佐々木裕一のレビュー一覧
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購入済み
謳い文句通り……
…このシリーズはどこから読んでも面白いのだが、所所、具体的な年号や数値が出て来る箇所で、ふと考えるのだが、今巻と次巻では福千代は11歳(数え年だろうが)となっている。
となると信平はとうに三十路を越えている理屈だ。その信平より少し歳上らしいお初と五味は、大丈夫なのだろうか、などと、要らん心配をしてしまうのは、こっちが善右衛門と大して変わらない爺だからだろうか。 -
購入済み
まさに連続時代劇だが
次巻の前振りに普通になるが、さて、田圃に流して稲が枯れる毒物とは、何だろう?
現代なら高濃度の除草剤だが、江戸前期の時代だと、たぶん鉱物由来の物だろうな。硫酸銅あたりだろうか。 -
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セカンドシリーズ第16弾。
実在した傑人・鷹司松平信平の活躍を描く、連作三話が収録されております。
さて、本巻は・・
・旗本屋敷ばかりを襲う「斬旗党」なる賊が出現。
信平も警戒に当たっていましたが、蓋を開けてみると実は狙われた旗本たちが過去に鬼畜の所業をなしていて・・(第一話&表題作「斬旗党」)
・信平の領地、鷹司町の椿長屋に越してきた、訳あり若様の正体とは・・(第二話「長屋の若殿」)
・遠州から江戸に出てきて、鷹司町に住む事になった兄妹の心の重しになっている秘密とは・・(第三話「闇夜の遠州」)
・・といった内容で、今回はいつもに増して悪者たちの胸糞度が強めだった気がしましたが、我らが信平 -
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セカンドシリーズ第15弾。
第一話(表題作)「影姫」、第二話「血に飢えた刃」、第四話「美しき三羽烏」は江戸が舞台の信平サイドの話。
第三話「京の留守番屋」は京で学問を学ぶ、信平の息子・信政サイドの話。
・・・といった、連作四話構成となっております。
信平のターンでは、もはや安定のトラブルシューターっぷりで、訳ありの武家絡みの問題であっても(第一話)、血に飢えたサイコパスが相手でも(第二話)、タチの悪い半グレ(?)一味が絡んできても(第三話)、信平様がいっちょかみしてくれれば、もう大丈夫!という安心感がありますよね~。
一方、信平の息子・信政も頑張っておりますよ~。
師匠の道謙先生にはまだ -
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シリーズは前作と合わせて32作目。将軍になるにはまだ時間が掛かるようだ。
白天狗での4話構成だが、1話目を除く3話が続き物。
第一話 秘里の女
新見左近の友人である岩倉が、賊とされる白天狗退治のために夜間の巡回中に出会った事件を中心に展開。殺害された浪人から浪人の妻に辿り着く。旗本の用人が絡む不正に妻が敵討に出向く。妻は秘里出身の忍者だった。
第二話から第四話
賊とされた白天狗は実は不正を糾す集団だった。黒幕に辿り着いたところ、首領の実家の家名断絶を企てた幕府の重臣でもあった。新見左近らの手助けで黒幕を倒し、世直し天狗と呼ばれることに。
どちらも新見左近の登場は遅く、ギリギリ過ぎるくらい。善 -
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私は忠臣蔵の話がとにかく好きだ。
諸説あるので色々な立場から語られる物語を読み
私の中の忠臣蔵を立体的にしていくのを楽しみにしている。
今作の主人公は浅野内匠頭の正室「阿久利」
幼少の頃から始まり、浅野内匠頭と出会い婚礼を迎え仲睦まじく暮らしている2人の場面が続くと
ああ、あと数年しかこの暮らしは続かないのだなと悲しくなった。
目線が浅野内匠頭の正室なので
討ち入りまでの描写は、良人を弔い、家臣たちに討ち入りや、自害などをすることなく安寧に暮らしてほしいと祈る描写や、嘆願書や文を描く場面しかない。なんて、もどかしい想いだったのかと思う。
そして討ち入りが果たされたあとも、忠臣たちの助命を