橋本紡のレビュー一覧

  • 半分の月がのぼる空 4
    急性肝炎で入院した先で重病の同い年美女、里香と出逢った
    普通の高校生、裕一が主人公の物語。完結編。

    シリーズの完結編だし、あらすじは敢えて省略。
    ふたりに待つクライマックスとは。
    そして、同級生たちの関係はどうなるのか。

    思ってたよりあっさり終わった感じかな。
    ただ、良い方悪い方に関わらず極端な...続きを読む
  • 流れ星が消えないうちに
    加地くんを失った奈緒子と巧の2人がメインのお話。
    家出した奈緒子のお父さんや妹も登場する。

    人はいつまでも同じ場所にはいられない。
    出ていくなり、入っていくなり、しなきゃいけない。
    玄関から始まるのかな。
  • 半分の月がのぼる空 3
    急性肝炎で入院した先で重病の同い年美女、里香と出逢った
    普通の高校生、裕一が主人公の物語。

    里香の手術は成功したらしいことは分かったのだが、
    それ以上の詳細が分からないまま面会謝絶状態が続き、
    看護師の亜希子に聞いても答えてくれない。
    裕一は不安を抱えたまま何もできないでいた。。。

    さぁ、これか...続きを読む
  • ハチミツ
    家族/家庭論というのが面白いのは、実践と実感を完全に離れた話題だからだろうか。もちろんこれが基本一人称の記述形式じゃなかったら、とたんに緊張を孕んだ「面白い」とは割り切れないものになるのだろうけれど。いずれにしても、父親がいて母親がいて兄弟がいる、という家族像を当然視する、それがふつうのあり方だとす...続きを読む
  • 半分の月がのぼる空 1
    表紙を見て買うのをためらってしまったんだけど、
    橋本紡さんの著作はなんとなく好きなので購入。
    元々ライトノベルとして刊行されたものなんですね。
    帯にもあるように、SFでもファンタジーでも伝奇でもないので、
    ライトノベルっぽくない。
    橋本さんもこれを書いてから一般文芸の方に鞍替えしたようだし、
    本人に...続きを読む
  • ハチミツ
    やたらとモテる父親が家出した。
    皆母親の違う三姉妹の三女、学生の吉野杏は落ち着いていた。次女の環は動揺し、長女の澪はほっとしている自分に気付いた。
    杏の淡い恋、環に宿った命、澪の終わっていく恋。
    三姉妹それぞれの視点から、男と女、家族の姿を見つめていく。

    杏は若干壊れ気味というか、動揺しなさすぎと...続きを読む
  • 流れ星が消えないうちに
    彼にとっては親友。彼女にとっては恋人。そんな大切な人が亡くなり、その出来事に折り合いがつかないまま恋人になったふたり。今に幸せを感じながらも、毎日彼を思い出す日々。

    なんだかちょっぴり切ない気持ちになりました。忘れることはできないものを、抱えて生きてゆくと決めた時に未来はひらける。そういうことって...続きを読む
  • 流れ星が消えないうちに
    若いときの悩みは
    その人の「それから」
    を支えてくれる

    きっと
    私たちも
    そんな 悩み を
    たくさん
    携えながら
    生きていくのでしょう
  • ハチミツ
    3姉妹がそれぞれ個性的。

    高校生の末っ子がいい。
    朝食も夕食も用意し、それが手際よく、かつとてもおいしそう。
    姉の妊娠が発覚しても落ち着いている。
    そして相手が定かでないと知り、
    その相手を探しに行く。
    高校生ながらなんとカッコイイことか。
    とはいえ、ひとりわが道をゆくというタイプでもなく、
    頼も...続きを読む
  • ハチミツ
    橋本紡氏の作品は、ドロドロした展開でも全くそういう印象が残らない、透明感のある作品を描く作家さんだと思う。
    いつ読んでも安心できる。
  • 流れ星が消えないうちに
    玄関は人が入ってくる場所。
    そして、人が出て行く場所。


    大切な恋人を失い、その大切な恋人だった親友と付き合っている主人公。
    失った彼の時間は止まり、それでも進み続ける時間(日常)は、どんなものなのか?

    奈緒子、巧、加地の三角関係の話。
  • いつかのきみへ
    東京・深川に実在する橋にちなんだ6つの短編集。

    この人の作品は3作しか読んだことないんだけど
    どれも変わらず文章が優しくてさらりと入ってくる感じが好きです。
    短編らしく主人公も老若男女様々で
    視点やものの捉え方がそれぞれ生活観があってリアルだった。
    『大富橋』と『永代橋』が好きだったな。読後感が爽...続きを読む
  • 月光スイッチ
    えーっと、どうも不倫って分からない……。する人の気持ちも、不倫は純愛とか言っちゃう人の気持ちも分からない……。
  • いつかのきみへ
    いつもの安心感のある橋本紡さんの作品。
    東京の下町、6つの橋を舞台にした短編小説です。

    橋って不思議なもので、なぜか心ひかれる。向こう岸とこちら側をつなぐというイメージによるものなのだろうか。今の現実から脱却して、新しい環境へと生まれ変わるという想いが見え隠れする。
    登場人物はそれぞれ問題を抱えて...続きを読む
  • いつかのきみへ
    深川の6つの橋と、人々の物語。短編集。
    日常の物語です。

    さらさらっと読んでいたけれど、「まつぼっくり橋」に意外にも響く文章があった。
    あとは「永代橋」が好きかな。

    せっかく良いタイトルなのだから、これがもっと響くと良かったな。
  • 彩乃ちゃんのお告げ
    ある夏、小学五年生の少女だけれど、教主さま、という、彩乃ちゃんを預かる事になった、3つの家。
    そこで関わった人物の視点で、順番に、3つの話が語られます。
    彼らに共通しているのは、人生の選択について、悩んでいる事。
    彩乃ちゃんと関わるうちに、彼らは心に大切なものを得て、ほんの少し、背中を押して貰って、...続きを読む
  • 彩乃ちゃんのお告げ
    『九つの物語』がとても良かったので、再び橋本紡の本を手に取った次第です。
    彩乃ちゃんのキャラクターは予想していたよりも魅力的でした。
    この先、彩乃ちゃんはどんな暮らしをして、どんな大人になるんだろうな。
  • 彩乃ちゃんのお告げ
    彩乃ちゃん、短編最後の同じ小学5年生の子だけが、
    彩乃ちゃんは幸せなのか、と疑問を感じ、
    それにちゃんとは答えていないと思った彩乃ちゃん。
    かわいそうに。
    現代社会で、彩乃ちゃんに一度は逢いたいと思わない人間は
    いないと思う。
    彩乃ちゃんがなぜ点々と他人の家に生活するのか、
    取り巻きの連中は一体彩乃...続きを読む
  • いつかのきみへ
    あー、これ『橋をめぐる』の文庫版だったのかぁ!
    メインタイトルが変わっていたから気付かずに借りちゃったよ。
    でも懐かしくて再読。
    やっぱり「永代橋」のエンジさんがかっこうよくて、惚れ惚れしてしまったわ。
  • 九つの、物語
    死んだはずのお兄ちゃんと私の、奇妙な共同生活。お兄ちゃんは何をしに帰ってきたのか…お兄ちゃんは何故死んだのか....少しずつほどけていく謎が楽しかった。また、作中に主人公が読んでいた本にも興味を持てた。