池上俊一のレビュー一覧
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シブ知2・6
かかった時間 マジで不明
講談社現代新書の、白い表紙に緑の四角がある表紙のやつを読んだが、バーコードを読んで旧カバーを見て納得。まさにそっち系。
動物裁判という奇妙な習慣をとおして、中世の自然観や法、宗教についての価値観の変容を考察した著作。
前半はケースの集約、後半はそれを支える価値観の考察で、前半は娯楽読み物として、後半は知的読み物としておもしろかった。一方で、個人的には後半部分についてもう少し丁寧に説明があればうれしいとも思った。初版1990年?らしいが、まあ単純に、30年前の読者のレベルではそれでよくて、わたし世代?わたし?の読者としてのレベルがやや残念なんだろうと思うが。
もちろん、ひとつの事象から立ち上がるダイナミックな考察、という姿勢はエキサイティングで、歴史のうねり?推移?みたいなことも感じられ、よかった。
これをスラスラ読めるくらいになりたいなあー。 -
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ネタバレモノからたどる世界史シリーズ、イタリア編。
お隣フランスからイタリアへ。
個人的に古代の話が好きなので、古代ローマとかの話はワクワクする。
小麦の起源は何だろうとか、トマトが持ち込まれる前のパスタは何だろうとか、興味深い話が多かった。
自分でパン作りしたり、調味料に興味が出てくるほど料理をするようになった今だから読んで面白いけど、高校生の課題図書としては、食に興味があるか、よほど好奇心が強くないと面白いとは思わないかも。
作ってみるのもいいかも。
以下まとめ
○日本のパスタ
明治40年代(1907~)に大使館用にマカロニ製造機を新潟の製麺業者が開発
1955~(昭和30年代)オーマイブランド、日本マカロニ(株)
1970~(昭和):ファミレスがオープン。ナポレオン、ミートソースが普及。
1980~(昭和55~):イタリアで修業を積んだコックがイタリアンレストランを次々オープン。生パスタが普及。
1990~(平成2~):フレンチからイタリア料理が人気に。イタ飯という言葉が生まれる。
※日本の麺文化
鎌倉時代:切り麦~うどん →きしめんへ進化
1200年代にはそうめんがあったそうな
江戸時代:屋台の6割がそば、うどん
・そば…朝鮮の僧より東大寺へ伝わる
・ラーメン…昭和に北海道に働きに来ていた中国の麺よりヒント。日本人が開発。ドラマ「まんぷく」
○パスタの種類
小麦…乾燥パスタ(デュラム、セモリナ粉)は卵を使わない
生パスタ(普通小麦)は卵を使う
じゃがいも…ニョッキ
粟、雑穀
○小麦のルーツ
紀元前9000~7000年頃、東地中海に自生していたと言われ、メソポタミアで栽培され、のちエジプト、ギリシャ、ローマの諸文化を支える主食になる。
○古代ローマ…ギリシャより、パンとしての小麦が伝来し、主食に。
※エルトリア人のお墓にパスタの練り粉を作る器具が描かれていた。ギリシャからパン製法がもたらされ、パン職人の学校を作り、特許制の組合組織を定める。
bc30にはローマ帝国には329の精製パン所がギリシャ人によって経営されていたそうな。
まだパスタは生まれておらず、ラザーニャと呼ばれるワンタンっぽい小麦粉の生地をスープで煮たもの。
○古代から中世へ
ゲルマン人の侵入→狩りと肉を好むため農業があまり発展せず。東ゴート族、東方ビザンツ、ランゴバルト、フランク王国と支配勢力が入れ代わり立ち代わり替わる。オリーブ油や小麦は中世ヨーロッパではあまり食用としては貴族内で用いられなかった。
○ルネサンス、パスタの復活
レシピ集に書かれたラザーニャはこの時点でチーズを使ったり、スープで煮る製法が多く、水と結合していた。14世紀トスカーナ地方で発見された「料理の書」
北イタリアでは軟質小麦しか手に入らなかったため、生パスタが発展。乾燥パスタはアラブ人より伝わり、シチリアが一大産地となる。運搬しやすく商業に適しているため、輸出用としても活躍。
