魚住直子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
友だちの作り方なんて、歳を重ねた今でもわからない。
「独りで立てる」なんて強い心でもないので、寄る辺ない初めての場所ではまごまごしてしまいます。
みんなそうなの?それとも、社会にいる人たちは心を見せないだけで、皆さんオン・オフきちんと切り替えてらっしゃるの?
この短編集には、いつか通ってきたかもしれない人生と、これからも通らない人生が描かれていたけれど、そのどれもに流れている感情はわからなくもない気がします。
上手くいかない…と立ち止まり続けるのも自由。
でも、思い切って声をかけて関わっていくのも自由。それが一過性のものであっても、何かはかわって、それまでとは違う場所にいる。
モヤモヤと考 -
Posted by ブクログ
動物たちとの、不思議でかわいらしいやりとりの話。読みやすいけど、哲学的だったり。
「アメンボリース」
うすく、うすく、すくいとったの。その、薄くてほっとするお守りをみんなそっと心に持っている、気がする。勇気が出るひみつの布。
「朝の花火」「そらの青は」
醜い心も優しい心も、きっと誰でも持っていて。自分を理解してくれる存在に会えた時の、何物にも変えがたい喜び。
「光る地平線」「クマのあたりまえ」
そうやって、死ぬまではたしかに生きよう。
死ぬのは今でもこわいけど、死んでるみたいに生きるんだったら、意味がないと思ったんだ。
ありのままにカッコつけずに生きるのは難しい。だって嫌われたくないし -
Posted by ブクログ
中学受験を控えた陽菜子が、お母さんに言いたいことがある…という思いがとても伝わった。
子ども時代を経験して大人になり、自分はこういう親になろうと思っていて…だけど結局上手く伝わらない母親の気持ちもわかる。
あなたのためを思っているのに。とか
あなたと話すと悲しくなる。で会話を終わらすのは子どもに負担だろう。
まあ、すべての親がこんなふうに言ってはいないだろうけど。
親は、自分が絶対に正しいと思いこんでいる。
と子どもに思わせたらだめだよなぁ…と。
大人になると自分は間違ってない気がするだけで、けっこう間違っている。
それを誤魔化すのが子どもより上手いだけかもしれない。
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Posted by ブクログ
新幹線用に、本屋で目に入った薄い小説を。
中学生の主人公の悩みを解決するようにみせて、さらさんも姿を重ねてて助けられてたんだろうなあ。
いじめの描写は心がギュッてなる。めちゃくちゃわかる。何度も夢に出てきて、なんでこうしなかったんだろうって何度も後悔するんよね。けど自分が納得する方法を見つけてやり遂げた主人公は格好いい。
そして、さらさんの悩みもわかる。情けなと葛藤と。憧れられていたのに幻滅された後の傷口も。
たぶん人生大小あれど皆人間関係や夢で挫けてると思うから、短い話の中にも心臓をつかまれた気分になると思うな。書評にある、いつかは避難所を脱し自分の場所へ帰らなくてはいけない、はなるほ