長谷川圭のレビュー一覧
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木は助け合い、社会を作っている。
森は生きていて、そこに暮らす動植物がそれぞれの役割を担い、構成している。
人がいたずらに手をいれるのではなく、森林の木々に委ねることが、良い森を作る。
著者はこの本でそう語る。
昔から人間は木を様々な用途で活用してきたし、それは今でも変わらない。
ただ、節度を持って森の木を使っていくことが大切だ。
使えば植えて育てないといけない。
未来の人たちのために。
現代を生きる私たちだけが良ければそれで良いというわけではなく、子や孫の代に恥じないように生きていかなければいけない。
森をつくるというのは、未来への種を蒔くことなのだと思う。
森や木に関わる者の端くれとして、恥じない生き方をしたい。 -
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人間ってしょうもないな、というのが第1感。人は皆それぞれ道徳的な観念を持っている…しかしその正体は所属先のアイデンティティや社会的立場や政治にたくさん影響を受けている…本質は自分の周りには甘く、外側と判断した先に厳しいというのは実感もあるし認めなければいけないところだろう。
「奇妙な人々」の話が面白く、大学の心理学の実験で人のパターンを科学的に検証しているつもりが、それって全人類を対象にしておらず文化的に似たり寄ったりな人しか対象にしてないよね、という部分が笑ってしまった。西洋文明ではないどこかの部族は、私たちが錯視する絵に引っかからないらしい。そんなレベルで文化や環境は人に影響を与えるのか、というのが驚きだった。
全体的に面白かったが、難しいというか話が色んなところに行って捉え所がなかった点がマイナス。 -
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ヒトの進化、人類史、社会構造の変化、文化と遺伝子の共進化などに興味がある人におすすめ。
ピンカーの『暴力の人類史』や『21世紀の啓蒙』と重なる議論もあり、そのあたりのノンフィクションが好きな人は読み進められそう。
第1章 五〇〇万年、第2章 五〇万年、というように
、大まかな年代区分ごとに章立てされている。気になる章だけ読むことも可能。
「カトリック教会の婚姻・家族計画が個人主義の成立につながった」など蘊蓄も豊富。
※以下、ざっくりと内容紹介。
人類のモラル・道徳の進化を500万年前から現代まで追いかけていく。
モラルの歴史は人類の進化の歴史である、と著者は述べる。
ヒトが自然界で生き延びてこれたのは、集団で協力することができたから。社会が大きくなると、それを維持するために懲罰の仕組みが導入された。遺伝子と文化が共に進化して、人類はより協調的になり、それに伴い社会はより大きく、複雑化した。
文化進化に続き、社会と政治が進化すると、新たな道徳的問題が生じる。
現代社会は、かつてないほど豊かになったが、同時により分断しやすくなった。右派と左派、リベラルと保守、グローバリズムと保護主義等々。だがモラルの歴史をひもとけば、普遍的な道徳的価値観を見つけられて、それをもとに相互理解できるはずだ。
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ネタバレいつぞや高橋源一郎が紹介していて気になっていた本。ガーデニングがマイブームの今読んでみた。
樹木について、まさに知らなかったことがたくさん書いてあって、とても興味深い。木ってこんなに「生き物」だったのか!
