橋本紡のレビュー一覧

  • 九つの、物語

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    ネタバレ

    いろんな本と食べ物が出てくる。
    読みたいと思ったのは「山椒魚」
    食べたいと思ったのが「トマトスパゲッティ」
    働き出してから本を読む事が日常になって来て、ご飯を食べるのと同じくらいに本を読みたくなる時がある。それは多分、この本にも出てくるこの感覚をもう知っているからかもしれない。
    「たまたま読んだ物語の中に、わたしがいた。ああ小説とは、と思った。どこかの誰かが書いただけの話。まったくの作り物。それがなぜか絶妙のタイミングで、わたしたちの心に飛び込んでくる。とても不思議なことだ。そして、とても大切なことだ。」

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    2024年10月06日
  • 九つの、物語

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    こういった非日常的なお話ははじめてで、以前の自分なら「う〜ん…」という感想だったかもしれません。

    けれど、人間生きていると「まさかこんな事になるなんて…」という経験を嫌でもしなければならない事があると思います。

    自分はそんな経験をして以降、自分の中から「そんな事あるわけない」という考えがなくなったような気がします。

    だから、この物語を読んでもわりとすんなりと入ってきました。うまく言えないけれど、きっとこの物語を読んで、独りじゃないんだと安心した人もいるんじゃないかなぁ。

    人生のいつ読むかによっても感じ方が大きく変わってくる話かもしれませんね。

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    2024年02月11日
  • 九つの、物語

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    心温まる日常な話し。

    ただ、非日常が日常に混ざり込んでる話し。

    大きな後悔を抱えてる人が、これから後悔しそうな人に、かなり過保護でお節介をやく優しい話しだった。

    もう少し大きくなったら娘に読ませたい一冊。

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    2024年02月06日
  • ハチミツ

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    ネタバレ

    正直なところ、三姉妹誰もが癖が強くて共感することは難しい小説でした。
    こんなに家がひっちゃかめっちゃかで、よく育ったね…!?という感じ。(環はちょっと道を外れてしまってる気もしますが…)
    この本を読んだら女の子がわかる!と帯に書いてましたが、どちらかというと男のクズさがよくわかる話な気がして面白いなぁと思いました。

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    2024年01月26日
  • 九つの、物語

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    長く会っていなかった兄が突然帰ってきた。本好き、料理好きな兄との暮らしに徐々に慣れ、この生活が続くと思われたが─。連作短編集。

    太宰治や泉鏡花など9つの文学作品が各章ごとに出てくる。
    飄々とした兄に振り回されながらも、なんだかんだ仲良し兄妹。
    兄の作る料理も美味しそう。
    終盤の兄の台詞が優しくて、兄妹愛が溢れていて、すごく印象的だった。
    締め方も好き。

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    2023年09月16日
  • ハチミツ

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    母親の違う三姉妹と、不思議な父親。父が家出したとの置き手紙から話は始まって、三姉妹それぞれの感性に沿って話は展開していく。不思議な感覚の作品でした。最後はうまくまとまって、不思議な読後感です。

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    2023年07月21日
  • 流れ星が消えないうちに

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    この方はこう…心にじんわり来るようなお話を書かれますよね。大好きな人が亡くなって、世界の終わりのように感じても、残された私達は生きていかなきゃいけなくて…。【静かな愛と赦しの物語】という帯がぴったり。

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    2022年12月27日
  • 月光スイッチ

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    人を好きになるのに理屈なんてないんだろうけど、それにしても愚かな恋。香織は、奥さんが里帰り出産をするという恋人・セイと1ヶ月半の新婚生活(仮)を始める。基本優しいけど、無神経な言葉を平気で言ったり、しかも悪気がないからタチが悪い。そんな彼でも好きだから許す。見ていてイライラしながらも、どこかわかるような気もする。その間に、何かしら問題や傷を持っている人達と出会い、交流していく様が、また何とも言えない空気感で流れていく。てっきり女性が書いた文章のように感じたので、解説で著者が男性だと知り驚いた。

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    2022年10月22日
  • 九つの、物語

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    幽霊となった兄との不思議な日々を、物語とともに綴る。出発点がそうさせるのか、文体がやっぱり若い女性を(たぶん大人しめな)書くのに合っているのか、柔らかい表現&作風だ。

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    2022年09月11日
  • いつかのきみへ

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    東京にある橋を舞台に、人生の岐路に立たされた人達が紡ぐ物語。どれも歪んだ所の無い話で、それだけに感情移入はしやすいか。

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    2022年09月09日
  • 月光スイッチ

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    真剣に生きる人ほど、愚かな事をしてしまう。
    些細なことで怒ってみたり、つまらないことで喧嘩したり。
    真剣に生きている人程、損をして、馬鹿をみて、馬鹿にされて。
    勝手に人を愛する軽薄極まりない男は自分を見向きもしないのに、ひたすらに愛して。

