魚住昭のレビュー一覧

  • だまされることの責任

    Posted by ブクログ

    ジャーナリズムの責任や、今、日本が向かっている方向について考えさせられました。政治の裏側などについて書かれている部分は、私自身の力で検証しようもなくて、片側からの視点だし、他の見方もできるかもなあと「疑って」いる部分もありますが、それにしても、興味深かったです。タイトルになっている「だまされることの責任」は伊丹十三の父である、伊丹万作によって太平洋戦争終了の翌年書書かれたエッセイ「戦争責任者の問題」から取られています。戦後、「だまされていた」という人が多い中、だまされたというだけで全て許される訳ではないということを書いたエッセイ(ちょっと簡単に書きすぎたか?)です。戦前や戦時中、軍国ムードが高

    0
    2011年09月12日
  • 野中広務 差別と権力

    Posted by ブクログ

    京都出身ということもあり、へえ、あの時はああだったのかと思うこともあり、おもしろかった。政治にそれほど詳しくないのだけれど、これを読むと、政治家は権力闘争や利権争いが本当に好きで、国のことや国民のことを考えてるのだろうか?と思ってしまう。しかし、野中氏には人のために社会を改革するという熱い部分と、狡猾な部分の両方があって、そこが本書の魅力であり、野中広務の魅力なのだろうと思う。

    0
    2011年09月03日
  • 官僚とメディア

    Posted by ブクログ

    いわゆる官僚=国家公務員?種、ではなくて、永田町や裁判所などの公権力全体と新聞社の関係について書かれていました。佐藤優が主張していた国策捜査については、ライブドア事件などをあげていて興味深かった。「(検察の)組織の安泰のためにやらなければならないことはただ一つ、時代の『象徴的な事件を作り出し、それを断罪する』作業を繰り返すことである。」まさにそういうことなのでしょう。
    その世界に入ると、その世界の考え方が身についてしまい常識的ともいえる多角的視点を失いがちになると思うので、注意しなければいけないなと思いました。

    0
    2009年10月04日
  • 官僚とメディア

    Posted by ブクログ

    メディアリテラシー学習3部作その1。市場主義は当然だけど、現在は市場原理主義に過ぎないか?メディア(情報のあきんど)の公共性って?ジャーナリズムは公僕でコンテンツ産業は別でいいのか?誰のための利益を指向?国益イコール国民の利益?世界に貢献する?考える、考えろ・・・

    0
    2009年10月04日
  • 官僚とメディア

    Posted by ブクログ

    タブーってあるんだな、報道って本当かな・・・というのが感想。メディアリテラシーという能力を身に着けることの重要性を改めて認識させてくれる本。勉強になりました。

    0
    2009年10月04日
  • 官僚とメディア

    Posted by ブクログ

    実際の例をあげながら、官僚によるメディア操作を指摘している。
    一連の耐震偽造問題やライブドア問題に関して、そして、著者自身が一番追及したかった自民党幹部によるNHKへの圧力問題について熱く書かれている。

    0
    2009年10月04日
  • 官僚とメディア

    Posted by ブクログ

    新聞もテレビも、雑誌も本当の事を言わないのはなぜか?言えない理由は何か?
    ジャーナリズムとは何か?
    過剰な商業が原因なのか?

    0
    2010年10月27日
  • 渡邉恒雄 メディアと権力

    Posted by ブクログ

    渡邉さんはプロ野球再編問題とかでヒール的存在ですが

    この本は渡邉さんがどうやって読売新聞 さらにはメディア界のドンになったかを自伝的に書いた本。

    すごいリアルに書いてあります。

    なんで世間的にはヒールの渡邉さんが 読売新聞でトップになれたのか さらに中曽根元首相・小泉総理・安部官房長官等の政治界とのつながりをもったのかがわかる本です。



    戦後 天皇制を否定し 共産党に入党

    その後いくたびの権力闘争を勝ち抜いていった様子がよくわかりました。

    それだけじゃなくって 読売新聞が抱える問題も書いてあるので結構面白いです。

    1
    2009年10月04日
  • 渡邉恒雄 メディアと権力

    Posted by ブクログ

    ナベツネって何もの?という疑問に完ぺきに答えてくれる一冊。大物政治記者は記者の範疇を超えて、如何にフィクサーになったのか。精緻な取材に驚かされる。書かれた方は怒りはするけど、裁判に訴えたりは出来ない、それくらい取材がしっかりしている。人物評伝系のノンフィクションでは出色の出来。

    1
    2009年10月04日
  • 野中広務 差別と権力

    Posted by ブクログ

    政治家野中広務で覚えているのはいつも口をへの字にした顰めっ面のおじさん。政界の裏でいろいろ工作しているフィクサーのような印象。

    ただこの本を読んで彼の置かれた環境、出自を初めて知り見方が変わる。自身に降りかかる苦難に常に戦い続けた政治家。非常にナーバスな問題を取り扱ったノンフィクション。

    個人的には巻末の佐藤優氏との対談が面白かった。佐藤優氏の言葉がまあ辛辣。著者が返す言葉がなく絶句していた。ちょっと他ではみない対談でした。
    あとがきでは著者の苦悩も赤裸々に告白しており、上梓に相当苦労した様子。よくぞここまで切り込んだと著者の気概に敬服する。

