今井絵美子のレビュー一覧

  • 母子燕 出入師夢之丞覚書

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    今は亡き今井絵美子さんの作品シリーズ1弾目。
    主人公は父親を藩内の勢力闘争で、家老に利用され無実の罪で浪人となり江戸に出た親子。
    12年が経ち、主人公はすでに士官の道を半ば諦めているのだが。母は。

    魅力的な主人公が、世間も自分自身も見つけていて、現実からも目を離すことなく、情愛深い心も健やかだ。
    出入師といういわゆる相談屋で、双方の言い分の落とし所を見つけ決着させるのが生業。
    そこから透けて見えてくる人々の生き生きとした暮らしぶりが見えてくる。

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    2021年06月29日
  • ぶぶ漬屋 稲茶にございます

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    余命いくばくもないと宣告されていた今井絵美子さんが、「立場茶屋おりき」シリーズを終了させ、久々に「出入師夢之氶覚書シリーズ3巻」を読んで、「父子鷹」子母沢寛 作も彷彿とさせる作品は楽しく、その後を描いてみたいと書き始めたのがこの作品。残念なことに今井さんの寿命は続きを書くことなく尽きてしまったのだが。

    出入師〜シリーズのその後を今井流のしっとりほろりの作風で素晴らしい1冊となった。

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    2021年06月19日
  • 残りの秋 髪ゆい猫字屋繁盛記

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    まだまだこの物語の余韻に浸りたい最終巻。
    紅屋に嫁いだおよしが臨月にかかるというのに、夫の藤吉が金をもって行方不明になる。一度帰り今度は50両をもち、いなくなる。
    慌てる猫字屋の面々。
    おかっぴきの手先の文治の結婚。
    佐伯の幼馴染の行方。

    悲喜交交の最終巻。

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    2021年04月09日
  • 紅い月 髪ゆい猫字屋繁盛記

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    魚竹の開く寺子屋にやってきていた常一が五日も無断で休んでいる。心配になったおゆき。
    妊娠してるのも気がつかないで、常一兄妹のおたふく風邪をもらってしまう。大人になってからの罹患は症状が重い。
    流産をしてしまう。

    竹蔵はそろそろ書役に、魚竹の跡目を継いで欲しい。
    それを知った喜三次は思い切ることに。

    今回も、みんながあれやこれやと、お節介をしあうのだが、照降町の人情あふれる物語。

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    2021年04月09日
  • 十六年待って 髪ゆい猫字屋繁盛記

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    痺れます。
    親子の情愛。
    肝臓をやられて瀕死な姉弟子、おしん。
    おたみは放って置けずにひと月あまり、仕事を終えてから毎晩のように看病に出かける。

    おしんの母で腕利きの髪結おぎん。
    そしておぎんが誰よりも愛していたおはな。
    おはなは、偶然吉原の女郎が産み落とした娘と知ると、命をかけて駆け落ちを助けるが、発見され顔を焼かれ簀巻きにされ大川に捨てられる。

    遺体を確認したおぎんはその後認知症になり、おぎん、おしんの親子は大変な生活に。
    偶然しることになったおたみは、師匠親子のために人肌脱ぐ。

    人足場に入れられたあにをもつおきぬは、あいぼれの男に裏切られるが、きっぷのいいお涼に助けられる。
    今回も

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    2021年04月08日
  • 寒紅梅 髪ゆい猫字屋繁盛記

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    猫字屋の周りの人々の思いが交錯する。決して一人ではないんだよと。
    孤児になってしまった3人の兄弟、長男の本当の父親は犯罪者。それも、そこまで死が近づいている。
    そんな男に一眼長男の姿をと佐吉は思う。

    長女が嫁いで出産、通いで髪ゆいの仕事ができなくなった。
    組合から紹介された髪ゆいは腕利きだが40過ぎ。訳ありの人らしい。それでもいつものように、暖かくうけいれるおたみの愛情に包まれ心癒される職人。

