魚住直子のレビュー一覧
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新幹線用に、本屋で目に入った薄い小説を。
中学生の主人公の悩みを解決するようにみせて、さらさんも姿を重ねてて助けられてたんだろうなあ。
いじめの描写は心がギュッてなる。めちゃくちゃわかる。何度も夢に出てきて、なんでこうしなかったんだろうって何度も後悔するんよね。けど自分が納得する方法を見つけてやり遂げた主人公は格好いい。
そして、さらさんの悩みもわかる。情けなと葛藤と。憧れられていたのに幻滅された後の傷口も。
たぶん人生大小あれど皆人間関係や夢で挫けてると思うから、短い話の中にも心臓をつかまれた気分になると思うな。書評にある、いつかは避難所を脱し自分の場所へ帰らなくてはいけない、はなるほどなと。避難所は遠かれ近かれあるけど、結局は自分だからね。 -
Posted by ブクログ
小学校6年生、塾に行って受験することになっているが、成績も上がらなくて、そもそも兄が受験したので塾にも同じように行ったが、地元の中学校でもいいかも?そして、なんでお母さんは私には洗濯物を取り入れて畳めとか家事の分担があるのに、兄には日曜日に風呂掃除をするくらいでやらなくて良いのか?色々な事を自分でしっかり出来ない自分が悪いのはわかっているが、凄くモヤモヤして納得がいかない。お父さんは味方してくれるが、単身赴任中でお母さんと言い合いになっても口では必ず負けてしまう。そして、納得がいかない繰り返し…。そんな時、とても不思議なお姉さんに出会う。そして、手帳を拾う。そのことから変わっていく主人公がいい。
文章も読みやすく、高学年のモヤモヤしている女子や、大人のずるさを感じる頃に読むとスッキリするかも?おすすめです。
続巻に兄が主人公の物語、「考えたことなかった」あり。 -
Posted by ブクログ
家族内での男女の役割の違い、男女でなく同性でも上の子下の子で異なる役割、そこから感じる不公平感、たいていの家庭では多かれ少なかれあることだと思います。
私自身、高校生まで家が嫌だと思ったことをバネに県外国立大学に入って自由を満喫、でも今振り返ると、両親、姉に感謝していることばかりです。
親が子どもを思って言う、というのは本当だと思う。
よその子がどんなに悪いことをしてもなんとも思わないけど、自分の子はやっぱり悲しい。それが親のエゴと言われても。
言いたいことはほとんどすべて言っている今の私には共感できるところよりモヤモヤの方が多かったけど、言いたいことを我慢している子どもには読んでもらってもいいかな。 -
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・みかんを食べながら読もう。
・ボーイ・ミーツ・ガール。第一声が「みかん、好き?」
・虫嫌いで農作業には向かない高校生である拓海はみかん大好き女子高生のひなたと出会いなりゆきで祖父のみかん畑の手伝いをすることになった。
・シンプルで、普通に心地よいお話。新年最初の読書には良い。
・みかんを育てることで三人の高校生がそれぞれ少しだけ成長していく。また、絆ができていく。
・高校生というより、なんとなく中学生という印象の三人。
・みかん色のスピンがついている本。
▼西村みかん園についての簡単なメモ
【柴】拓海と同じ高校の総合科生徒。不良っぽいが、祖母思いの気のいいヤツ。とあるできごとでひなたともめる。けっこうみかん愛がある。どうやら亡くなった祖父がみかんをつくっていてよく手伝わされたらしい。ひなたいわく「意外なみかん名人」。彼女をつくるなら甘えさせてくれる系がいいそうで、三つ年上の女性にすると決めているらしい。
【島】舞台は瀬戸内海に浮かぶどこかの島。拓海の父の出身地で帰りたがっていた。過疎化は進んでいるがまだ小中学校は複数あり高校もある。それなりに大きい島のようだ。小豆島あたり?
