岩城けいのレビュー一覧
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ネタバレそれでもイタンジたちは強く生きていく。
アフリカから難民として渡ってきたサリマ。夫と共に日本から渡ってきたサユリ。2人の女性を軸として、オーストラリアの田舎町で生きていこうとする異邦人の生き様を描いた小説。
第二言語という異国で生活するための言葉を獲得したサリマだが、彼女の底にある強さは今までの人生と息子への思いにあった。決して奪われないものがある。それは自分の人生を肯定するための尊厳。日が沈んでまた新しい日が来るたびに、新しい自分へと生まれ変わり、階段を登っていくのだという前向きな強さ。
サリマからハリネズミと呼ばれるサユリは、幼い娘を事故で亡くす。大学で学び、書くことを手放そうとした彼女に、サリマは「違う」と伝え続ける。結局彼女は書き続けることを選んだ。様々な事情に振り回される彼女も奪われないものを見つけた。それが母語で書くことだった。
言語は思考を形作る。コミュニケーションの手段となる。マイノリティつまり「イタンジ」である登場人物たちが、自分の中にある奪われないエネルギーを見つけ、立ち上がっていく姿は美しい。まるで鮮やかなオレンジの夕陽のように感じた。 -
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本屋さんで平積みされてお勧めになってた本。
著者の岩城けいさんも初めて。
内容は、オーストラリアの小学校姉妹校の子供たちが日本へ3日間の留学に来るというお話。
子どもたちは単純そうで、実は色々考えてて感受性が強いって事がよくわかる。
外国の子どもをホームステイさせるって体験はなかなかないけど、浜松だと国際ピアノコンクールの出演者をホームステイさせるボランティアがあったかな?
ピアニストなので、受け入れるにはグランドピアノが無きゃダメとか色々ありそうで簡単じゃないだろうね。
この辺は「蜜蜂と遠雷」にも少し書かれていたね。
で、外国の子どもたちの場合、それなりに言語が通じない事を大前提として来るので、あまり気にする必要はないようだ。
例えば、家族全員が英語が喋れるから受け入れるよ・・・って家庭に来たオーストラリアの子は、めちゃくちゃ期待外れな生活/体験をさせられる事になっちゃうわけで。
まあ、そういう内容です。 -
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少し前の新聞に中村文則の「掏摸」が紹介されていた。中村さんは今や海外でも名を知られた作家だが、そのきっかけになったのが大江健三郎賞を受賞した本作が、賞の特典として翻訳されたからだ、という内容だった。
大江健三郎賞は聞いたことがあったが、選考委員は大江健三郎さんひとりで、賞金の代わりに海外に翻訳されて紹介される、賞は八年続いて既に終了しているということも知らなかった。
で、その賞の始めから終わりまでの受賞作の紹介とそれぞれの著者との対談を収録されているのが本作。
なかなか手ごわい本だったがおもしろかった。
受賞作のどれも読んだことが無いが、長島有の本は読んでみたいと思った。対談も一番楽しかった。
大江さんも最後の方で言及されている。
大江健三郎もよく知らなかったが、ご自身のことに触れられている部分も多く、知ることができた。
大江さんの文学に対する誠実さで成り立っていた賞だった。それを支えていた優秀な編集者も。 -
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生後半年ほどのわが子が突然死したときの、大学に通う母親の罪悪感と後悔がひしひしと伝わってきて、そのシーンだけは読み進めるのがきつくていったん本を閉じてしまった。二度と読みたくない。心臓をわしづかみにされる。
新聞書評を読んで、興味がわいたので借りた本。
書評にも書いてあったが、どうしてこれを日本人が書くのか、日本語で書くのか、疑問だ。英語で書かれた外国人の作者の本を翻訳したものではない。れっきとした日本人が日本語で書いた本。でも主人公はアフリカの難民の女性。オーストラリアに避難してきて、子どもと生活している。
そう、舞台はオーストラリアなのだ。日本じゃない。
かろうじて、主人公の友人が日本人というだけ。この友人も、途中までアジア人としか書いてなかったので、私は中国人だと信じて疑わなかった。なぜなら、生後間もない赤ちゃんを英語教室に連れてきてまで学習するほどのガッツがある若い母親が、どちらかというとひ弱なイメージのある日本人だとは思えなかったから。なんとなくたくましいイメージのある大陸人(中国人)だと思い込んでしまった。
作者も在豪20年のバイリンガルらしい。
それだけ日本がグローバル化してきたということなのかなあ? -
