橋本紡のレビュー一覧

  • 九つの、物語
    この人の作品は、いつもほんわかと温かくなるから好きです。
    このお話はファンタジー?現実とはちょっと違うけど、辛いことも受け入れて前に進んでいくには、お兄ちゃんの出現は大切なことだったのね、と思えます。
  • 彩乃ちゃんのお告げ
    短く話も読みやすかったので、すぐに読み切ってしまいました。

    ちょっと不思議な女の子兼教主さまと三人のお話。
    奇跡ってありふれた表現だけど、こんなささやかだけど大切なことがどこかに転がっているかもしれないと思うとちょっと嬉しい。
  • 彩乃ちゃんのお告げ
    教主様は小学生。どこにでもいるちょっと野暮ったい彩乃ちゃん。でも、彼女は先を見通せるチカラがある。彼女に関わった3人は、彩乃ちゃんのおかげでちょっぴり変わった。ちょっぴりっていうのがツボで。ほんわかとしたかわいい話。
  • いつかのきみへ
    本誌連載で読んでいて、文庫(/笑)が出たら買おうときめていました。どのお話も胸に響きます。友達に貸してあげたくなる本。
  • いつかのきみへ
    どの物語も優しく温かく、個人的に6篇の中で「清州橋」が一番好きです。社会人の女の人が主人公で、進学、就職のことで親ときまづい関係だった。一人っ子ではどうしようもなかったかもしれないが弟が主人公の背中を押してあげたりとても優しい子でした。こういう物語を読むといつもケンカしてしまうけれど、自分の兄弟も悪...続きを読む
  • 彩乃ちゃんのお告げ
    なぜだか教主さまを預かることになった。


    書き出しから興味をそそられる。
    とはいっても宗教的なことは殆ど関係なくって、ある宗教の教祖の孫である彩乃ちゃんと関わる人々のエピソード。

    小5なのに大人な彩乃ちゃんのやさしいお告げで、幸せな気持ちになれる。
  • 月光スイッチ
    思い込みと運命の違い。

    『しょせんは仮の新婚生活なのだ。いや、偽りの新婚生活だ。
    だって本当の新婚生活は決してやってこないのだから。』

    頭は理解しても心が理解してくれないこと。
    みんな寂しい、みんな弱い、みんなズルい。

    意地。
  • 月光スイッチ
    セイちゃんとの付き合いは止めたほうがいいけど、こういう女の子ってかわいいなぁと思う。
    仮の新婚生活でいろんな人に出会って、もっと世界を広げて、自分を大切にして、幸せになってほしいな。
  • いつかのきみへ
    橋本 紡さんてライトノベルのイメージが強く、この作風を読み進めていくうちに、橋本 紡さんの意外性に引き込まれてしまいました。

    橋の両側で古き良き東京。開発の進んだ東京。この対比性を舞台にお織り成す人間ドラマ。ほっこり小説でとても好感が持てました。

    いつも車で渡る永代橋。もう少しイライラせず仕事に...続きを読む
  • いつかのきみへ
    あとがきの、読後感はあくまで清涼かつ安らかですという言葉。これが凄くしっくりきます。川の廻りの何気ない物語。さらさらと読めて言葉がとても綺麗です。
  • いつかのきみへ
    今、書名を検索して気付いたのだけど、わたくし、橋本紡さんと中村航さんを本日までなぜか混同しておりました。どっこも文字はかぶっていないのに。作風だって違うのに。強いて言えば、苗字二文字で名前一文字くらい??作風が違うのには気づいてて、作風に幅のある人だなあ。こんなのも書くのかぁ。と思ってました。私のバ...続きを読む
  • いつかのきみへ
    舞台は東京の下町深川。
    近辺の橋がそれぞれの短編で大きな役割を。

    両親との関係に悩む娘、秀才と不良の幼馴染、バツイチママの恋、
    町内のごたごたを仲裁することになるバーテンダー(小路幸也さんっぽい展開)、
    新居を探す婚約者、子供の教育方針で衝突する両親に困っている娘と祖父。

    個人的には婚約者の話が...続きを読む
  • いつかのきみへ
    東京の下町・川・橋に対する憧れが倍増した。

    行くたびに趣が増していく感じがする東京。

    これからますます物語の舞台として、
    魅力的になっていくんだろうな。
  • 月光スイッチ
    「最後どうなるんだろう?」と終始思いながら、読み進めた。物凄い出来事を、淡々と、淡々と一人称で描いていく視線は、阪急電車を書いた有川浩の視点に似ているのかもしれない。もちろん作風は全然違うけど。
  • 流れ星が消えないうちに
    加地君が死んでしまい、友達だった巧君と付き合い始めた奈緒子。
    対照的な2人をそれぞれ好きだけれど
    まだ加地君との思い出が濃い部屋では眠れない。
    ある日転勤で別々に暮らしていたお父さんが家出してきた。
    家族の不和の問題と、昔の恋人の死の問題に
    なかなかうまく向き合えずにいる。
    写真:Pete Turn...続きを読む
  • 月光スイッチ
    今の自分とかぶるところが多くて読んでいて痛かった。細かいエピソードがうまいと思った。恋の終わりは案外このくらいあっけないのかもしれない。
  • 月光スイッチ
    甘くない現実を甘く生きる。そんな感じがする。
    奥さんの里帰り出産中の新婚生活(仮)。
    せっかく一緒に住んだのに押入れじゃないと眠れない。
    綺麗な世界。
    解説が西加奈子なのもうれしかった。


    ―ただ、人はたぶん、電柱のことだけ話して過ごすわけにはいかないのだ。
  • 九つの、物語
    こういった非日常的なお話ははじめてで、以前の自分なら「う〜ん…」という感想だったかもしれません。

    けれど、人間生きていると「まさかこんな事になるなんて…」という経験を嫌でもしなければならない事があると思います。

    自分はそんな経験をして以降、自分の中から「そんな事あるわけない」という考えがなくなっ...続きを読む
  • 九つの、物語
    心温まる日常な話し。

    ただ、非日常が日常に混ざり込んでる話し。

    大きな後悔を抱えてる人が、これから後悔しそうな人に、かなり過保護でお節介をやく優しい話しだった。

    もう少し大きくなったら娘に読ませたい一冊。
  • ハチミツ
    正直なところ、三姉妹誰もが癖が強くて共感することは難しい小説でした。
    こんなに家がひっちゃかめっちゃかで、よく育ったね…!?という感じ。(環はちょっと道を外れてしまってる気もしますが…)
    この本を読んだら女の子がわかる!と帯に書いてましたが、どちらかというと男のクズさがよくわかる話な気がして面白いな...続きを読む