橋本紡のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
橋本 紡さんてライトノベルのイメージが強く、この作風を読み進めていくうちに、橋本 紡さんの意外性に引き込まれてしまいました。
橋の両側で古き良き東京。開発の進んだ東京。この対比性を舞台にお織り成す人間ドラマ。ほっこり小説でとても好感が持てました。
いつも車で渡る永代橋。もう少しイライラせず仕事に向う事とします。。。
文庫化にあたり、「橋をめぐる」から副題である「いつかのきみへ」と何故タイトルをかえたのだろう。
あと表紙のデザインと本の持つ雰囲気が全く違う。ノスタルジーであるけどベタ甘な小説でもない。
不満はこのふたつ。早期に新丁判を求みます。 -
Posted by ブクログ
今、書名を検索して気付いたのだけど、わたくし、橋本紡さんと中村航さんを本日までなぜか混同しておりました。どっこも文字はかぶっていないのに。作風だって違うのに。強いて言えば、苗字二文字で名前一文字くらい??作風が違うのには気づいてて、作風に幅のある人だなあ。こんなのも書くのかぁ。と思ってました。私のバカバカバカ―。で、内容。深川にかかる橋をめぐる物語です。東京の下町ってあまり知らないのだけど、この本のように人情あふれる土地柄なのかな。そうだといいなあ。とても優しい物語たちです。「八幡橋」の親だけど女っていうの、わかるようでいてわからなかったりする。だって、私、女という生き物ではなくて、母親という
-
Posted by ブクログ
舞台は東京の下町深川。
近辺の橋がそれぞれの短編で大きな役割を。
両親との関係に悩む娘、秀才と不良の幼馴染、バツイチママの恋、
町内のごたごたを仲裁することになるバーテンダー(小路幸也さんっぽい展開)、
新居を探す婚約者、子供の教育方針で衝突する両親に困っている娘と祖父。
個人的には婚約者の話が面白かったなー。
この本は全体的になんとなく哀切感が漂っているのですが、
この話と最後の話は爽やかな展開でした。
全体のテーマとしては、「対人関係の悩み」なんだろうな。
それぞれの主人公がそれをどう解決していくのか、あるいは
それを抱えたままうまく付き合っていくのか、
そのあたりに注目して読むとい -
Posted by ブクログ
加地君が死んでしまい、友達だった巧君と付き合い始めた奈緒子。
対照的な2人をそれぞれ好きだけれど
まだ加地君との思い出が濃い部屋では眠れない。
ある日転勤で別々に暮らしていたお父さんが家出してきた。
家族の不和の問題と、昔の恋人の死の問題に
なかなかうまく向き合えずにいる。
写真:Pete Turner/Getty Images
装丁:新潮社装丁室
島本理生を彷彿とさせる状況設定です。
恋人との死別に区切りをつけようとする女の子。
手作りのプラネタリウムなんてロマンチックすぎます。
青春の塊みたいな回想。
「世の中には動かなきゃ見えてこないものがあるんだよ。俺はそういうのをずっと避けてきたん