魚住直子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
さまざまな動物たちによるモノローグ的な短編集。
学生さんが読書感想文を書きやすそうな本だなあ、というのが一読しての印象。
ここでの擬人化は、風刺や寓話というよりも、作品のテーマをよりクリアに見せるために使われています。
たとえば「そらの青は」の二匹の魚のやりとりや心理的機微などは
人間でやってもよさそう(というか、人間の少女たちそのもの!)ですが
逆にいえば同じテーマを人間の主人公でストレートに語った作品はすでにたくさんあるわけです。
それらと同じ穴を掘り下げるよりも、少しひねって切れ味よく仕上げる。
この作品集はそういう試みなのかなと思いました。
とはいえ、一つ一つの作品に既視感は否めま -
Posted by ブクログ
「主人に話しても、ただの愚痴だと思うみたいです。そんなことで悩めるなんて、おまえは暇でいいなって」
典子は胸が痛んだ。
そうだったと思いだす。小さな世界で生きている人の悩みを、馬鹿にする人がいる。もっと大きな世界で体を張って生きていると自負している者たちだ。その者たちは、閉じられた世界に住む者の悩みなんて、とるにたりないことだと信じている。
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この短編たちは、ほんとに小さな世界を切り取ってるから余計に生々しいし、その時代時代を打算的に渡ってきた自分を浮き彫りにさせられた。あまり深入りせずに読まないと、辛く -
Posted by ブクログ
デビュー作だという。うまくポイントを押さえた話だと思う。感情移入できる冒頭から、次第に逆転していく過程、そして安易な大団円に終えないラストまで、「うまいな」と重いながら読んだ。
逆に言えば、すごくイマドキのパターンを丁寧になぞっているようか感じがして、一度もぐんと突き刺さってくるものがなかった。昔々のいい子物語を想定しているならともかく、妙にステレオタイプなような印象さえした。まあ、現実のほうがむしろ、ステレオタイプの積み重ねで成り立ってしまっている嫌いがあるのかもしれないけど。
とても上手で丁寧な作家。若い人に読んでほしいなと思う。本当の中学生などが、どういうふうに受け止めるのか興 -
Posted by ブクログ
小学生時代些細なことでいじめにあった主人公が
自分を守るために考え出したルール、
1.クールに生きていく
2.友だちはつくらない
のけ者にされる前に自分から関わらなければいいのだ。
簡単な話である。
だけど人は1人では生きられない。
そんなときサラに出会う。
主人公にとってサラだけが唯一の友達になったのだ。
人は生き延びるために逃げ出さなければならないときがある。
だけどいつまでも逃げ続けることは不可能だ。
ミドリのレインコートを着るのは自分次第。
いつ着るか決めるのも自分。
だから焦らないでいいよ。
ミドリのレインコートはいつも君の傍にある。