あらすじ
三七歳の澪、二七歳の環、一七歳の杏。歳の離れた三姉妹だけどそれなりに仲良く暮らしている……はずだった。しかし次女、環の望まぬ妊娠をきっかけに、姉妹に転機が訪れる。やっと大切なものがわかりはじめた三人が選んだ、それぞれの道とは? 女子なら誰でも覚えのある悩みや迷いのあれこれを、暖かく包み込むガールズ長編。
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Posted by ブクログ
三人姉妹の日常の話だけかと思いきや、それぞれに関係する男性や社会の話が、物語に入り込みやすい感じで書かれていた。
私がいつも感じる、こんな話は実際にあるのかな?と言う世界が書かれていたけど、かなり自然に感じた。
物語には父親も出てくる。
些か困った父親だけど、こんな父親も楽しいかも…と思いながら読んだ。
そして、仲の良い姉妹がうらやましくなる物語だった。
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すごく読みやすい。スラスラ読める。
ストーリーも気になって止まらなかった。
姉妹っていいな。家族って温かいんだな。って感じた。普通じゃないお父さんだし、家庭環境も複雑だけど。
最後のホームパーティーはとても楽しそうで微笑ましい。
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橋本紡さんって礼儀とかに結構こだわりがあるのかなぁと出てくる描写から感じた。
今まで読んだのは
葉桜 と ハチミツ だけだけど、
どっちも、ちゃんとした人って感じの
登場人物が多かった。
橋本さんの作品ってどうしてこんなにも女性が女性らしく思えるんだろう。
自分は3人の中では
ドジな環に一番似てるかも。
本当は杏みたいなしっかり者に
なりたいんだけどなー。
最後みんなで集まっちゃってるのには
びっくりした‥。
実際あんなホームパーティみたいなんで
自分の彼氏連れて来たくないかも。
まぁ最初っから家族の設定は
ブッとんでたな。
でも温かくて、優しくて好きな作品。
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同居する母親の違う3姉妹、30代の澪、20代の環、10代、高校生の杏。
大学教授の父は、家出中。
普通では考え難い、そんな家族、姉妹の物語。
状況は、かなりドロドロなのでは、というところだけど、ゆったりのんびり物語は進んでいきます。
年の離れた3姉妹は、まるで同級生のように仲良しで、女同士っていいなと思わされます。
女の人をとっかえひっかえするというお父さんも、なんだか憎めない感じで、もしかしたらありなのかもと思ってしまったり。
大きな出来事も、それぞれに起こります。でもそれも必然と思わされるほどで、この家族は、きっとこれからもこうやって過ごしていくんだろうなと感じました。
3姉妹がそれぞれの彼氏を連れてくるホームパーティーのシーンが何とも微笑ましい。
『いろいろなことがあっても、ちょっとくらい揉めても、簡単に壊れたりしない。嵐が過ぎてみれば、家族という船はまだ浮かんでいる。やがて、恐る恐る甲板に出た人間が見るのは、いつもと同じ青空なのかもしれなかった。』
グッときました。
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3姉妹それぞれの視点で流れていく日常。
学生の杏にも、人間関係が上手じゃない環にも、みんなのお姉さんの澪にも共感できた。
友達のような家族。お互いのだめなところも良いところも知っていて、でも知らない面もあって、叱ったり慰めたりしながら受け入れてる3人がいとおしかった。
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たまたま見つけて手に取った久しぶりの橋本紡さん。
前に読んだのもおいしそうなシーン満載だったけど、やっぱり食事の描写が秀逸で、おいしそう~と呟いてしまう。
そして今回は、姉妹っていいなと思った。(特においしいごはんを作ってくれる妹最高!)歳が離れていても三人すごくいい関係。お父さんはどうしようもなくて、自分の親だったら許せないけど、三人がハッピーならまぁいいか。三姉妹で子育てしたら、楽しそうだなぁ。
