永田千奈のレビュー一覧
-
購入済み
とても共感できました
現役ホステスです。
とても共感出来るところや経験したことあるなあという事が多々ありました。
そして羨ましくも思いました。
説明や解説も解りやすく読みやすいので、ぜひ現役ホステスさんに勧めたい一冊です。
今も昔も男と女は根本が大して変わって無いからこそ現代でも愛される作品なのかなと思いました。
今日もお仕事がんばります。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ久々に良い本読んだ…ありがとう…ありがとう… 対極のロザリとジャンヌ…ふたりともなんの判断も選択もないまま生きて来たけど偶然に2人とも変わっていく…
ジャンヌが受身すぎるって酷評されてたけどでもちゃんと生きてないかな、って思った。ジャンヌしっかり自分の人生生きてるだろ…?って思いながら読んでた。つらいことがあってもそれでも。あとがきに私が言いたかったことが上手く書いてあったから引用すると、「そんなに簡単に自分の力でものごとを選択したりできないものじゃないか」っていうこと
まぁ受け身と感じられなかった私にもちょっと問題あるのではとは思う。確かに夫がクズすぎるけれども、キリスト教社会でそう簡単に -
Posted by ブクログ
ネタバレ開高健「任意の一点」という小説や三原順「ロングアゴー」を思い出した。
叔母のリゾンが物語を通じて何度も現れる。ジャンヌは、最初は「かわいそうなリゾンおばさん」と見下していたのに、一緒に息子ポールに奉仕するのようになり、最後にはなぜ自分は愛されないのかとリゾンのように堕ちていくのが面白かった。
同時に、常にリゾンの影がちらつくことで「ジャンヌは自分を不幸だと思っているが、リゾンより不幸ということはないでしょう」と読者に思い出させようとしているのかと思った。それはロザリがジャンヌを農民よりマシという趣旨のことを言って叱咤するのと同じ効果があるのかもしれない。
ジャンヌも男爵もロザリも善良ではあ -
Posted by ブクログ
恵まれた境遇で育てられた娘ジャンヌが、希望と期待を抱いて愛した男性のもとへ嫁ぎ結婚生活が始まる。しかし皮肉にも、そこから彼女の転落人生は始まった。
リアリズム文学の名作として挙げられる本作ですが、これが『女の一生』であったら人生に匙を投げたくなります。
女癖の悪い夫、心を通わせた友人、そして最愛の息子にさえ…。題名は『裏切り』でも良いのではと思うほどジャンヌには苦闘と絶望の日々が押し寄せます。薄幸な彼女がそれでも周囲に期待し、夢破れ打ちひしがれる姿に、もう可哀想すぎて読んでいられないと暗い気持ちになるか、悲劇のヒロインと化した主人公に好奇心すら湧き読み進めるかは読者によって異なるかと思います -
Posted by ブクログ
ありふれた人生の惨めさ、滑稽さ。年齢をとってから読むと、それは笑えるし心安らぐし、救われる気がするから不思議だ。
人生に夢見ていた主人公が現実に打ちのめされていく。しかし自分は不幸だと考える主人公だけでなく、登場人物すべてが現実の中でみっともなさを晒しながらも、それでも何とかギリギリ現実社会の中に踏みとどまって夢を抱き続けるのだ。
自然主義文学の代表作と評されているが、リアリズムとは堅苦しいものではなく、現実社会の中でお互いに恥らいを持って知らないふりを決め込んでいる、人間のみっともなさをさらりさらりと描いてくれるのだ。
良いことでも悪いことでも、何かが自分の前で起こるのは不幸ではない。それ -
Posted by ブクログ
『孤独な散歩者の夢想』は、ルソーの徹底した自己内省が魅力である一方、読んでいて序盤は閉塞感を覚える。自分以外を信用せず、自分の考えはおおよそ正しいという前提で語られる世界は、対話の余地がなく、柔軟性に欠けている。深いメタ認知力はあるものの、他者の視点や思考の余白を認めず、思考が自己完結して硬直していく様は、高学歴で発達傾向のある人と会話しているときの「頭は良いが視野が狭い」という感覚に非常に近く感じた。
本の中での説明に加えてルソーの人物像,置かれている状況,精神状態などの情報を加味すると自分ならどうなりそうか?と想像して読み進めました。
一番印象的なのは第八の散歩です。ルソーが硬直的な思考か -
Posted by ブクログ
新訳版テオフィル・ゴーティエの「死霊の恋/化身 ゴーティエ恋愛奇譚集」。「死霊の恋」「化身」「アッリア・マルケッラ」の3編を収録する。19世紀フランス幻想文学の雄ゴーティエは名作「死霊の恋」を新訳が出るたびに読んでいる気がする。それくらい好きだ。芥川龍之介の翻訳が最初だったか、岡本綺堂や田辺貞之助、青柳瑞穂版もあった。幻想と恋愛の融合がゴーティエの真骨頂である。「死霊の恋」は以前も書いたので、ここでは中編「化身」の話を。
伯爵夫人に恋をした青年がインドの秘術を使って夫人の夫の魂と入れ替えてその身体を乗っ取る話だ。洋の東西を問わず怪しげな魔術はインドに限りますね。芥川龍之介の「魔術」か谷崎の「 -
-