・木は齧られると味を変えて抵抗する
・木は内部で小さな音を出している
・ブナは仲間と根で栄養を分かち合っている
・海の近くから森があるおかげで雨が降る。森が続いていないと雲にならない
・木の寿命は1万年にもなることがある
・移植されたり枝を切られた木は弱まる。森の中で日陰をお互いに作るから木は長生きする
翻訳の本にありがちなんだけど、ちょっと読みづらかったので、読み切るのに時間がかかった。機会があればまた読み返したい。 -
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ペーター・ヴォールレーベン(1964年~)は、ドイツのボン生まれ、大学で森林学を専攻した後、ドイツ西南部のラインラント=プファルツ州の営林署に20年以上勤め、その後、フリーで森林の管理を行う。
本書は、長年森林の管理をしてきた著者が、豊富な経験と科学的知見をもとに、森林と樹木の生活について綴ったエッセイ集。2015年に出版され、全世界で100万部を超えるベストセラーとなり、2017年に出版された邦訳(2018年文庫化)も、多数の新聞書評で絶賛された。
私は、30年近く前に数年間ドイツで過ごしたことがあり、そのときにドイツ国内の各地を訪れたが、ドイツは、南部のアルプス沿いを除いて険しい山地がなく、また、地方分権的な体制となっているために巨大な都市もなく、全土がなだらかな丘陵と森林に覆われているという印象であった。そして、ドイツ人は、休日に郊外の森を家族で散歩することが、この上なく好きであった。
本書を読んで、まず頭に浮かんだのは、上記のようなドイツの森の様子とドイツ人の行動パターンなのだが、同時に、知らなければ見過ごしてしまう樹木たちの姿や行動に納得し、ドイツ人があれほど森が好きなのは、おそらくこうした知識を子供の頃から家族に徐々に教わり、それによって森に愛着が増していくからなのだろうと思った。
また、ページをめくりながら、以前読んだ、植物が生き延びるための様々な“すごい”能力・仕組みを紹介した、田中修『植物はすごい』を思い出したのだが、そうした能力・仕組みは、植物が能動的に身に付けたわけではなく、偶々生じた(突然)変異で、生存に有利な形・生態が自然選択され、その膨大な積み重ねによってそうなったものだ。(そう言ってしまうと、身も蓋もないのだが。。。)
しかし、著者は本書で、そうした科学的な事実を、樹木を人間に、森を人間社会に喩え、あたかも人格があるかのように描くのである。これは、著者の樹木に対する優しさ・愛情があってのもので、読んでいてとても心地よいし、本書を類書と画する最大の特徴だろう。
今後、樹木のある公園や森を歩くときに、周りを見る目や心持ちが変わることが間違いない、好感度の高い一冊と思う。
(2024年6月了) -
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実際に現場で活躍しているスタッフプラスエンジニアのインタビューが多く掲載されている。エンジニアとしてキャリアアップしていきたい気持ちが今あり、スタッフプラスエンジニアに必要なスキルや資質等、参考になる。自身のキャリアがもう少しリーダー寄りに進んだら、この本を読み返したい。
今の自分に響いたのは、ミシェル・ブー氏の以下。
"自分の技術力に隙間があること、携わっているプロジェクトでその隙間を埋める努力をすること、そして今の自分の能力よりも少し高いレベルを要求するプロジェクトに果敢に挑むことの3点をふだんから意識していれば、私は自分の技術スキルを高め、活用することができると信じています。" -
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シニアエンジニアの先の、エンジニアリングマネージャーではないエンジニアとしてのキャリアをstaff engineerと呼ぶ。
スタッフエンジニアというキャリアの役割や目指し方について書かれた本だが、構成にまとまりがないため、あまり本題に関する理解は深まらなかった。
・snacking を避けること
仕事を労力とインパクトの二軸で分類した時、労力=小、インパクト=小の仕事をsnackingと呼ぶ。スタッフエンジニアが簡単な仕事から学べることは少なく、機会費用が無駄になる。そして、そのような仕事を通じて大きく成長する人もいるはず。
・エンジニアリングマネジメントとの比較
チームを育てたい、成功に導きたいと思えるのなら、マネジメントを経験してみるとよい。自分のためだけにマネジメントを経験してみようとするのは、やめた方が良い。
上司のスケジュール表を見て、それが自分にとって楽しめる予定かを考えてみるとよい。また、業績評価や面接を楽しめるかを考えるとよい。楽しめなければ、優秀なマネージャーになることはできない。
Staff engineer にもたくさんのマネジメントスキルが必要である。マネジメントの書籍がとても役に立つ。
スタッフエンジニアよりもマネジメント路線の方が役割や昇進の仕組みがわかりやすく、手本も多いが、それを第一の動機にすべきではない。 -
Posted by ブクログ
最近ではエンジニアのキャリアパスとして、マネジメントだけでなくプレイヤーとしての道も用意されていることが当たり前になってきたが、プレイヤーの道で上位役職者に求められる役割は世間的にはあまり明確に定まっていなかった。
この本では、役割について4つ類型化したり、何十名のスタッフプラスエンジニアの具体的に果たしている役割に関するインタビューを掲載することで、スタッフプラスエンジニアとは何かを解説しようとしている点が良いと感じた。
結局、スタッフエンジニアに関して会社を跨いで共通の明確な定義はなく、「シニアエンジニア以上の何かしらの役割を果たすエンジニア」という役割だと理解した。
自社にスタッフプラスエンジニア職を導入する際の考え方の参考になったので星4。