倉本聰のレビュー一覧

  • 倉本聰の姿勢

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    倉本聡の、富良野塾、富良野自然塾など、おもに富良野での仕事についての本。だが、そこにいたるまでのこと、幼少の頃のことも、随所に語られている。重複しているところもあるが、カタログのような、盛りだくさんの内容。
    テレビでしか知らない人には、まさに氷山の一角、水面下で行われてきたこれらの仕事に驚きを覚えるだろう。今、テレビより舞台での演劇にシフトしている感があるが、それも、この本を読むとよくわかる。これまで富良野塾生に出していた演出方法が事細かに明かされるが、役を本質的に捉え、体で表現することを極限まで求めている。テレビとはまた違った、人間を育てる演劇の姿がここにある。影響を受けた脚本家に「おくりび

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    2018年07月29日
  • 破れ星、燃えた

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    倉本聰が映画「月曜日のユカ」の脚本を書いていたのをこの本で初めて知った。あの恐ろしく可愛い加賀まりこを間近で見ていたとは。

    数十年前に読んだ彼のエッセイでも、テレビのことを書いていた。「大衆」と衒いなく書ける世代。

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    2025年10月01日
  • 大宮エリーの東大ふたり同窓会

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    やはり東大は頭一つ抜けていて、人物的にも面白い人が多い印象。
    なるべく自由で、様々な人材を輩出する最高学府であってほしい。

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    2025年09月05日
  • ドラマへの遺言(新潮新書)

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    脚本家・倉本聰を師匠と請う元・テレビマンの碓井氏によるインタビュー対談の形式で、倉本聰の歩みと数々の作品や関係者たちとの交流を振り返る。

    実名入りで「あの役者は失敗だった」とか「あのプロデューサーのやり方が気に入らなかった」などズバズバと本音で語られている。倉本氏は大御所になって、とか「歳を取ったからもう怖いものなし」でもなく、元から自分の創りたいものに強いこだわりを持っていた人のようだ。それは作品の内容にも表れている。一見穏やかな空気が流れていても、社会に対して常に問題提起というか疑問を投げかけている。

    本書は「シルバータイムドラマ」と話題になった「やすらぎの郷」の放送後、その続編の放送

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    2024年11月17日
  • 脚本力

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    ネタバレ

    倉本聰の創作思想や哲学を新作の創作過程をとおして、碓井が聞き手となり明らかにしていく。本書のための新作「火曜日のオペラ」の企画書、全7話のあらすじ、第一話のシナリオが読める。また、随所に過去作品の創作エピソードもあり倉本聰ファンなら楽しめる一冊。

    以下、ネタバレ。お気に入りの箇所。

    「相手が女優だったら、ほとんど僕、恋愛感情で書いてますよ」「ただ、彼女たちを愛するんだけども、長所が見えただけじゃ、その人を理解したってことにはならないんですよ。欠点が見えないと面白くない。役者って、欠点をきちんと書いてやれば、必ずそれが個性になって出てくる」

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    2024年06月08日
  • 脚本力

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    ワンシーンにしか登場しない人物にもちゃんと背景や歴史を持たせるからこそ、倉本さんのドラマは温かいのだと思われ…。だから、どの作品も何度も見てしまう訳で…。

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    2024年01月18日
  • テレビの国から

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    『おとなのデジタルTVナビ』(産経出版)の2015年8月から19年8月まで連載したものに加筆、再構成したものだが、『ドラマへの遺言』(新潮新書)と内容がダブっている部分が多く、密度も『ドラマへの遺言』の方が充実している。
    もし、この2冊を手に取って、どちらを選ぶかを迷っている人がいれば、迷わず『ドラマへの遺言』をお勧めいたします。

    内容は、
    第1章 昭和から平成、令和をつなぐ物語 「やすらぎの郷」「やすらぎの刻」
    第2章 戦後日本を総括する物語 「北の国から」
    第3章 東京を離れて見えた物語 「6羽のかもめ」「前略おふくろ様」他
    第4章 富良野がつないだ物語 「昨日、非別で」「風のガーデン」

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    2020年04月26日
  • ドラマへの遺言(新潮新書)

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    成功作だけではなく、失敗作もしっかりと言える所が倉本センセらしいです。そして、やっぱりショーケンに「やすらぎの刻」出てに欲しかったなぁと思います。

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    2019年08月31日