孤独な散歩者の夢想

孤独な散歩者の夢想

1,089円 (税込)

5pt

晩年、孤独を強いられたルソーが、日々の散歩のなかで浮かび上がる想念や印象をもとに、自らの生涯を省みながら自己との対話を綴った10の“哲学エッセイ”。ここにはあの“偉人ルソー”はいない。迫害妄想に悩まされたのち訪れた平穏のなかで書かれた、ルソー最後の省察。「思索」ではなく、「夢想」に身をゆだねたその真意は? 他作品との繋がりにも言及した中山元氏による詳細な解説が付く。

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孤独な散歩者の夢想 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ルソーって、社会の教科書に出てきた『社会契約論』とかの、あのルソーだよね…?
    と思うくらい、偉人が晩年に書いた作品というより、本当にひとりの老人の「孤独な散歩者の夢想」そのものだった。
    こんなにも自分には悪意がないとか他者がいなければというようなことを言えるのはそれが夢想だからなのだと、解説や訳者あ

    0
    2025年10月26日

    Posted by ブクログ

    晩年のルソーが、
    故国フランスを追われ、社会から断絶された状況下で、
    過去の華々しい栄光と栄華を忘却の彼方に見ながらも、
    今を生きることの幸せと儚さを、独り言のように綴った日記のような書。

    人間不平等起源論や社会契約論を著して
    フランス革命思想に貢献したルソーが
    これほどに理不尽と思える仕打ちを受

    0
    2019年05月01日

    Posted by ブクログ

    ルソーは、理性の時代を生きる人間としては、優しすぎた。直感的で、情け深い(そして妄想癖のある)ルソー。そんな「人間」ルソーの魅力を、本書が余すところなく伝えている。

    0
    2013年02月28日

    Posted by ブクログ

    ここにいるのは人間ルソー。歴史上の偉大な人物ではなく、いや、でもありつつ等身大のルソーがいる。勘違いかもしれないけど、ここに書かれている感情、情動の多くは私でも体験したことがある。素晴らしい著作だなぁ。

    0
    2012年10月06日

    Posted by ブクログ

    『孤独な散歩者の夢想』は、ルソーの徹底した自己内省が魅力である一方、読んでいて序盤は閉塞感を覚える。自分以外を信用せず、自分の考えはおおよそ正しいという前提で語られる世界は、対話の余地がなく、柔軟性に欠けている。深いメタ認知力はあるものの、他者の視点や思考の余白を認めず、思考が自己完結して硬直してい

    0
    2025年04月21日

    Posted by ブクログ

    初めてのルソーでした。
    彼の哲学は個人的には少し共感もありました。
    自分の置かれている身にとっては、良い本に出会えました。
    ルソーという人物が知りたい方、初心者にはこの本が良いかもしれません。
    彼は繊細な方だという印象を受けました。
    訳が非常に分かりやすく、また読みやすかったです。
    光文社も初め

    0
    2021年07月01日

    Posted by ブクログ

    この人の哲学は性善説とか有神論を前提にしてるからか、ピュアさがあって微笑ましい。
    僕はもうちょいネガティブだけど、性格的にはとても親近感があった。
    人から離れることで、逆に自分の存在がはっきりするような感覚とかを、ただ知覚するだけじゃなくて、言葉にして説明しきれるとこまで見つめられるのが思想家の強さ

    0
    2025年05月12日

    Posted by ブクログ

    本来は書かれている字句をしっかり受け止め、その字義を吟味して読むべきと思うが、時々頭をもたげてくる迫害妄想がそれを難しくさせた。
    この文章は正常な判断力をもって書かれたのだろうかと疑問を持ちながら、ある意味では精読を留保しながら読むのは非常に骨が折れた。正直あまり頭に入ってこなかった。

    一方で壮年

    0
    2024年07月15日

    Posted by ブクログ

    徳を積むという行為は、特別なことをしなくても、日常の生活の中にあることがわかった。
    『方丈記』鴨さんと同じ行為で精神を落ち着かせるのに驚いた。時代も国も違うのに、同じものにたどり着いている。人間の本能なのだろうか。

    0
    2023年07月07日

    Posted by ブクログ

    ルソー初読。エセーを読んだ時も思ったが、教科書で学んだ哲学者たちの著作を大人になって実際に手にしてみると、想像以上の人間臭さに驚く(学生時代に背伸びして読んだカントからは全く感じなかったが…)。思想を吟味するというよりは、親近感をもって軽く読んでしまった。また読み返したい。

    0
    2023年04月30日

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