石黒浩のレビュー一覧

  • ロボットと人間 人とは何か

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    石黒先生の本2冊目。

    こちらはかなりロボットと人間を比較して、ロボットを人間を映す鏡として考察した内容かなと思います。
    構成的方法という言葉が何度も象徴的に出てきます。
    人間の根源的な欲求や意図についての考察、ロボットと対話するということから考えるそもそも「対話」とは何かという話が非常に面白い。

    『大事なことは、未来は幸せにならないかもしれないけど、それでも未来に向かって人間は生きていくということである』

    小学五年生の時に大人に「人の気持ち」を考えなさいと言われ、どうしていいのか解らなかったというのが非常にいい。では人の「気持ち」とは何なのか、「考える」とは何なのか、この問いは根源的であ

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    2022年08月23日
  • 人間と機械のあいだ 心はどこにあるのか

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    ワシには難しくて分からん。(キッパリ)。
    でも面白い。(スッキリ)
    このアンドロイド、生命っぽいと
    決めるのは数値条件なのか、
    観察者の主観なのか、と対談してるところで、
    ちょっと喧嘩してる感じになってる
    ところ、この本読んでて一番心が動きました。
    私の心が、です。
    観察者の私が感じるところの 私の心が、です。

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    2022年07月24日
  • ロボットと人間 人とは何か

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    石黒先生のお名前は以前からお見かけしてたけど、本を読んだのは初めて(だと思う)。 ロボット開発していくことで、人間とは?心とは?を探求していくのは非常に興味深かった。 ロボット演劇で、ロボットにも心があると感じる人が多かったのも、気になるところ。 最終章の、人間に肉体の要件がないなら〜の件も可能性が広がって面白い。

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    2022年12月01日
  • ロボットと人間 人とは何か

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    読みやすい
    著者はロボット工学者だとばかり思っていたけれど、サブタイトル「人間とは何か」にあるとおり、人間を理解したいという思いで非常に学際的に(認知心理学、演劇etc.)活動されている方だとわかった。
    ロボットを用いた構成的方法による人間理解(開発したロボットから人間らしさを感じるとすれば、そのロボットには人間らしさの何かが実装されており、そのロボットを分析することで人間らしさとはなにか理解することができる)、おもしろい

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    2022年03月09日
  • はじめてのロボット工学(第2版) 製作を通じて学ぶ基礎と応用

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    じっくり読めば、更に個々に関して詳しいことが知りたくなる。或いは知らねばと言う気になる。

    第1版は2007年で、第2版は、12年後の2019年。息の長い書籍といえる。

    石黒さんの経歴も詳しく書いてある。
    和歌山大学にも在籍していて、ここでプロフェッサーになったんだ。

    運慶の番組にDr.石黒が自身を模したアンドロイドと一緒に出演しているのが、再放送されていた。
    CGで顔を動かすのと、ハードウェアで動かすのとは、大分違う。いずれもソフトウェアを用いるにしろ微妙な表情を出すのは後者の方が難しい。

    蛇足

    島田太郎の経歴は、分からないまま。

    日経にも出身校が出てなかった。

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    2022年03月04日
  • ロボットと人間 人とは何か

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    ロボットの制作を通して人間を探求する。構成的方法って言うのだそうな。確かに。すごく納得できる。
    驚いたのは、命令伝達システムの研究成果として、脳波で機械に命令を伝えることは既に実現できているらしい。これってガンダム世界のサイコミュシステムだよね。さらに脳の機能を機械を使ってパワーアップすることも可能なんだそうだ。つまり電脳化の技術も夢物語ではないってこと。いよいよ人間を再定義することが求められる時代になってきたんだね。

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    2022年02月24日
  • ロボットと人間 人とは何か

