岩城けいのレビュー一覧

  • さようなら、オレンジ

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    2014.5/15 戦火に追われ母国ではない地で生きるしかない主人公の姿は、日々精神的な異邦人感とでも呼べばいいのか、そんなものを感じている自分と重なり、のめり込むように読まされた。

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    2018年01月08日
  • さようなら、オレンジ

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    最初、背景がよくわからず、半分くらいまでは読むのに苦労したけど、後半は一人一人のキャラクターも、彼女たちの力強さも加わってよかった。
    タイトルと本の厚さからは想像できない内容ですが、なかなか良い本でした。

    2017.12.24

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    2017年12月24日
  • さようなら、オレンジ

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    2014年本屋大賞にノミネートされていましたが、
    ページ数が少ないわりには、中身が濃い作品でした。

    言葉もわからない異国の地で、けなげに生きる二人の女性。詳細でわかりやすいレポをこたろうさんが書かれていますので、私は手短に・・・。

    アフリカ難民のサリマと日本人「ハリネズミ」(サリマがつけたあだ名)との物語。サリマの日常生活と、「ハリネズミ」が日本の先生に宛てた手紙とが、交互に描かれていました。

    言葉がわかれば人とも触れ合える。
    生活をささえるために、無我夢中で働くサリマですが、
    言葉を勉強するために職業訓練学校で英語を学び始めます。
    そこで出会ったのが「ハリネズミ」でした。

    サリマの故

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    2017年11月09日
  • さようなら、オレンジ

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    たぶんオーストラリアに、難民として移住したアフリカ人女性ナキチが肉や魚の加工場で働きながら第二言語の英語を獲得し、生きていく話。
    2日で読んで初日はナキチ頑張れと肩入れして読んだのに翌日にはなんだか第二言語を異国で獲得していく大変さは私にはわからない、となってしまった…ただナキチだけでなくハリネズミ(日本人女性)やそのアパートに住む英語のわからない現地人など、奥行のある人物像でテーマを多角的に描いているとは思う。

    先に選評を読んでしまったけれど、サユリ(ハリネズミ)のメタ構造について、小川さんの言うように必須だとも、三浦さんのように登場人物を駒に使うな、とも思えなかった。メタでなくても登場人

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    2025年11月29日
  • さようなら、オレンジ

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    ネタバレ

    アフリカ難民の女性と日本人女性がオーストラリアで逆境を克服しながら、力強く成長していく物語。

     出だしの文章が非常に暗い感じで数ページ読んで読むのを止めてしまった。

    一日おいて再度読み始めたが、アフリカ難民の女性の逞しさを感じながら読み進むことが出来た。

    アフリカ難民の女性の物語は普通に表されているが、日本人女性の事は恩師への手紙という形で表されているのが興味深かった。

    ただ、日本人女性の1歳の子供が亡くなるというお話は、1歳の孫がいる私にはかなり辛い話だった。物語の中で、母親はかなり落ち込みはしたが、何とか立ち直りはしたけれど。

    結果としては、ハッピーエンドだったので読んでよかった

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    2025年09月26日
  • さようなら、オレンジ

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    話がわかりにくく、もっと深く書けそうな内容だと思った。オーストラリアで出会ったアフリカ、日本、イタリア出身の女性の交流を描く。オレンジ、太陽や子供のことかな

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    2025年05月02日
  • さようなら、オレンジ

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    人種差別だけでなく、女性差別もある世界をリアルに描いていると思いました。
    サリマが息子の学校で故郷のことを話す場面が印象的でした。そんな世界が今も世界のどこかにあるということを意識すると、今の環境がいかに恵まれているか認識できます。今ある自分の世界で、出来ることを頑張ろうという気持ちになりました。

    職場に外国からの出稼ぎの方がいるので、こういう気持ちなのかなぁと考えながら読みました。

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    2025年02月11日
  • M

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    私は“日本人”である。それは生まれが日本で喋る言語も日本語だから。でもそれはあくまでも“ガワ”の話であって、中は一体どうなんだろう。外の世界で住む者だからこそ生まれる疑問の一つだよね。
    ハッとさせられる文、言葉も多々あり、「アンドウマサト」の三つの作品の中では一番読みやすかったです。

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    2025年01月08日
  • Masato

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    ネタバレ

    ジョシュア・ファーリー
    クイーンズランドに引っ越す。

    Masato
    安藤真人。父の車関係の仕事の都合でオーストラリタにやってきた。地元の公立小学校の五年生に転入した。

    遼子
    真人の母。

    エイダン

    ケルヴィン・チョウ

    フラナガン
    先生。

    ミセス・カー
    受付。

    翔太

    拓也

    チロ
    真人が飼っている犬。

    ノア

    ジェイコブ
    ジェイク。

    ミスター・ガイナン
    校長。

    ピーター
    メンテナンスのおじさん。

    松浦さんの奥さん

    リチャード
    サッカークラブ「オーチャード・クリーク・カンガルーズ」のコーチ。

    メイソン

    リアム

    隼人
    山崎さんちの子。

    真凛
    美羽
    津村さんちの子。

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    2024年08月14日
  • M

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    Masato、Mattに続く第三弾。前の2作は多国籍のオーストラリア社会で両親とも日本人の少年が、自分は何者なのかと悩みつつ成長する話で、ストーリーを楽しみながらオーストラリアの学校制度やMasatoに代表される人たちの葛藤を考えることができた。今作は葛藤や思い悩む彼らの内面がメインで分かりにくかったけど、日本の多数派として暮らしていると想像すらしない思考に触れることができた。

