池上俊一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
LGBT(お菓子)が主流の異成婚(水とか食料)より軽視されて当然だと思う。お菓子は文化発展に貢献してるんだからいいんだよ。何故主流と同じ扱いになりたいと思うのかって疑問もある。
「しかし甘味料つまり砂糖は、香辛料とおなじように、生きるために必要というわけではありません。それはむしろより良く生きるために必要なものなのです。だから、甘いもの、そしてお菓子は、さしあたり、政治的・経済的な支配ではなく、文化的な支配の力関係のなかに取り込まれることになりました。文化的な価値であるがゆえに、人々は甘いものに夢中になるのです。そのことをまず押さえておきましょう。」
—『お菓子でたどるフランス史 (岩波ジ -
Posted by ブクログ
891
236P
ヨーロッパって日本は辿らない歴史辿ってて面白いなと思う。動物裁判でモグラとか毛虫に裁判かけてるってギャグとしか思えないことが本当にあったからな。中世の世界史とか全然知らない所とかめちゃくちゃあってほんと教養が無くてつらい。
中世の世界史とか全然知らない所とかあって、中学受験でもしてればもっと教養があったんだろうなと思う。ほんと付け焼き刃な勉強しかしてこなかったことを後悔してる。中学受験しないと勉強に目覚めるのが遅くなるからね。
池上俊一
1956年、愛知県に生まれる。1983年、東京大学大学院西洋史学科博士課程中退。1986〜88年、フランス国立社会科学高等研究院留学 -
-
Posted by ブクログ
魔女狩りという暗黒の歴史を分かりやすく説明している。予想通りかなり不愉快な内容だ。
キリスト教が背景とするアダムとイブの伝承において女が邪婬なものと考えられていたことが関係している。閉経した女性に対する露骨な差別が魔女伝説につながっている。
また教会や王権の正当性を高めるために対局の悪の存在を創出したとも言える。愛の宗教であるはずなのに、どちらが悪魔なのか分からない。
キリスト教に限らないが、原理主義的な考え方は極論になりやすい。正義の強調のために、強力な悪の存在が想定されてしまう。これは欧州の人々の底流を流れる考え方なのだろうか。科学を生み出す土壌であるとともに魔女狩りのような暗黒史 -
Posted by ブクログ
「はじめに」として、「どのように歴史を考え、研究を進めるべきか、学会の状況をも踏まえて深く、そして広く考え、明確なメッセージとして読者に届けたい」とあるように、近時の歴史学の動向を大掴みに示しつつ、それらに対する著者の考え方や見解がはっきりと打ち出されていて、非常に面白かった。
著者の主張を端的に言えば、社会史及び心性史をもっと進めようということになる。輪郭が曖昧との批判もあるが、社会的結合関係や心性こそが歴史の母体にして骨組みなのだから。
以下、まずは史料批判や歴史叙述の方法論など歴史家にとって必要な技法についての説明がある。
ます、歴史学にとって重要なことは、時間的パースペクテ -
Posted by ブクログ
講談社学術文庫が送る「西洋中世奇譚集成」シリーズの第2巻であり、中世ヨーロッパにおける「東方幻想」にまつわる作品を紹介する書。7世紀頃に成立の『アレクサンドロス大王からアリストテレス宛の手紙(Epistola Alexandri ad Aristotelem)』、及び『司祭ヨハネの手紙』のラテン語版(1150~60年頃)・古フランス語版(1240~50年頃)の3作品の邦訳を収録している。
本書は、中世ヨーロッパにおいて流布した「東方」にまつわる3作品を日本語訳したものである。「東方幻想」、つまり伝説・空想上の「インド」を描くこれらの作品は、ヨーロッパ世界の外にある「善悪双方を山盛り生み出す驚異 -
Posted by ブクログ
12~13世紀の聖職者・ティルベリのゲルウァシウスが著した"Otia Imperialia"(1209-1214)の第三部を全訳した書。アルル王国を中心とする世界各地の「驚異」譚、全129篇を収録する。
本書は、ティルベリのゲルウァシウスが主君たる神聖ローマ皇帝オットー4世の為に物した奇譚集(の第三部)を邦訳したものである。激務に勤しむ皇帝の気晴らしの為ゲルウァシウスが本書で紹介するのは「自然のものでありながら、わたしどもの理解を越えた物事」たる《驚異 mirabilia》、即ち世界各地の奇譚・伝説どもである。古代ローマの詩人にして「魔術師」たるウェルギリウスの伝説、煉獄よ -
Posted by ブクログ
パスタの豊富な種類の情報を得ながらイタリア史を学ぶという非常な美味しさ!なぜ、いつからパスタが国民食になったのか。古代ローマの歴史から1861年のイタリア半島統一、イタリアからの南北米への大量移民の発生、そして第2次大戦後の米国への憧れまで。古くて新しい!そして、切り離せない関係にあると思われたトマト、唐辛子などが大航海時代の導入であることから、むしろ地域性がなく半島全体に及んだ!イタリアの南北問題、宗教、そして国民性などを理解できる楽しい好著。ジュニア向けであるが十分大人に堪えられる。なお、日本でパスタ輸入自由化元年が1971年で390トン。1998年には8万トンを超え208倍。今や日本人の
-
Posted by ブクログ
「いや、これジュニア向け?」
一番最初に出た感想は、とにもかくにもコレだった。
言葉遣いは中高生向けに平易になっている感はるが、なにしろ内容が濃い。
パスタという日本に根付いて久しい食文化を通してイタリア史を語る。
その目の付け所といい、切り口といい、クォリティも高くてジュニア向けにくくってしまうのは非常にもったいない。目を留めない大人も結構いるような気がする。
日本でパスタが置かれた状況から語り起こし、しだいにパスタがイタリアで国民食にもぼりつめていく過程を、その時々の世相と絡めてつづっていく手法はスリリングだ。
パスタが一時期、その時々の権力からは弾圧までされていた、ということも驚きだ