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    ネタバレ

    新書なので箇条書き感は否めないけど面白いトピックばかり。
    脳と身体の繋がりはかなり曖昧で、ロボットアームや羽を生やしても脳波で制御できるらしい。ピーター2.0もいるし可能なのか。
    ロボットの演劇や詩の朗読はかなり感動的ということでいつか見てみたい。人間性は外面に表れている情報を受け取った人の中で処理して感じるもの、ロボットにも感じうる。
    人はロボットに視覚、聴覚、触覚、嗅覚など様々な要素で人間らしさを感じるが、全てを人に似せなくても視覚と触覚など2つ程度の要素を感じられれば人のほうで補完して人気らしさを感じることができる。あまり似せすぎると却って機会らしさが目立つし、不気味の谷という現象もある

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    2022年02月11日
  • ロボットと人間 人とは何か

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    <目次>
    プロローグ
    第1章   ロボット研究から学ぶ人間の本質
    第2章   対話ロボットとロボット社会
    第3章   アンドロイドの役割
    第4章   自律性とは何か
    第5章   心とは何か
    第6章   存在感とは何か
    第7章   対話とは何か
    第8章   体とは何か
    第9章   進化とは何か
    第10章   人間と共生するロボット
    エピローグ

    <内容>
    ロボット工学者の研究の大成的な本。著者はロボットを研究しているが、そこに目的があるというより、「人間を知りたい」のでロボットを作っている感じ。この本でも、4章から9章まではそんな様子を描いている。エピローグではそれがさらに明らかになる。そして著

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    2021年12月22日
  • 最後の講義 完全版 石黒浩

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    アンドロイドを 通して人間をみる。
    何が境なのか、進化は無機質なものにまで及ぶのか?人間自身を列究するより深い領域に入っているように感じた。.

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    2021年02月28日
  • 人間と機械のあいだ 心はどこにあるのか

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    池上先生と石黒先生による「生命感」の対談+記事。
    正直難しくて、半分ぐらいわかったような、全然わかっていない様な気になる。

    ただ、示唆にとんだキーワードが多く、大変刺激になった。
    一番響いたのは
    「自己意識は、記憶を参照する主体だ」という石黒先生の言葉だ。これはみた瞬間ビビビと来た。

    確かに記憶がなければ意識は生まれない。
    そして記憶を意識することで客体としての「自己意識」が生まれて来ている気がする。

    (赤ちゃんや、認知症の方に自我を成人より感じないのは、そこに記憶が定着しておらず、それ故に自己意識をうまく立ち上げられないのだろう。ここでいう記憶は無意識、意識両方ありそうだ。)

    生命は

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    2021年02月08日
  • 人間と機械のあいだ 心はどこにあるのか

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    「人間とは何か」「生命とは何か」を問い続けていくと、最後は(副題にあるとおり)「心とは何か」にたどりつくのだろう。これまでも多くの思想家がこの問いに取り組んできたが、本書の著者である二人は、それぞれ独自の実験により、その問いを検証してきた。石黒が、人間の心身をできる限り機械に置き換えようとする一方で、池上は、多くのセンサーを備えた自律的な装置に最小限の規則を与えることで、生命や心にあたるものを生み出そうとする。正反対のようにみえる両者の試みはしかし、そのどちらも、他者としての人間の存在なしには、心という現象はありえないことを示している。どちらの試みもおもしろいが、人間の思考力・計算能力を超えた

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    2020年08月05日
  • 人間と機械のあいだ 心はどこにあるのか

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    心はどこにあるのか、ということで哲学的な問題を期待されたあなた。残念!メインではありません。ただ考え方としては沢山出てくるので読む価値ありです。

    刺激を避けながら適当な行動を見つける、という機械人間(?)オルタの仕組みが非常に興味深かったです。また、生命は中間層にあるという考えも、なるほどと思わされました。

    固有名が沢山出てくるので、何言ってるか分かんないところが沢山あります。雰囲気で読むのをお勧めします。ただ本当に面白い考え方が沢山載っていたので、もっと変にまとめようとせず、ぐだぐだでいいから言葉を紡いで欲しかった感はあります。スッキリまとまりすぎていて、自分の理解が不安になります。

