」が、現代社会を多角的に検討する「知」の交流スペースにおいて、経済政策、マクロ経済学者の飯田泰之氏、内閣府経済社会総合研究所主任研究官岡田靖氏、フリーライターの赤木智弘氏、NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長の湯浅誠氏との対談を行い、その内容をまとめたのがこの作品である。
連続対談では高度経済成長、若年失業問題、貧困問題を経て論壇における経済学の役割と多岐にわたったものである。
何が貧困を救うのか、反貧困運動の最前線に立つ運動家と、経済学者が説く経済学的な合理