橋本紡のレビュー一覧

  • ハチミツ
    浮気性の父親と暮らす、全員母親の異なる三姉妹のストーリー。父親の家出から物語が始まるので、三姉妹と、それぞれの周囲の人たちとの交流で、物語が進んでいく。
    三姉妹の距離感がすごくいいなと思った。異母姉妹だし、年齢も離れているし、父親は結婚と離婚を繰り返していて三姉妹それぞれの母親以外の女性とも暮らして...続きを読む
  • 九つの、物語
    橋本紡さんの本は、
    私の日常も落ち着いた静かな気持ちにしてくれる。

    各章ごとに表題作となってる小説があるので
    読書意欲が掻き立てられるし、
    お兄ちゃんがつくるごはんがいつも美味しそうで
    食欲も湧いてくる。

    綺麗で静かなイメージの中に
    人間らしい感情(綺麗ではないそれ)が垣間見える描写もある。
    ...続きを読む
  • 流れ星が消えないうちに
    何気ない日常の中でも幸せがある、ということの描写が織り込まれていて、すごく良かった。
    ラストが少し無理矢理感を感じたのが残念。
  • 九つの、物語
    読み終わったあと、心が洗われる感じがした。
    ある日お兄ちゃんが幽霊となって戻ってきたというのは現実味のない話なんだろうなーと思っていたが、お兄ちゃんとゆきなのやりとり、登場人物、さりげない描写にどんどん引き込まれた。
    本書は各章の名前が作品名となっている点、さまざまな料理が登場する点がユニークだなと...続きを読む
  • 九つの、物語
    主人公ゆきな
    死んだはずの兄の幽霊と本と料理と家族が描かれた
    9編、読みながら気持ちが温かくなっていく作品
  • ハチミツ
    重たい設定を軽やかに書くから驚かされる。
    3人とも、不器用なところがあり、日常生活を送る上での引っ掛かりを感じる。
    父も含めて家族みんなともかくまっすぐだ。
    そのまっすぐさが、痛々しくもあり、清々しくもあり、つい好きになってしまう。
  • 九つの、物語
    無念があるからこそこの世に縛り付けられているはずなのに、穏やかで優しく存在する彼ら。何気ない日常の中の一コマが深い思いに満ちていて、物悲しさとともに穏やかな感じにさせられる一冊でした。
  • ハチミツ
    3姉妹の個性がそれぞれまったく違う。それぞれのお母さんのことをまるで他人事のように話す。
    坂本くんの言う通り、やっぱりこの家は普通ではない!
    まあお父さんが普通ではなさそうですからね。
    けれど、なんのまとまりもないけれど、杏のつくる美味しいごはんでつながり、お互いのいいところだめなところ全部認めあう...続きを読む
  • ハチミツ
    装丁がかわいいしタイトルもかわいい。
    出てくる女の人たちもかわいい。
    話は、かわいいだけじゃないけど。

    おいしそうなごはんといい言葉もたくさん。
    「痛いだろうさ、それはもう。
    だけど立ち止まっているよりはマシだ」

    そして男の人たちがみんなかっこいい。
    顔はわからないけど、絶対かっこいい。
  • 九つの、物語
    お兄ちゃんの幽霊の魅力に引き込まれた前半、次第にどこか暗くなっていき、主人公のもつ危うさ、封じ込めてきた過去が明かされる後半。
    とにかくお兄ちゃんの幽霊が、ポジティブでやさしく、そして妹を大切にしていてかっこいい。料理の描写とか、読んでいる本とか、さりげない日常を織り交ぜることで、お兄ちゃんと妹の生...続きを読む
  • 彩乃ちゃんのお告げ
    本嫌いな中高生の読書感想文用にもおすすめかも。
    まず薄い。(本嫌いにとっては超重要)
    文章が読みやすい。(橋本先生はラノベ出身)
    国内の日常ものなので、親近感が湧きやすい。(かも)
    しかも3話構成なので1話1話はさらに短く、モチベーションを保って読める。(気がする)
    ちょっとほっこりしたい時にもおす...続きを読む
  • 彩乃ちゃんのお告げ
    じわっと暖かくて少し不思議で希望があってとても良かった。橋本紡が本当に断筆してるのだとしたら惜しいな。
  • 彩乃ちゃんのお告げ
    全部で3つの物語が併録されているが、共通する人物は何かの力を持った「彩乃」だけである。
    もちろん。この人物が物語の鍵となるのだが、さて3つの物語を読んで何を感じ取ったのか、感想はどうなのかと云われても書けないのが現実。
    それが、この小説の持つ力なのかもしれない。
  • ハチミツ
    姉妹っていいな。この話は3人とも母親が違う姉妹だからちょっと特別なのかもしれないけど。それでも姉妹ってあこがれるな。それから,家に帰ってみんなでご飯食べること。外からいろんな気持ちを持ちかえってくるけど,それでも家族として食べるということを共有できるってなんかほっこりする。
    会話の中にイエモンのja...続きを読む
  • ハチミツ
    同じシーンを姉妹、3人の視点で繰り返される箇所が何箇所かあって、面白かった。
    しっかり者の澪、おっとりした環、天然な杏、と紹介されているが、杏もかなりのしっかり者だ。吉野家の食卓を切り盛りしているし、姉2人をいつも静観している。
    悪いけど、環みたいな人が同僚にいたらやっぱり嫌だなー。頭もいいし、美人...続きを読む
  • 流れ星が消えないうちに
    橋本紡さんを知ったきっかけ。

    物語のはじまり。
    玄関に布団、のくだりがせつなかった。

    ありあまる優しさは少しずるい。

    真夜中に静かな音楽をかけながら
    もう一度読みたい。
  • ハチミツ
    父親が違う三姉妹の話。
    なんだかその三姉妹の関係が妙に羨ましく思いながら読み進めました。
    食事の場面がまた美味しそうなのです。
    映画化しそう。しないか。
  • 半分の月がのぼる空 1
    一昔前に半月ブームを巻き起こした同作ラノベの完全文庫版ということで試しに読んでみました。
    青春小説として、とてもよかったです。軽すぎず重すぎず、思春期のどうにもならない閉塞的な感じとキラキラした感じ。箱庭みたいな病院で繰り広げられる、ごく普通のボーイミーツガール。これがラノベ読者層にヒットしたのは作...続きを読む
  • 月光スイッチ
    好きな雰囲気の本だった。
    不倫の話だけどドロドロしていないので
    あまり抵抗なく読めました。
    主人公のふわふわした感じ、セイちゃんの愚かさ。
    恋って理屈じゃどうにもならない。
    二人の周りの人たちも、それぞれに頑張って
    生きていて、暖かくて。
    人間らしい部分が共感できた。
  • 流れ星が消えないうちに
    NAVERまとめで取り上げられていた一冊で、加地くんの死と向き合う奈緒子と巧、自分の夢と現実を天秤にかける奈緒子の父親、母と父の間に挟まれ悩む妹とそれぞれが悩みを抱える登場人物と時おり出てくる鮮やかな情景のコントラストに惹き込まれて一気に読んでしまいました。

    登場人物が経験を経て考えを変え成長して...続きを読む