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戦乱のアフリカからオーストラリアにやってきたが、夫に逃げられ、英語の話せないアフリカ人女性ナキチ。日本から夫婦で来たもと大学生で体の弱い女性さゆり。イタリアから来た老夫婦。それぞれに理由と悩みを抱えながら、語学学校で交友を深める。そしてオーストラリアで新しい人生を力強く歩みだす。短い小説ですが、生きるとはなにか、死とはなにか、を考えさせてくれます。アフリカ女性ナキチ(サリマ)が息子の小学校で、アフリカで過ごした厳しい「生」を短く、たどたどしく語る場面は感動的です。息子は母の「話し」を聞いて、変わります。「ことば」が「心」を伝える術であることを教える本でもあります。
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同じ国、同じ言葉。同じであることに安心し、生きる私たち。今使っている言葉が、アイデンティティだなんて思いもしない。だってみんな“同じ”だから。その言葉の中で守られて生きているなんて、気付きもしないのだ。
そんな、自分を守ってくれる国を捨ててまで、異国に逃げなければいけなかったサリマ。今までの普通が、異質になる。不安。恐怖。それでも、生きるために、子供たちを守るために、立ち向かわなければならない壁。
どれだけ高い壁だったのだろう。簡単に飛び越えられるものではなかったことは確かだ。それでもひたむきに母国と自分自身、そして今置かれている環境に向き合い続けたサリマの強さ。国に関わらず、誰しもに響くものがあったはず。
自分の国を、日本の言葉を、日々大切にして生きていきたいと思った。 -
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たぶんオーストラリアに、難民として移住したアフリカ人女性ナキチが肉や魚の加工場で働きながら第二言語の英語を獲得し、生きていく話。
2日で読んで初日はナキチ頑張れと肩入れして読んだのに翌日にはなんだか第二言語を異国で獲得していく大変さは私にはわからない、となってしまった…ただナキチだけでなくハリネズミ(日本人女性)やそのアパートに住む英語のわからない現地人など、奥行のある人物像でテーマを多角的に描いているとは思う。
先に選評を読んでしまったけれど、サユリ(ハリネズミ)のメタ構造について、小川さんの言うように必須だとも、三浦さんのように登場人物を駒に使うな、とも思えなかった。メタでなくても登場人物は作者のある意味駒で、でもそう見せず書くのが大事なのだと思う。 -
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ネタバレアフリカ難民の女性と日本人女性がオーストラリアで逆境を克服しながら、力強く成長していく物語。
出だしの文章が非常に暗い感じで数ページ読んで読むのを止めてしまった。
一日おいて再度読み始めたが、アフリカ難民の女性の逞しさを感じながら読み進むことが出来た。
アフリカ難民の女性の物語は普通に表されているが、日本人女性の事は恩師への手紙という形で表されているのが興味深かった。
ただ、日本人女性の1歳の子供が亡くなるというお話は、1歳の孫がいる私にはかなり辛い話だった。物語の中で、母親はかなり落ち込みはしたが、何とか立ち直りはしたけれど。
結果としては、ハッピーエンドだったので読んでよかったよかった! -
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ネタバレジョシュア・ファーリー
クイーンズランドに引っ越す。
Masato
安藤真人。父の車関係の仕事の都合でオーストラリタにやってきた。地元の公立小学校の五年生に転入した。
遼子
真人の母。
エイダン
ケルヴィン・チョウ
フラナガン
先生。
ミセス・カー
受付。
翔太
拓也
チロ
真人が飼っている犬。
ノア
ジェイコブ
ジェイク。
ミスター・ガイナン
校長。
ピーター
メンテナンスのおじさん。
松浦さんの奥さん
リチャード
サッカークラブ「オーチャード・クリーク・カンガルーズ」のコーチ。
メイソン
リアム
隼人
山崎さんちの子。
真凛
美羽
津村さんちの子。
田代さんのおくさん
優菜
田代さんの子。
つかさ
真人の姉。
シロッコ
ノアが飼っているポニー。
恭子
真人のおばさん。
優里亜
真人のいとこの高校生。
マイケル・オキーフ
真人の六年の担任。
里香・マイヤー=ナガオカ
補習校の担任。
礼央
補習校で真人と仲良くなった。
えみり
補習校で真人と仲良くなった。
ターミナ
オーチャード・クリーク小の六年に転校してきた。
ウィルソン
リーディング・リカバリーと英語のクラスの先生。
真治
真人の父。
アレキサンダー・キャンベル
マイク・オキーフの友だち。