    おたみの師匠が死に、残されたおたみと同い年の娘は、肝臓を煩い余命いくばくもない。
    妹の忘れ形見に一目会いたいと願う。

    照降町〜シリーズと話が繋がり、登場人物も同じこのシリーズのうれしいところ。

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    2021年04月08日
  • 雲雀野 照降町自身番書役日誌

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    猫字屋の義兄妹らに、縁談が。
    お玉には新しい母親に赤ちゃんが。
    為さぬ仲のさまざまな思い。
    情感たっぷりに。素敵に泣かせるお話ばかり。

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    2021年03月16日
  • 夜半の春 照降町自身番書役日誌

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    今回の第4弾は、もりだくさん。
    喜三次の、昔の許嫁との最後のエピソードや、猫字屋のおたみの修行先のおぎんの最後。
    お銀の娘にまつわるお話も秀逸。

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    2021年03月16日
  • 虎落笛 照降町自身番書役日誌

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    今回も、情愛漂う哀しい話や、子供心になき母を心に父親の幸せを思い我慢する幼な子の話など。

    取り巻く大人たちの心遣いもグッと来る。

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    2021年03月15日
  • 寒雀 照降町自身番書役日誌

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    名前を町人風の喜三次と変えて自身番の書役となり働く。
    髪結床、猫字屋では、おたみが亡くなった人徳ある岡っ引きの夫が連れてきた孤児を育てている。

    第二巻は、おたみの次女が、大店の拐かされた娘では?と、事件がおこる。

    おとなしい仙三が昔いじめられた相手が野垂れ死そうになっているところを救うのだが。

    弱者側、強者側、それぞれ人は立場の違いで思い出も違う。弱いものがただ損をするのか。
    その思いやりの深さを認める照降町の住人に優しく支えられる。シリーズ第2弾。

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    2021年03月15日
  • 雁渡り 照降町自身番書役日誌

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    武家の次男に生まれた生田喜之輔。拭いきれない心の傷を抱え出奔。人情深い照降町での新しい人生が始まる。
    照降町に住む住人がそれぞれ物語を紡ぐシリーズ第一弾。

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    2021年03月15日
  • 永遠に 立場茶屋おりき

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    ネタバレ

    先代の孫娘、里実と養女おきち、『木染月』

    突然、彦そばのいたがしら、修司が店を辞めると言い出した。『秋の行方』

    三文屋で倒れ、おさわが面倒を見ている十一がとうとう。
    『蜜柑』

    おりきと巳之吉、幾千代の未来が透けて見える『永遠に』

    シリーズのしめ。完結編。

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    2020年11月23日
  • 幸せのかたち 立場茶屋おりき

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    ネタバレ

    三婆の会が七海の隠居がなくなってしまい途絶えていたが、潤三の気働きで、再開。『葉桜の頃』

    亀蔵の店三文屋の入り口で、あさりをにない売りにやってきた青年が倒れてしまう。医者に見せると、白血病らしいと。
    おさわは陸郎の代わりにこの不死の病にかかった十一の看病に。『十一』

    茶屋の女中頭およねが、脳溢血で亡くなったのち、後を注いだのはおくみなのだが、おなみと折り合いが悪く、とうとうみんなの前で喧嘩になる。『幸せのかたち』

    女将になりたくないと、言い放って京都に行ったおきち。
    潤三が戻ってきてもまだ帰らない。
    そんなおり、菩提寺の住職より人を紹介されるが、実は。。
    『河鹿宿』

    世代交代の始まって

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    2020年11月22日
  • 一流の客 立場茶屋おりき

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    ネタバレ

    幾富士が半身不随の伊織と心通わせ、正式に結婚する『名残の扇』

    奉公していた大店のお嬢さんの死を知ってしまい、店を飛び出した与之助が、托鉢僧となって亀蔵に巡り合う。
    その心を知って彦そばは、新しい揚げ方を探すのだが。
    元浪人がいつかは入りたいと願った夢が叶い、初めておりきに。『一流の客』