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    2023年11月02日
  • M

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    これが最後とか。

    安藤真人もいよいよ大学生から社会人へと大人への道を進む。 

    自分の内面に向き合う多感な年頃になって
    オーストラリアは外からのイメージだとおおらかな国のように思うけれど
    観光では見えない複雑な多民族国家の中、
    真人の家族の事情、アビーの事情も絡み合って人生はより複雑に。

    大人になっていくとはこういうことなのかと、
    これはどこの国に住もうともありえる話。

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    2023年09月11日
  • M

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    3部作だと知らずに手に取ってしまった。
    出自についての葛藤は、当事者にしかわからないものがあるのだと思う。
    そんな人同士の恋愛は、一筋縄ではいかないだろうけど、乗り越えて欲しいなと思った。

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    2023年08月26日
  • M

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    ネタバレ

    大学生になったマサトことマット。オーストラリアでの日本人としてのあり方、自己の存在意義に揺れ動く。人形劇を通じて親しくなったアルメニア人のアビー、彼女の抱えるアルメニア人のルーツへの固執など自分にも関わりすんなりと恋人になれない。移民と言ってもいろんなケースがあり都合のいい人間を演じながら少しずつ怒りが蓄積されていく様子が伝わってくる。
    三部作が一応完結したようだが、この先マサトがアビーとまた新たに出会えたらいいなぁと思った。

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    2023年08月20日
  • さようなら、オレンジ

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    感想
    アイデンティティを凝縮した言語。手放すことがあまりにも容易な現代社会。それでもあえて固執する。ずっと消えない灯火を灯し続ける。

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    2023年05月01日
  • さようなら、オレンジ

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    海外で暮らしたことがある人にはしみるのだろうな。
    移民の受け入れとか外国人との共生とか言われるようになってきたタイミングで読めてよかった。
    二つ目の言語は二つ目の人生を送るチャンスというフレーズにぐっと来た。そうだよなあ。移民でなくても同じ。もっと言えば、言語に限らず新しいことを始めるのは新しい人生をはじめるチャンス。

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    2020年03月05日
  • Matt

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    1作目の『Masato』が面白かったので期待してたのですが、少し「読みにくい」と思う文章が多かったと感じました。

    オーストラリアに残ることを決めたマットでしたが、父親の生き方に反発したり、日本人を憎む転校生に突っかかられたりと、相変わらず過ごしやすいとは言えない生活を送っています。
    カノジョができたり、バイトをしたり、理解のある「ベストフレンド」と触れ合う中で、自分の生き方を考え、また人生の中で「どのような役を演じるか」と葛藤するマットの姿は印象に残ります。

    一方で、マットが葛藤し、悩む場面は表現が分かりにくい部分もあり、前作よりも感情移入しづらく感じました。
    彼のように悩みながら青春時代

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    2019年04月02日
  • Matt

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    思春期になって人生はますます複雑に!
    オーストラリアの教育システムも興味深い。

    日本とオーストラリアの歴史的関係もよく知らなかった。
    日本人は(私だけかもしれないけど)戦争について知らないことが多すぎる。

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    2019年01月04日
  • Matt

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    「Masato」 では、父親の赴任でオーストラリアへやって来て言葉もわからず現地の小学校へ入った真人も、高校生。
    日本の会社を辞め、オーストラリアで自分で仕事を始めた父親と二人暮らし。母親と姉は東京へ帰っており別に暮らしている。オーストラリアでの生活が長くなりマットと呼ばれ、すっかりオーストラリア人のように暮らしている。そこへ日本人嫌いの英国人のマットが転入してくる。
    多民族国家であるオーストラリアで、日本人としてのアイデンティティーを考えざるを得なくなるマット。高校生らしい正義感や家族への思いを抱え、オーストラリアで生きていくマットの1年間。

    過去の事、知らなかったではすまされない戦争の傷

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    2018年12月06日
  • さようなら、オレンジ

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    オーストラリアを舞台にした、女性が生きていくとはどういうことかを淡淡と描いた作品。
    途中辛いだけに、最後はすこしだけ幸せになれます。

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    2018年11月12日
  • さようなら、オレンジ

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    オーストラリアに移り住んだアフリカ難民・サリマ。人種、肌の色、言葉、これらが違うことで異国で普通の生活が出来ないつらさが溢れた物語で占められているような感じだったが、読み進めるうちに希望に包まれていき、心が穏やかになるのが分かる作品だった。
    特に、サリマが下の息子の授業でアフリカでの出来事を話すところから夫と離婚し2人の息子を連れて行く中、下の子がサリマのところに残った場面は涙と笑顔が込み上げてきました。
    2014年の本屋大賞ノミネート作品ということで読みましたが出会えてとても良かった一冊です。

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    2018年03月10日