    0
    2025年05月10日
  • 野中広務 差別と権力

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    野中広務 差別と権力

    著者:魚住昭
    発行:2006年5月15日
    講談社文庫
    初出:月刊現代2003-2004年
    単行本:2004年6月、講談社

    2001年、KSD事件や「えひめ丸」沈没を聞きながらゴルフを続けたことなどから、森喜朗総理が退陣表明。後継首相に野中を推す声が高まり、総裁選に出れば圧倒的有利と見られていたが、「たとえ推薦されても、受けることは200%ない」と出馬を固辞。これに対し、総裁選に立候補した元経企庁長官の麻生太郎は、党大会の前日に開かれた大勇会(河野グループ)の会合で野中の名前を挙げながら、「あんな部落出身者を日本の総理にはできないわなあ」と言い放った。

    2003年9月

    0
    2024年05月24日
  • 官僚とメディア

    Posted by ブクログ

    前半は筆者自身の共同通信でのメディアという組織の体験記。自身のジャーナリストとしての矜持と会社組織のせめぎあいはそれはそれで面白い。
    後半になると、官僚の情報操作に踊らされる報道の数々に、暗澹たる気分にさせられる。特に、耐震偽造事件での、自身の責任を葬った国交省の情報操作は犯罪的だ。当時を振り返ると、自分もマスコミ報道通り「建設会社ぐるみの偽装」を信じてしまっていた。
    このところ、情報操作するまでもなく政官べったりのメディアも多く、状況は益々厳しくなったが、記者の皆さんには是非とも踏ん張ってもらいたい。

    0
    2018年08月16日
  • 官僚とメディア

    Posted by ブクログ

    2006年、共同通信の「安倍晋三関係施設の火炎瓶放火事件スキャンダル」のスクープ記事をもみ消したのは当時の編集局長、後藤謙次であった。詳しいことが知りたい方はお読みください。以上。

    0
    2018年03月18日
  • Yの悲劇 独裁者が支配する巨大新聞社に未来はあるか

    Posted by ブクログ

    ナベツネに更迭された村尾清一氏よみうり寸評最後のことば
    「人生という舞台では、千両役者がこじきになることもあれば、ダイコンが殿様になることもある。が、それぞれ役割を演じて、いつか去って行く。さて、満十八年間この欄を担当した筆者にも、ときがきた」
    前半は福沢諭吉翁のことば。

    ナベツネさんはジャーナリストではなく政治屋さんですな。

    0
    2017年10月22日
  • Yの悲劇 独裁者が支配する巨大新聞社に未来はあるか

    Posted by ブクログ

    元巨人代表の清武さんと、ノンフィクションライターの魚住昭さんの対談形式の書です。
    異色な二人かと思いましたが、全共闘世代、メディア出身者同士という共通点があり。
    清武さん巨人代表解任内幕の詳細が綴られているかと思いましたが、読売新聞の渡邉会長に関する話題がメインでした。読売新聞の未来を憂いております。

    0
    2017年05月07日
  • Yの悲劇 独裁者が支配する巨大新聞社に未来はあるか

    Posted by ブクログ

    ついこの間だと思っていた『清武の乱』ももうそんな昔のことになるのか。時間が経つのは早いな…

    読売新聞がいかに渡邉さんの独裁下にあるかがエピソードとともに語られている。対立当事者の本なので、いくらかバイアスがかかってると思うが、それでもメディアとしては致命的な欠陥を抱えた会社だということがよく分かる。
    いずれその支配下からも脱する時期が来るが、その時どう変われるかな。

    #読書 #読書倶楽部 #読書記録
    #Yの悲劇
    #清武英利
    #魚住昭
    #渡邉恒雄 #読売新聞
    #清武の乱
    #2016年102冊目

    0
    2016年11月15日
  • 官僚とメディア

    Posted by ブクログ

    官僚とメディアのなれ合いをテーマに、共同通信の記事配信見送り問題から始まる。時代の空気のようなものに、知らないうちにメディアが気を使うようになっているのではないか。

    0
    2015年06月28日
  • 官僚とメディア

    Posted by ブクログ

     「官僚とメディアコントロール」がタイトルでいいんじゃないかと。
     そんなに驚くべきとはないが、姉歯事件の内幕が興味を引く。
     結局著者も「メディア」というよりも「マスコミ」にいたわけで、緩いながらも問題的をしている作品。

    0
    2011年08月04日
  • 官僚とメディア

    Posted by ブクログ

    報道は悪のイメージを作り出し、そのイメージに乗っかって当局が罪人を作り出す。その結果、人々の目は最も肝心なところからそらされていく。
    著者は、メディアと権力の接点で起きている出来事を取材することで、「メディアは誰のものか」と問いかける。新聞やテレビを中心とするメディアは経営者や株主などのものではなく、無数の読者のものであるべきだ。

    メディアは多くの人々の身近な情報源であり、世論の形成に大きな影響を及ぼしている。それゆえ民主主義社会の中でメディアが果たすべき役割は非常に大きい。この本を読むと、そのようなメディアのあり方について再考させられる。

    0
    2010年07月25日
  • 官僚とメディア

    Posted by ブクログ

    ★闇の分析は深い。がやや散漫★姉歯、ライブドア、NHK対朝日新聞などを取り上げる。姉歯事件では国交省の問題も大きかったのに、メディアは官僚の情報発信に操られてヒューザー叩きに終始してしまった。事件報道などで検察の情報に「ダボハゼ」のように踊らされるメディアの問題はその通りなのだろう。渦中にいると一歩退けはしないのだろうが、メディアはどこかで冷静さを保つ必要が確かにあるし、読み手もそれを意識すべきなのだろう。裁判員制度を巡る広報活動で裁判所、電通、地方紙の癒着を暴くのも素晴らしい。テーマは一貫しているのだろうが、既出の記事をまとめたためか事例がやや散漫に感じる。

    0
    2010年02月05日