    おまきは諦めていたはずが妊娠を知り当惑する。
    ところが7ヶ月で流産。
    わりない仲のお京が、いつしか成長し立派におまきの助けになった『残る秋』

    達吉のお節介で、巳之吉の気持ちをはっきり知ることができた『巳待ち』

    少しづつシリーズ完結に向かう兆し

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    2020年11月21日
  • 佐保姫 立場茶屋おりき

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    ネタバレ

    大きな家族の立場茶屋おりき。
    人が去り、またやって来る。

    三吉、おきちも歳を重ね、大人になってゆく。

    おまきは妊娠したことを知るが、4人の夫の連れごを前にして、分け隔てなく育てられるか、苦悩する。

    近江屋も、外に作った娘とその許嫁と初めておりきで一夜をともにする。妻の手前、会えはしなかったが文のやり取りで作った愛情は健在だった。

    吉野屋幸右衛門の養子、幸三が三吉とともに、折きにおとづれ流。

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    2020年11月21日
  • 由縁の月 立場茶屋おりき

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    ネタバレ

    いつも人を支えてきたおりき。
    シリーズ20巻のこの回は、別れがテーマ。

    幾富士が、事故で下半身の麻痺し生きる希望を失った大店の息子、に受け入れられどうか世話をしてほしいと頼まれる。
    幾富士は、幾千代からの恩義を返していないと逡巡するが、誰かのためにできることなら、と幾千代から後押しされる。

    武蔵の父親が、行き倒れになり発見される。

    無実なのに冷酷な若旦那に斬り殺された元芸者の照葉と浪人唐沢。

    70の齢を超え、さつきに選択の技を教え込んだとめ婆。

    おみのの兄才造は、片恋の労咳の女に届ける魚を調達しようと誰もが出漁しない荒れた海へと。

    そして、長くおりきを支えてきた吉野屋。

    19巻あ

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    2020年11月20日
  • 指切り 立場茶屋おりき

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    今回は茶屋から嫁に出した先の、子供が誘拐?
    以前、茶店先で出産したお客がやってきて。。。。
    八百善がひいきで、今まではおりきにはきていなかったお店。
    紅葉狩りの出張懐石を、幾富士を通して依頼されるのだが。

    幼い子供の気持ちの揺れにスポット。

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    2020年11月20日
  • 君影草 立場茶屋おりき

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    ネタバレ

    早くもこのシリーズ第18巻目。

    今回は親子の情についてが多い。

    同じ町内にできた足袋屋の話題。
    孤児のあすなろ園からまた一人養女に。
    無理心中で殺されかけて親から逃げて生き残った少年と少女。
    大店の主人の独白で知ることになる家族の悩み。

    気が休まることのないおりき。

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    2020年11月20日
  • 花かがり 立場茶屋おりき

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    ネタバレ

    常連客の一人が、江戸へ出てきて流行風邪にかかり寝込んでしまったのだが、実際には探し女が亡くなっていた気落ちによるものだった。

    亀蔵親分の八文屋では女中を雇ったのだが。

    茶屋での一番古手の女中およねが頭痛が酷くて休んでいるという、様子が心配になったおりきは医者に見せると、今でいうところのクモ膜下出血だった。

    今回は軽いが、安静にしていないと再度の出血が怖い。
    生き別れの息子を探すのだが。。。


    自分の女としての幸せを後回しにして、今回も家族や隣人に付き添うおりき。

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    2020年11月20日
  • 極楽日和 立場茶屋おりき

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    ネタバレ

    第15巻の今回、初頭から別れで始まる。
    漁師の妻だったおたえが、徐々に体力が落ち、ついに娘の腕の中で亡くなる。

    洗濯担当のおとめ婆さんがぎっくり腰で動けなくなった。

    脇板の市造が病で、味覚を失っていたことに気づく。

    おきわが位牌師の春次の家に住み込んでから三月。
    新しい問題が発生。

    そして、こずえに先立たれた源次郎が料理宿にやってくる。


    心の機微も美しく語られるこのシリーズ。
    ネタがなくなるってことはないのかしら?と
    思うほどの充実ぶり。

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    2020年11月19日