石黒浩のレビュー一覧

  • いのちの未来 2075 人間はロボットになり、ロボットは人間になる

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    ネタバレ

    50年先を予測する難しさはあるだろうが、根拠に乏しく、筆者の空想を描いているように感じられる部分もあり、個人的にはいまいちだった。
    自身の専門分野について、現状の認識・理解が不十分であり、それに基づく未来予測も浅いものだなという印象を受けたが、他領域については専門知識がなく記載のレベル感の判断はつかなかった。
    敢えて購入してまで読む本ではなかったなという印象。

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    2025年11月29日
  • ロボットと人間 人とは何か

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    自分そっくりのアンドロイドとよくメディアに登場するロボット工学者による本。副題にある「人間とは何か」というテーマを分かりやすく語る。技術的な話や哲学的領域の話も出てくるが、読みやすい。

    数々の実験のうち、ロボットを使った演劇があることに驚いた。人間がロボットを演じることは多いが、アンドロイドに会話や動作をさせて「共演」したというもの。正常に作動しなければ話を台無しにしかねず、かなり緊張を強いられたようだ。

    筆者は人間が技術を進歩させるのは「いずれ来る地球環境の激変に耐えられる肉体(機能)を手に入れるため」という見方をしている。肉体の一部(あるいは大半)が機械に置き換えられる未来を肯定的に見

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    2025年10月13日
  • 最後の講義 完全版 石黒浩

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    平田オリザの、役者に心は必要ない、俺の言った通りに動けば完璧に感動的な演劇になる、という言葉が妙にしっくりきた

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    2025年09月28日
  • どうすれば「人」を創れるか―アンドロイドになった私―

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    関西万博に出展のパビリオンに行く前に読んでみた。そもそも、学者が何のために特定の人に似せたアンドロイドを製作するのかに興味があった。他の人が興味を持つと言うことだけなら、民間の会社が作れば良い。本書にて、人とは何かという探究であることがわかった。特定の人に似せたロボットだけでなく、テレノイドやハグビーでの実験である。そこでは、ヒトは他の動物と同様に子孫を存続するために備わった本能のようなものに行きつくようにも感じた。2025.6.16

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    2025年06月16日
  • アンドロイドはマンションの夢を見るか?

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    久しぶりに一冊を読み終えました。

    マッド石黒(私は勝手にそう呼んでいる)と
    マンション施工の長谷工コーポレーションの
    ベテラン勢が万博パビリオン建設の前に
    あーだこーだブレストをやった話。

    住まいの、未来ってどんなだろう。
    自分も不器用ながら、途中途中で本を閉じて
    考えながら読み進めました。

    衣食住、なんてよくいうけど
    未来の住まいは医・食・育が接近している住居がいいと思います。言いかえると、病院が近くて、スーパーマーケットが近くて、子育てを応援してくれる助っ人シニアが近くにいる住居。 

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    2025年05月13日
  • はじめてのロボット工学(第2版) 製作を通じて学ぶ基礎と応用

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    高校生でもロボットを学べるような作りになっていて、初学者にとって、わかりやすい内容になっている。また、具体的なロボット製作のみ方法も記載されており、本書を設計書としても利用できるだろう。しかし、本書に記載されているロボット以外の物をつくりたい場合は、少し無駄なページにも思える。両刃の剣だな。

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    2023年12月01日
  • アバターと共生する未来社会

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    い、石黒先生、私には頭がついていけない世界に向かっていらっしゃるのですね、、、
    私たちは、インターネットがまたたくまに世界を変えたことを実感している。
    同じように、アバターもあっという間に世界を変える、確かにそうなのかもしれない。

    ・・・おおよそ視覚と聴覚で人を認識してコミュニケーションする時代、の到来ですかね。
    ・・・姿も声も変えられるのだったら、視覚や聴覚すら関係ないですね、何をもって「その人」と認識するのでしょうかね?
    「その人」という認識は必ずしも重要でない、と頭を切り替えないといけないのでしょうかね??

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    2023年09月13日
  • アバターと共生する未来社会

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    大阪万博の石黒パビリオンを観に行こう、と思いました。
    石黒ハカセは自分自身に対して誠実な人だと想像します。アンドロイドが人間と共生する社会や、それよりも前に実現すると考えるアバターを人間が使いこなす(というよりも、アバターとして人間が生活する)社会を描いてらっしゃいます。
    その根本は、人間を知りたい、人間って何なのよ?の探求であることは疑いません。誠実に追求しているからこそ、常識に絡め取られた一般市民読者には反発するしかないような書きぶりも目につきます。

    ところどころ「言い過ぎ、マッドやわ〜」な箇所はあります。それらも温かい目で読み進めました。

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    2023年09月12日
  • 最後の講義 完全版 石黒浩

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    今日が最後の講義だったら。ロボット工学?アンドロイド研究の第一人者の石黒先生。関西人の性なのか,語り口が笑いを取りにきている。石黒氏の研究の狙いはロボットではなく「人間とは何か」,ロボットを人間にするという方向性と人間がロボットになるという方向性が興味深い。日本の独自性を島国仮説としており,島国根性はだいたい悪い意味で使われるが,島国であるがゆえの二極化回避や集団内の協力などの考えが新鮮だった。「足りない情報はすべてポジティブな想像で保管される(p.122)」は想像する人の状況や特性によりそうだなと思いつつ,検証してみたいと思った。

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    2022年04月16日
  • ロボットと人間 人とは何か

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    石黒教授は最高に面白い。アンドロイドを
    通して、ずーーっと
    人間とは何かという謎を考えすぎて、
    この本を読むと
    ちょっと狂った領域に
    到達しちまった発言もあるように
    感じました。

