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本書は、官僚とメディアの凄まじい癒着と腐敗をえぐり出した衝撃的ノンフィクションである! 共同通信による安倍首相周辺スキャンダル記事の握りつぶし、姉歯建築士の耐震データ偽装事件で巧妙に仕立て上げられた「悪のトライアングル」、粛正された村上ファンドとホリエモン、NHK「女性国際戦犯法廷」番組の改編圧力と朝日新聞誤報疑惑、最高裁・電通・新聞社が仕組んだ「裁判員制度全国フォーラム」偽装広告。国家もマスコミも内側から壊れていく……「黒幕」は誰だ?
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Posted by ブクログ
元共同通信社記者の方による、ありていに言うと、権力とメディアの癒着を告発した本です。はまっている佐藤優氏が絶賛と帯に書いてあるので読んでみました。 官僚が自らの行動から自縛的に道を外していく様と、表面的には無自覚的に利用されるメディアの構造が、有名な事件を例に引いて非常に説得力のある形で提示され...続きを読むています。筆者の熱意と信念が伝わってきます。 姉歯耐震強度偽装事件、ライブドア事件、など実体経済に無視できない影響を与えているものもあり、これは構造的に問題ですよな、と納得します。解決策は示されていないのですが(自浄作用に期待したいという程度)。
2009年の39冊目。共同通信で東京地検特捜部を担当していた著者の権力とメディア批判です。選挙以外の実力行使の術を持たない我々に代わって、メディアが権力の監視をしなければならないのですが、それが機能不全に陥っている現在を鋭く指摘しています。
一種のガス抜きなのかもしれないが、このような本が出て読まれ、それなりに話題になるだけこの業界(マスコミ)は、まだ自浄能力があるのでは?^^; 個人的にはマスコミ不信が加速しましたが(笑)
新聞社やTV局などの大手マスメデイアが取材対象の官僚(霞ヶ関)に有利な形でメデイアに掲載する近年の流れを膨大な取材で示した本。ひねくれた顔をしているが、志と取材能力はすばらしい。 マスコミとしての文章の書き方も教えてくれているので仕事本としても参考になる。 あと、耐震データ偽装事件はTVや新聞の...続きを読む報道とは全く異なる事実があるようで驚いた。
特にメディアが信じられなくなる本。情報の裏付けとは非常に労力を伴うものであり、一般の人は政治問題や様々な事件について本や新聞でしかその情報を仕入れることはできない。その裏にどのような意図が隠されていようと、我々は提示された情報でしか判断できない。その情報が改竄はされていなくとも、判断の為の重要なセン...続きを読むテンスが隠されていたとしたら、もうどうすることもできない。誰のためのメディアなのか、今一度考えさせられる本。
なかなか面白かったです。特に耐震強度偽装事件については、某ブログを通じて「悪のトライアングル」論を支持していたので、にわかにはこの本の記述を信用できなかった。 でも、第6章「検察の暴走」を読んで、どれも信用できるかも・・と感じた。詳しいことを書くとこのブログがいろいろ面倒なことになりそうなので割愛す...続きを読むるけどとても興味ある内容です。第7章では朝日新聞とNHK、第8章では最高裁判所を扱っている。参考までにカバーに書かれたPR文を以下に転載しておきます。 官僚の暴走と、 すり寄るメディアの深い闇 ▲「組織」を優先するメディアの腐敗 ▲官僚の情報操作に踊るお粗末報道 ▲官僚を恐れ批判しないメディアの弱み ▲真実を求めて危険な橋を渡った記者の行方 ▲最高裁・電通・メディアが世論誘導を共謀 books70
著者は、共同通信で20年ほど記者をするも、記事内容への上からの圧力、自主規制の強制が嫌になり退社、フリーのジャーナリストとなった人である。 そのため実感を込めてメディアの問題点を取り上げているのがよく分かる。 目次を見ると週刊誌の吊り広告のような内容だが、実際、月刊現代とアエラの記事をまとめた本で...続きを読むあった(月刊誌だけど)。 1.新聞の政治家へのすり寄り、外部からの圧力と過剰な自主規制。情報源(政治家、官庁)を怒らせたくないからそういうことになるらしい。 2.姉歯の耐震偽装事件。 姉歯建築士、ディベロッパー、建築会社、確認検査機関、コンサルタント会社らが結託して偽装していたような報道が大々的にされ、世論は大騒ぎ、警察も大がかりな捜査を開始する。 しかしよくよく調べてみると、姉歯が一人で適当な計算書を作り、他の者は誰もそのことを知らず、気付かず、過失はあったとしても共犯はあり得ないということが分かる。 警察は今更引っ込みが付かず、収まらないであろう世論に気兼ねもして、姉歯以外の人達を軽微な粉飾決算などで別件逮捕、新聞各紙はそのことを誉めそやす記事を載せる。 結局、形骸化した建築確認システムを放置していた国交省の責任は問題にされずにウヤムヤのままであった。 3.ライブドア事件。 検察の国策捜査と腐敗、暴走、捜査能力の著しい低下。 佐藤優の国家の罠と同じような話。 大阪地検特捜部のデータ改ざん事件もあったし特捜はほんとにヤバイ… 4.政治圧力によるNHKの番組改変事件。 5.裁判所、電通、新聞社、共同通信が癒着して裁判員制度の広報を行っていた事件。 サクラを集めてタウンミーティングを全国で共同開催、この事を広告ではなく記事として全国の紙面に大きく掲載+下段には裁判所の広告を掲載。 裁判所は裁判員制度賛成へと世論を誘導したい、電通や新聞社は巨額の政府広報費が得たい、という関係。 最近ネットで経産省のクールジャパン戦略に電通が噛んでると話題だが、こういったことは当たり前に起きているみたい。 読みやすくて面白かった。
[ 内容 ] 官僚の爆走と、すり寄るメディアの深い闇。 [ 目次 ] 第1章 もみ消されたスキャンダル 第2章 組織メディアの内実 第3章 悪のトライアングル 第4章 官僚たちの思惑 第5章 情報幕僚 第6章 検察の暴走 第7章 NHKと朝日新聞 第8章 最高裁が手を染めた「二七億円の癒着」 [...続きを読む POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
佐高さん 08年12月22日より更新 緊急性を要する未読の本にカテゴライズしていたのに、今ようやく読んだ。 非常に良い本。メディアのあり方を考える上で非常にいい。 報道を捻じ曲げる国家権力の存在を知る一冊。共同通信という会社を知る一冊。
いわゆる官僚=国家公務員?種、ではなくて、永田町や裁判所などの公権力全体と新聞社の関係について書かれていました。佐藤優が主張していた国策捜査については、ライブドア事件などをあげていて興味深かった。「(検察の)組織の安泰のためにやらなければならないことはただ一つ、時代の『象徴的な事件を作り出し、それを...続きを読む断罪する』作業を繰り返すことである。」まさにそういうことなのでしょう。 その世界に入ると、その世界の考え方が身についてしまい常識的ともいえる多角的視点を失いがちになると思うので、注意しなければいけないなと思いました。
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