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浮気性の父親と暮らす、全員母親の異なる三姉妹のストーリー。父親の家出から物語が始まるので、三姉妹と、それぞれの周囲の人たちとの交流で、物語が進んでいく。
三姉妹の距離感がすごくいいなと思った。異母姉妹だし、年齢も離れているし、父親は結婚と離婚を繰り返していて三姉妹それぞれの母親以外の女性とも暮らしていた時期があるみたいで、とてもいびつな家族。私自身は一人っ子だから、この三姉妹のどこまでが一般的でどこからが一般的ではないのかわからないけど、誰かが悩んでいることには気づくけど踏み込まないとか、気まずいことがあっても一緒に食卓を囲めば落ち着くところとか、その距離感が素敵だった。
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重たい設定を軽やかに書くから驚かされる。
3人とも、不器用なところがあり、日常生活を送る上での引っ掛かりを感じる。
父も含めて家族みんなともかくまっすぐだ。
そのまっすぐさが、痛々しくもあり、清々しくもあり、つい好きになってしまう。
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3姉妹の個性がそれぞれまったく違う。それぞれのお母さんのことをまるで他人事のように話す。
坂本くんの言う通り、やっぱりこの家は普通ではない!
まあお父さんが普通ではなさそうですからね。
けれど、なんのまとまりもないけれど、杏のつくる美味しいごはんでつながり、お互いのいいところだめなところ全部認めあう、良い家族やなと思います。
それぞれの鍵となる場面で頭によぎる、夜中の雨、アイスを買いに行く道すがら。
こういう何でもないことが、人生を支える大事な一幕になるんですね。
そして何よりすごいのは
もしかしたら自分の子ではないかも知れない子を受け入れる決意をした香川さん。
かっこいい!
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装丁がかわいいしタイトルもかわいい。
出てくる女の人たちもかわいい。
話は、かわいいだけじゃないけど。
おいしそうなごはんといい言葉もたくさん。
「痛いだろうさ、それはもう。
だけど立ち止まっているよりはマシだ」
そして男の人たちがみんなかっこいい。
顔はわからないけど、絶対かっこいい。
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姉妹っていいな。この話は3人とも母親が違う姉妹だからちょっと特別なのかもしれないけど。それでも姉妹ってあこがれるな。それから,家に帰ってみんなでご飯食べること。外からいろんな気持ちを持ちかえってくるけど,それでも家族として食べるということを共有できるってなんかほっこりする。
会話の中にイエモンのjamが出てきたから聴こっかな。本中では,シリアスな場面だったけど。
Posted by ブクログ
同じシーンを姉妹、3人の視点で繰り返される箇所が何箇所かあって、面白かった。
しっかり者の澪、おっとりした環、天然な杏、と紹介されているが、杏もかなりのしっかり者だ。吉野家の食卓を切り盛りしているし、姉2人をいつも静観している。
悪いけど、環みたいな人が同僚にいたらやっぱり嫌だなー。頭もいいし、美人なのに仕事はイマイチ。しかも、中途入社した会社で妊娠が発覚し、すぐに産休…って。
3人は姉妹というより、親友同士の様で楽しそうだった。お父さん、いなくてもいいんじゃないかと思ってしまう程。でも3人はそれぞれにお父さんを必要としている。お父さん、幸せだね。
2016.2.24
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父親が違う三姉妹の話。
なんだかその三姉妹の関係が妙に羨ましく思いながら読み進めました。
食事の場面がまた美味しそうなのです。
映画化しそう。しないか。
Posted by ブクログ
しっかり者の澪、おっとりした環、天然な杏は歳の離れた三姉妹。それぞれ母親が異なり、母親は皆とっくに家を出てしまっているにもかかわらず、料理上手な杏が作ったおいしいものを食べながら、女性関係にだらしないが憎めない、風変わりな父親と姉妹たちは仲良く暮らしていた。しかし父親が家出し、環の妊娠発覚をきっかけに、それぞれの人生に転機が訪れる。