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    2022年02月27日
  • ロボットと人間 人とは何か

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    ロボットの研究で有名な石黒浩氏による、ロボット研究者の視点で「人間とは何か」という疑問に答えることに挑んだ1冊。
    著者が究めたいのはロボットではなく、あくまでも”人間”そのものであって、そのための手段としてのロボット研究だ、との印象を受けます。
    人間の”心”とか”意識”のメカニズムをまず解明し、それをロボットに実装するという進め方ではなく、出来るだけリアルな人間の動きや外観をまねて(本書によれば文楽人形の動きも参考にされたとの事)、結果としてそのロボットを見た人がそのロボットに”心”や”人間らしさ”を感じたならば、その段階でロボットに実装された機能を再検証して”心”や”人間らしさ”を再定義しよ

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    2022年01月19日
  • 人はアンドロイドになるために

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    SF。連作短編集。近未来。
    アンドロイドと、芸術・コミュニケーション・宗教・犯罪・宇宙など。
    著者はアンドロイドの研究者。
    物語として面白いかというと、正直微妙だが、作品を通しての問いかけは、鋭く、興味深い。

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    2021年03月04日
  • 人間と機械のあいだ 心はどこにあるのか

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    「人工生命」とは?

    生命に見えるものを作るのではなく、人の背後にあるものやシステムの志向性にこそ「生命らしさ」が生まれるというアプローチ。

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    2020年11月03日
  • アンドロイドは人間になれるか

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    読み始めるまであの、イシグロイドやマツコロイドを作った石黒さんによる本だということに気付いていなかった。
    さすが石黒さん、こんなこと考えながらロボットやアンドロイドを作っているんだなあ。少し前に読んだAIは心を持てるか、という本よりだいぶ分かりやすい。言ってることはわりとラディカルだけど。
    石黒さんの思い描く社会が早く実現するといいな。楽しそうだ。

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    2020年08月23日
  • 最後の講義 完全版 石黒浩

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    ネタバレ

    <目次>
    はじめに
    第1章   ロボットで人間をつくる
    第2章   ロボットだけが知っている人間
    第3章   究極の人間とは
    第4章   1000年後の人間
    第5章   質疑応答

    <内容>
    NHKの「最後の授業」の完全文書化。ロボット研究の石黒浩氏なので、テレビは見なかったが本は即買いした。
    石黒氏の本が教科書に載っているとは驚いたが、講演なので読みやすい。内容は従来の本の内容と変わらない。そして、ややまとまりに欠けるかもしれない。アンドロイドの話(伊(石黒氏のアンドロイドはAIではなく遠隔操作)やテレノイド、ハグビーの話などは示唆に富む。最後の質疑応答はかなり高度。石黒氏は感覚で答えている

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    2020年03月28日
  • ロボットは涙を流すか 映画と現実の狭間

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    映画の中のロボットの描かれ方を通して、
    研究につながるリアルさ、人間を問う視線のありかたなどを検証。
    「社会のループ」に入れれば、
    ロボットであっても人間と同じ、
    コミュニケーションの取れる存在として認識される。
    人間にしたって、その心が本当にあるのかどうかを
    検証することはできないのだから。
    ジェミノイドのスイッチを切ることで、
    普段は目にすることのない「死」を感じるというくだりは
    ちょっとショックだったなー。
    ロボットに競争心を持たせることの可能性には、
    危ない部分もはらんでいると思うが、
    なかなか興味深い視点だと思った。
    「マトリックス」「サロゲート」ちゃんと見てみようかな。

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    2019年07月29日
  • アンドロイドは人間になれるか

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    「人の気持ちを考える」ことへの著者の幼い頃からの疑問から始まる。アンドロイド、ロボットの技術的な話ではなく、哲学的な話であったり、相手が人間であるよりもロボットのほうが心を許して接しやすくなることが中心。

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    2019年01月20日
  • ロボットは涙を流すか 映画と現実の狭間

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    SF映画と現実のロボット技術との対比の中で、「ロボットとは何か?」「人間とは何か?」を考察していくという内容。

    何かについて考察するときは、それに非常に近いものとの対比することで、「その差はどこから生まれているのか」を考えるというのが一番ストレートなやり方になる。

    ほとんど人間の代わりになるロボットが出てくるSFの世界では、「じゃあ、ロボットと人間の線引きはどこになるんだろう」という疑問を考えずにはいられなくなる。それは、やはり私たちが人間であり、人間に近いものに注目し、その差を意識する、という性質を持っているからだろう。たぶん究極的に言えば、それが人間かどうかを気にするかどうか、というの

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    2018年10月09日
  • 枠を壊して自分を生きる。 自分の頭で考えて動くためのヒント

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    アンドロイド研究の第一人者である石黒浩氏が自身の生き方や考え方について書いた一冊。

    常識を疑うことや「人間とは何か」ということからアンドロイドの研究に進むにあたり、そこから得た本書の内容は刺激的だと感じました。
    親や友人、夢といった世間で常識とされていることを疑問に思い考え続けることが人間という存在の究極の目的であるということを本書を読んで感じました。

    本書の中でもアンドロイドや人工知能が発達していく中で教育の分野が一番難しいことや興味深い内容だと感じました。
    また、発想や情報収集の方法についてや仕事術などといった実践的なことや個性や他者といった言葉の解釈などは面白く、氏の人柄も掴むことが

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    2018年05月31日
  • ロボットとは何か 人の心を映す鏡

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    半分自伝的でさらっと流し読みしてしまった。ちょっと真理に対する理解が近似し過ぎな気もしたけど、結構同感。もっと深くまで考察した上での結論かも知れない。あと、「悪用できない技術は偽物である」ってのは名言だと思った。

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    2013年11月16日