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Posted by ブクログ
脚本家・倉本聰を師匠と請う元・テレビマンの碓井氏によるインタビュー対談の形式で、倉本聰の歩みと数々の作品や関係者たちとの交流を振り返る。
実名入りで「あの役者は失敗だった」とか「あのプロデューサーのやり方が気に入らなかった」などズバズバと本音で語られている。倉本氏は大御所になって、とか「歳を取ったからもう怖いものなし」でもなく、元から自分の創りたいものに強いこだわりを持っていた人のようだ。それは作品の内容にも表れている。一見穏やかな空気が流れていても、社会に対して常に問題提起というか疑問を投げかけている。
本書は「シルバータイムドラマ」と話題になった「やすらぎの郷」の放送後、その続編の放送が決定していた頃に書かれている。年齢に応じて人生の厚みもさらに増していく中でも、さらに描きたいことをいつまでも描き続ける倉本氏の意欲は見事だ。
Posted by ブクログ
倉本聰ほど伝説?や話題の多い脚本家も珍しい。
思い浮かぶものを羅列しても「国民的ドラマの大ヒットメーカー」「NHK大河ドラマの降板」「富良野への移住」「台本の一字一句にも拘り修正を許さない」「キャスティングに口を出す」「80歳を超えてからのシルバータイムドラマの創出(やすらぎの郷)」・・・等々
その倉本聰へ碓井広義が行った計9回のインタビューを纏めたものが本著である。
インタビューなので読みやすく、倉本聰の考え方やそれぞれのドラマの舞台裏など面白い話がわんさかと詰め込まれており、その時代その時代に果敢にチャレンジしてドラマの可能性を広げてきたことが分かる。
具体例を挙げると、2017年のドラマの「やすらぎの郷」のキャスティングの裏話も面白い。
主役の石坂浩二の「元ヨメ・浅丘ルリ子」、「元カノ・加賀まりこ」のキャスティングは、前もって浅丘ルリ子と加賀まりこに話をしていた時から石坂浩二の名前は出ていたそうで、倉本が「あなたたち平気なの」って聞いたら「全然平気よ」って言うので、あとはとんとん拍子に決まったそうだ。
また「石坂浩二演じる『菊村』は倉本聰と阿久悠と久世光彦(演出家)等の同世代の複数の人間の要素を詰め込んでいるので、菊村を僕(倉本聰)だと思われるのは迷惑な話でね。女房も生きていますし、駆け出しの女優と浮気したなんて言われちゃうと困っちゃう」
それにしても84歳の倉本聰が「やすらぎの郷」の続編を書きあげ、その「やすらぎの刻~道」が2019年4月から始まるのが楽しみだ。
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