橋本紡のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ死んだ恋人の親友と、新たな恋を始めた奈緒子。
死んだ加地の親友であった巧と奈緒子の間には
いつも加地がいて…。というお話。
死別の悲しみや切なさを乗り越えて、新たに再生してゆく
心を描いたラブストーリーですが、私は加地くん、生きてても
別れたと思うのです。
死んだ時となりにいた見知らぬ女性とキスした。
その彼女とは加地くんは付き合わなかったかも
しれませんが。
揺れたってことは、どこかで奈緒子との関係に
ヒビを入れたと思うのです。
だけど。
死んじゃったから、良かった時間はいっそう綺麗で。
でも、いない人間なんて、どっちにしろ、時に呑まれる。
その健康で残酷な事実が、奈緒子と巧 -
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Posted by ブクログ
美しすぎる。一言に表せばそう言う他ないでしょう。最近の小説で言えば夏川草介『神様のカルテ』に似た救われる話なのですが、ライトノベルと侮る勿れ、これは傑作ですよ。読んで下されば分かると思うのですが、舞台である三重県伊勢市に足を運びたくなる、そんな気持ちにもさせてくれます。
ヒロインの里香との関係も注目です。病室であまり会いに行けないし、彼女には重い病気がある。もうもどかし過ぎて何も言えません。ここは電撃文庫版も読んで頂きたい所ですが、標準語と方言の違いで彼らの思いがよく分かったり、理解できなかったりと変わるかもしれません。実際僕は解釈が変わった人間です。方言という物は、僕たちが解らないエネル -
Posted by ブクログ
ネタバレ”教主さま”だという、小学5年生の女の子、彩乃ちゃんを中心とした連作短編集。
友人に頼まれて綾乃ちゃんを預かることになった花屋に勤める智佳子、進路に悩む高校生の鉄平、家で綾乃ちゃんを預かることになった小学5年生の佳奈の3人の話が載っています。
彩乃ちゃんには、未来を見たり、死んだ人を見たりする不思議な力があるらしく、その力を使って彼らの未来をほんの少しいい方向へ押してくれます。
どの話も何となく人生に悩んでいる人の背中を押してくれるような、温かく優しくていい話でした。
けれど、彩乃ちゃんは不思議な力を持つ教主さまというだけではなく、アクセサリーや化粧品に興味があったり夜のコンビニにはしゃいだ