周りから頼られ、キャリアウーマンとしてばりばり仕事をこなす澪、頭は良いが不器用にしか生きられず、やっと就いた仕事で失敗ばかりしている環、少しずれたような感覚を持つ高校生の杏の三人の視点から、代わる代わる物語が語られる。母親が異なり、その母親もすでに家を去っている三人は通常の家族の形とは違うかもしれないが、姉妹たちはずっと同じ家に暮らしてきて、一番理解し合っている関係である。三人それぞれに日々を送り、職場で、学校でそれぞれに出来事が起こり、それぞれに考え、悩む。家に帰って食卓を囲むが、相手に何かあったのだろうと感じてもただ黙々と食事を続けて、決して踏み込んで尋ねたりしない。それは相手を思いやるが故の距離感で、大切なことはちゃんと話すし話してくれると互いに信頼し合っているのが伝わってくる。
外で何があっても、家に帰ればおいしいものを囲んで、自分を変わらず受け入れてくれる人がいる。そういう安心感を感じることができれば、どんな形であってもその関係は家族と言えるのだろうと思った。
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30代、20代、10代の美人の異母三姉妹と、
インテリだけど、いい加減な彼女たちの父親と、
それぞれのパートナーによる、ガールズ小説…。
異母といぅ設定と、
年齢が離れているといぅ設定のおかげか、
三姉妹それぞれのキャラが異なっていて、
かつ、それぞれに良い点悪い点があって、
お話に、程よく噛み合っていて、和みました…。
同じ場面が、
3人それぞれの視点で、繰り返し描かれますが、
そぅいう展開の仕方も、なかなかよかったです。
キャラも、お話も、決して純ではありませんが、
基本、キュートなキャラであり、お話でした…。
三姉妹と父親、といぅ設定…、
なぜだか、昔から、好きです…。よいです…(笑)
(現実は、とんでもないのかもしれまてんが…)
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橋本さんの小説には毎度丁寧に生きよう、と思わせるものがある。
料理の描写が本当に素晴らしく、内容がどろどろしたものであろうと読後はすっとした気持ちになる。
特に今回、白いご飯を食べたくなった。
びっくりするような展開ではないのに、なぜか目が離せないストーリー。
あと、全然関係ないけど澪という漢字が素敵だなあと思った。
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正直なところ、三姉妹誰もが癖が強くて共感することは難しい小説でした。
こんなに家がひっちゃかめっちゃかで、よく育ったね…!?という感じ。(環はちょっと道を外れてしまってる気もしますが…)
この本を読んだら女の子がわかる!と帯に書いてましたが、どちらかというと男のクズさがよくわかる話な気がして面白いなぁと思いました。
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母親の違う三姉妹と、不思議な父親。父が家出したとの置き手紙から話は始まって、三姉妹それぞれの感性に沿って話は展開していく。不思議な感覚の作品でした。最後はうまくまとまって、不思議な読後感です。
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父親だけの血の繋がりのある、三姉妹の話。
三方向からの話。
キャリアウーマンな長女澪、37歳。
不器用な次女環、20代後半。
冷静な杏、高校生。
澪はキャリアウーマンだったけど、仕事ができすぎて左遷。
環は不器用でふらふらしてたけど、妊娠をきっかけに変わる。
杏は先生のことが好きだったけど、妻子の姿を見て諦めをつける。
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橋本紡の小説を読んでいるといつもつい作者が男性であることを忘れそうになる。本当にこの人女の子を書くの上手い。母親がそれぞれ違う歳の離れた3姉妹。しっかり者の大企業総合職長女、要領の悪い派遣社員の次女、料理上手な高校生の三女。女癖の悪い父親は家にはほとんどいない。3姉妹の日常。それぞれが抱える悩みや日常が交互に語られる。三女・杏ちゃんの恋が可愛いね。いつもは料理上手な男性が出てくるけど、今回は三姉妹の末妹が料理上手なのね。2012/525