【拓海】西村拓海。高校生だが中学生程度にひねくれている。虫が苦手、特にクモが苦手。母は介護施設で、父はホテルで働いている。その父の故郷が舞台となっている島で、拓海は仕方なくついてきてはいるがそれほど島が好きではないようだ。祖父は西村みかん園を営んでいる。徘徊していると思われるお婆さんに親切にしてあげることができる優しい性格ではある。
【西村拓海】→拓海
【西村実】拓海の祖父。西村みかん園を営んでいる。
【長谷川ひなた】→ひなた
【ひなた】長谷川ひなた。みかん大好き少女。拓海と同じ高校の特進科の生徒。西村みかん園のみかんに惹かれて東京からわざわざこの学校に進学した。ヘンな方言っぽい言葉を使う。美少女らしい。 -
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この頃のあまり読めない中高生でも読めるようにという配慮か、大変読みやすく、わかりやすく、また、学校向きの毒のない本だった。と言うと褒めてないみたいだが、ここまでわかりやすく書いて、それなりに納得できる作品も意外とないのである。
主人公は高校生なのだが、男女の間柄もほのぼのとしたもので、小学生に読ませても(読書家でない小学生でも読める量と文章)安心。
方言が生き生きしてるなあと思ったが、魚住さんは広島出身なので、そこは当然か。この頃はあまりガチの方言は(分かりにくいと読まない子どもが多いので)嫌われるため、地方が舞台でも標準語喋る作品が多いが、この本の方言は、あまり強すぎず、読むのに困らないのも安心。主人公(語り手)は、イマドキのやわらかめの方言、東京から来た女の子は自意識過剰になってて不自然な方言、さらにその女の子が東京に戻ると自然な標準語、と使い分けが女の子の心理を表しているのも良い。
貧困や離婚、LGBTや発達障害などを取り上げたYAが近頃は多いが、これはそれもなく、本当に普通だ。いじめや家庭の問題が無いわけではないが、あまり深く突っ込んで描いていないので、生々しさはない。
実はスマホもPCも出てこない。持っていそうだが、具体的には描かれていない。
ここまで来ると、かなり色んなことを意識して、敢えて書かないことにしたとしか思えない。
それをしながら、不自然にならないところはすごいと思う。
そのテクニックに感心した。
スマホも出てこないということは、逆に10年20年経っても古くならないということだから、ある意味意欲的作品とも言える。
凄いな魚住直子。
みかんが重要なモチーフなのでカバーを外すと本体がみかん色。スピンもみかん色。見返しはキレイな黄緑(葉や熟してないみかんのイメージ)と、ブックデザインもいい。堀川直子の表紙絵も、本の内容を過不足なく表していて好感が持てる。 -
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まあ、スージーの正体は直ぐに察しがつくので、結末も自ずからわかってしまう。
子どもは分からないかな。だとしたら、いいのかもしれない。
同じようなテーマの『そのぬくもりは消えない』(岩瀬成子)の方がずっといいと思うが、これは文章量も少ないし、構成も単純で読みやすい。あまり読書が好きでなくても読める。
これは明るい結末だけど、同じような状況でも実際はもっと複雑な感情が入り組んでいて、そう簡単にはいかないことが多いのだけど。
あえて複雑にしなかったのだろう。スッキリまとまって後味がよくなっている。
西村ツチカの絵は感じいいけど、表紙は和室広すぎ、天井高すぎ。超高級マンションに見えます。 -
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大人しいというよりは印象の薄い中学生の主人公が、それぞれ事情がある二人と一緒にお笑いを始め、その楽しさに目覚め、成長する物語。
三人の個性も良く書けているし、コントも面白いし(面白いのは作者の才能だとは思うけど、これだけのシナリオを中学生が書けるのかは疑問。中学生でこれだけ書けるならかなりのセンス。)、とても楽しく読める。男子中学生が中心となるYAは少ないし、気軽に読めて笑えるというのは貴重。
しかしなあ、大人が読むと豆糸男の出現自体があまりに好都合というか、無理がある気がしてしまう。もうちょっと他のやり方で、主人公がお笑いを目指す方法はなかったかと。
挿し絵も今どきの子どもが好きそうな絵柄。でも、登場人物が私服を来ている描写があるのに制服を着ている絵があったのは残念。
でも、まあ、子どもは楽しく読めるのだから、いいと思う。本をあまり読まない子どもにも薦めやすい。