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    2020年04月21日
  • ロボットとは何か 人の心を映す鏡

    ネタバレ 購入済み

    ロボットで考える人間の中身

    「人に心はなく、人は互いに心を持っていると信じているだけである」生粋の科学者である石黒浩が切り出したるは、そんな哲学的な命題だ。普通の人ならば、少し本を読んだり思索にふけって「ふむ難しい」と投げ捨ててしまう話だろう。しかし彼は、人間を知りたいという欲求を工学的なフィールドで追い求めて続ける。見かけと動きを人間に似せたロボットは人間らしく見えるか。遠隔操作ロボットと会話したらどうか。そんな考えで作られた「人間らしい心の無い」ロボット達を見れば、自分に心はあるのだろうかと、そう感じること請け合いである。

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    2019年12月20日
  • ロボットとは何か 人の心を映す鏡

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    外連味溢れる愛すべき教授。なにが素晴らしいといえば、専門外の部分での不用意な発言である。しかも、それが、最もらしくて、とても刺激になる。新書というフォーマットを熟知した著作と言える。新書は論文ではないから、自分の思い、思い込みを発表することは適しているし、みんな論文なんて別に楽しくないから読みはしないのだ。

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    2019年07月15日
  • 僕がロボットをつくる理由――未来の生き方を日常からデザインする

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    石黒氏の特異な研究のみならず、本人はどのように特異な人物であるかも知れます。

    氏の味覚や服装などの卑近な話題から、人間やロボットの未来に至る話題まで。それらについてをインタビュー形式で語っています。

    人間とロボットの境界線を限りなくなくそうとする一方で、これまで太宰治の作品を何度も読んだというのは意外でした。人間の内面を吐露するような文体の作家に、ロボット研究者が敬愛する――やはり石黒氏は特異な人物です。

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    2018年05月19日
  • アンドロイドは人間になれるか

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    アンドロイドは人間になれるか。
    この問いに対して、著者は肯定的な答えを、説得力をもって提示します。

    むしろアンドロイドと人間はどれだけ違わないのか。
    人間を「動物+技術」と定義すれば、人間とアンドロイドを比較すること自体が疑問なのかもしれません。

    数々の発明と、それに基づく発見。
    例証を駆使して語られる本書は、最前線の研究者による考察がきらめく一冊です。

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    2017年12月02日
  • 人間と機械のあいだ 心はどこにあるのか

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    人工生命学者である池上教授とロボット工学者の石黒教授、「機械人間オルタ」を共同開発したお二人の論考と対話で「人間とは何か」を探求します。理学からアート、テクノロジーから哲学と幅広い論考はやや難解ですが、有機物から発生した生命の無機物化、学習による「刺激を避ける原理」など興味深いお話が満載です。

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    2017年11月26日
  • アンドロイドは人間になれるか

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    ・2つの感覚(ex.触覚と聴覚)がその存在感を強化する。残りは想像でポジティブに補完(ex.電話で相手の声がきれいだと美人だろうと想像する)。
    ・人間らしさとは・・振り向いて話すとき、同時には行うと不自然。振り向く、半歩遅れて話す。(平田オリザ演出)

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    2017年10月05日
  • アンドロイドは人間になれるか

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    アンドロイドが教えてくれる、人の気持ちや人間らしさの正体とは?石黒氏の常識を覆した記載、人間の本質についていろいろ考えさせられる。
    心とは複雑に動くものに実体的にあると言うより、その動きを見ている側が想像しているもの、心はプログラミングできる、心があるように見える複雑な動きをプログラムをすれば、人はロボットに心を感じる
    アンドロイドの性的利用、ソフトバンクのペッパーのもたらす将来、レーニン毛沢東の遺体とアンドロイド、様々な宗教の偶像

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    2017年06月14日
  • 人間と機械のあいだ 心はどこにあるのか

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    少々の技術っぽい内容はあるものの、大枠は「哲学」かなと。なので、ちょっと読む人は選ぶかもしれません。

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    2017年05月20日