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父親は同じだけど、母親がみんな違う
澪、環、杏の3姉妹。
次女の環が妊娠したことで、3人の関係が微妙なものに。
杏の作るご飯、おいしそうだな。
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三七歳の澪、二七歳の環、一七歳の杏。それぞれ母親の違う三姉妹ながら、それなりに仲良くやっている。父の女癖の悪さにも慣れ、度々の家出にも慣れ・・・
しかし次女、環の望まぬ妊娠(父親も分からない)はそんな姉妹たちにとっても大事件だった。
それぞれの思いと恋愛の行方は。。。
マヌカハニー、我が家には常備されてます。
ちょっとくせがあるけど体に良いらしい。
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読み始めはなかなか進められないかな、、?と思ったけど、断食道場で一気に読んだ。
んー、よかった。
橋本さんって女性なのじゃないのかな?って思うくらい、女性の心の描写がすごいって思う。
また橋本さんの本読みたいな。
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淡々としている印象。
こちらも淡々と読み進めた。
でも、実は父親の存在がこの個性的なちょっと壊れている娘たちにかなりの影響を与えていたってこと。
そんな風に感じた。
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みんなそれぞれ考えを持ってて自分の人生頑張ってる
姉2人はなんだかんだいって不器用に生きてる
妹ももっと甘え上手になったらいいのに。
料理もでてきて、あんなふうになれたらなとおもう
Posted by ブクログ
家族/家庭論というのが面白いのは、実践と実感を完全に離れた話題だからだろうか。もちろんこれが基本一人称の記述形式じゃなかったら、とたんに緊張を孕んだ「面白い」とは割り切れないものになるのだろうけれど。いずれにしても、父親がいて母親がいて兄弟がいる、という家族像を当然視する、それがふつうのあり方だとする人びとからは、本作のような作品はまた全然異なる読まれ方をするのだろうとか。そういうことを考えてみたり。
橋本紡の作品はまだこの『ハチミツ』と『葉桜』しか読んでいないけど、この2作品には登場人物にも生活描写にも共通点が多い。ある物語で利用した素材を別の作品では別の構成の中で活用する、そうして既知のパーソナリティ、既知のコンテキストに、未知の展開がありえた、別の「可能性」がありえた、そういうことを示していくのが、この人の意図するところなのだろうか。
Posted by ブクログ
やたらとモテる父親が家出した。
皆母親の違う三姉妹の三女、学生の吉野杏は落ち着いていた。次女の環は動揺し、長女の澪はほっとしている自分に気付いた。
杏の淡い恋、環に宿った命、澪の終わっていく恋。
三姉妹それぞれの視点から、男と女、家族の姿を見つめていく。
杏は若干壊れ気味というか、動揺しなさすぎというか、坂本くんが言うように「ちょっと変」。澪は大人。仕事もバリバリこなして、恋愛もどっぷりはまらないようにして、立っていこうとしている姿がたくましい。
環は本当にもうちょっとしっかりしてくれ、と読みながら何度も思った。お腹の子父親が誰だかわからないとかどうしようもないな……。
父親の家出とか、環の妊娠とか、もろもろビックイベントは起きているのだけど、間に挟まれる食卓のシーンでふっとトーンが落ち着くので、穏やかで淡々としている。
その食事がものすごく美味しそうで、よだれでる。キュウリの漬物の食べたい。
Posted by ブクログ
3姉妹がそれぞれ個性的。
高校生の末っ子がいい。
朝食も夕食も用意し、それが手際よく、かつとてもおいしそう。
姉の妊娠が発覚しても落ち着いている。
そして相手が定かでないと知り、
その相手を探しに行く。
高校生ながらなんとカッコイイことか。
とはいえ、ひとりわが道をゆくというタイプでもなく、
頼もしい男の子といっしょだ。
これがまたいいコンビである。
一生懸命日々を送る姿が印象に残った。