    人とは所詮、その程度のものなのだ。


    この軽薄極まりない男は、やはり好きになれない。
    でもそんな奴ほど、人が寄ってくるんだろうと思ってみたりもする。

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    2022年08月28日
  • 九つの、物語

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    ネタバレ

    妹からしたら、お兄ちゃんが死んだことも、幽霊としてもいなくなったことも、とても重くて悲しいことなのに、お兄ちゃんが淡々と、そして妹への愛を大切に過ごしてるから、そのギャップにドキドキした。
    お兄ちゃんは世界に溶け込んでるって良い考え方だなぁ。私も死んだペットがまだ世界にいて私を見守ってるって信じてる。

    あと、所々の描写で、香月くんが丁寧で綺麗な人なんだってことが伝わってきてきゅんとした。

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    2022年03月18日
  • 九つの、物語

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    文豪達の作品を絡めながら、幽霊になった兄と大学生の妹ゆきなの日常が描かれています。

    ほんわかとした雰囲気で作品が進み、お兄ちゃんが作る美味しそうなご飯に、思わず真似してみたいという気持ちになりました。
    ドラマのように、ゆっくりと少しずつ話が展開していきますが、最後は今までとは対照的で少し意外に思う展開でした。

    この本をきっかけに知った作品や料理のレシピもあり、物語の展開はもちろん、色々な知識を得られるという点でもすごく楽しめました。
    兄弟の優しい日常を見守るだけではなく、色々と考察してみても楽しめそうだなと思います。

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    2022年02月07日
  • 九つの、物語

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    最後の解説の佐藤真由美さんって作家さんなんだろうか?わからないけど、読んだあとにこの解説読んで、同調しまくった。

    うまく言葉にまとめられない私の言葉を綺麗にまとめてくれていて!わかる!それそれ!っていう。笑笑

    料理と、読書と、恋愛がうまーく一遍に収まった9個の物語。それぞれ一冊有名な本にちなんでおり、一つ、美味しい料理が出てきて、ゆるやかな恋模様と主人公の葛藤が描かれているんだけど、そこに死んだはずのお兄さんがスパイスとして登場します。

    これな。

    笑笑

    これがなかったら淡々と誰かの日記のような話で終わってたのかも。

    真面目一辺倒のゆきなと、チャラ男っぽい死んだ兄。なんだろ、日々の描

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    2021年08月28日
  • 月光スイッチ

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    「流れ星が消えないうちに」
    を読んだことがあったので、穏やかな気持ちになれるよう読んでみた。

    たしかに穏やか。
    なんだけど、、不倫ものでこの穏やかさが変な気持ちにさせる。
    捻じ曲がった思考の私は、自分が穏やかさを求めて読んだ本なのに、不倫する女はこんなにふわふわでバカなんなんだよと言われてるような気持ちになってしまった…。

    女はもっと強かな生き物だと思います…。

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    2021年07月17日
  • 流れ星が消えないうちに

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    すごく綺麗なストーリー。
    でも、巧と奈緒子の間に加地が生き続けるってのは、親友とはいえ、男としては複雑で、同感できなかったかな。。

    葉書に書かれてた「キスだけ」ってのは、絶妙なレベル感だと思ったけど。。

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    2021年01月22日
  • イルミネーション・キス

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    短編集。
    「イルミネーション・キス」は既視感たっぷり。恋愛小説にありがち。
    「ハウスハズバンド・キス」は、妻はなにしてるんだろうと思ってしまう。私は古い人間なのか。
    会社なんか自分がいなくても回っていくもの。子どもにとってのお母さんは自分しかいないのに。

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    2019年07月23日
  • 彩乃ちゃんのお告げ

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    とある小さな信仰宗教の後継とされる、「彩乃ちゃん」。一般的な同年代の子供より、丁寧な作法を身につけるなど少し大人びた部分もある彼女は事情で様々な人の家に居候することになる。目には見えない不思議な「力」も使って、彼女は様々な場所を訪れる。

    基本が「一般の人の日常の場面に彩乃ちゃんが居候することで起こる諸々」なので、ほっこりしながら読める。
    彩乃ちゃんの「まだ年相応な幼さ」的な可愛らしさと憎らしさを味わう意味では第1話が好き。

    …信仰宗教、の設定、もう少しライトなもの(親が占い師で、くらいの)でも成り立つ感はあるかな…

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    2019年06月27日
  • 流れ星が消えないうちに

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    恋人の加地を海外で失ってしまった奈緒子。そんな奈緒子と付き合い始めた加地の親友、巧。お互いに加地のことを忘れようとすればするほどふたりのなかで加地の存在は大きくなっていく……

    そんな20歳のふたりの物語を40歳の僕が見ていると感情移入するより、素直に応援したくなる気持ちがわいてきました。

    「世の中には動かなきゃ見えてこないものがあるんだよ。俺はそういうのをずっと避けてきたんだ。でも、これからはできるだけ動こうと思ってる。たとえ状況自体は変わらなくても、見る目が変わるはずなんだ」

    ほんとそうやな!

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    2016年12月06日
  • いつかのきみへ

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    年齢性別も境遇も様々な人物たちが織りなす短編集。どの話も橋を一つの話のモチーフとして使っている。
    全体的に平坦としていて読みやすいけどもあひきたりで薄い内容と感じてしまった。

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    2016年11月23日