南イタリア:ビザンツ帝国→9世紀以降はアラブの支配を受ける。シチリアやブーツ底部分は異文化交流が盛んだった。1130年、キリスト教ノルマン人が両シチリア王国を建国。→イスラムとキリストが共存していた。」
北イタリア:ジェノヴァがヴェネチアとともに海洋交易で栄えていた。シチリアからの交易を独占していたため、ジェノヴァでも乾燥パスタが手に入りやすかった。ジェノヴェーゼの原型
○都市国家としてのイタリア
フランク王国の滅亡以降ローマ教皇と皇帝の勢力争い
→そこをついて、それぞれの都市の有力者が自治都市(コムーネ)を成立
→それぞれ領域国家として周辺を支配していた。
○中世のパスタ
アーモンドミルクや鶏のブロードでゆでたパスタにチーズを振りかけるシンプルな食べ方。
※ブロード:日本のだし、フランスのブイヨン、イギリスのスープストックのようなもの。野菜、魚介、肉、鶏の4種類がメイン。
○大航海時代のイタリア
植民地がなく、スペインに支配を受けていたイタリア地域。大陸との地中海交易をおこなっていたが、スペインが海洋ルートを独占したためジェノヴァやナポリが衰退。ただし、スペイン経由で新大陸の食べ物も入ってきた。
・唐辛子:育てやすく、胡椒の代替品として南イタリアで早くに栽培が始まる。
・トマト:赤い実が毒草マンドラゴラに似ているため、しばらくは観賞用として食用ではなかった。17世紀末「スペイン風トマトソース」アントニオ・ラティーニのレシピが出版。
完熟トマトを炭火であぶり、皮を向いて細切れに。玉ねぎ、胡椒、イブキジャコウソウ、ピーマンを混ぜ、塩、酢、油で整える。
・かぼちゃ:砂糖が高価だった当時の貴重な甘味となる。16世紀にはかぼちゃのトルテッリ(詰め物)が流行。
・ジャガイモ:蕪や栗同様、下々庶民の食べ物と認識されて、18世紀の大飢饉が来るまで家畜に与えられる程度だった。ニョッキの材料として認知されてから浸透していく。
・トウモロコシ:休閑地の二毛作など雑穀扱いで家畜のえさ用だった。こちらも庶民が雑穀として食べていたくらい。
○イタリアのマッケローニ(パスタ)食いになるまで
スペイン支配化のイタリア人は葉物野菜(ブロッコリー、キャベツ)を多食。
→ペストや飢饉で人口が半減したが、ナポリの人口が17.5万(15世紀)→40万(17世紀)へ激増。都市人口の急増と栄養不足への対応として肉の代わりにパスタが台頭。
※セモリナ粉のグルテン(植物性たんぱく「質)が豊富で、それにチーズ(動物性たんぱく質+脂質)をかければ完璧に
※グルテンフリーって??
高GI食品なので、血糖値上昇対策としては多食は避けたほういいかもしれないがダイエット効果は不明。ジョコビッチが提唱。
小麦アレルギーやグルテン不耐性症対策に有効。
健康目的にグルテンを避ける食生活とのことだが、
調子がいいと感じるのは添加物を取らなくなっただけとの話も。
○近世のパスタ
庶民のミネストラ:中世の納品は領地を耕作する賦役あり。粉をひく臼の使用料なども払う必要があった。また、北ゲルマン時代の支配時代に畑が荒廃して小麦の収穫量が上がらないため、雑穀が庶民の食卓のメインだった。雑穀のごった煮スープミネストラ。
当時はパスタをたらふく食べるのが庶民の夢。
イタリアは都市国家(コムーネ)を領主が納めるスタイル→15、16世紀はシニョリーア(君主国)として、領主が皇帝または教皇から称号をもらい君主国となる。
フィレンツェのメディチ家、ミラノのヴィスコンティ家、フェッラーラのエステ家、マントヴァのゴンザガ家など、各君主がパトロンとして学者や芸術家を保護することで人文主義が台頭→ルネサンス文化が先駆ける。
18世紀のヨーロッパの啓蒙思想よりイタリア近代化、独立の機運が高まる。
→1891年、アルトゥージ「料理の化学と美味しく食べる技法」が出版
→イタリアを代表するレシピとして、さまざまな地方のパスタ料理が記載され、家庭に1冊といわれる。
→「イタリア」国文化としての意識の浸透。方言色が強かったイタリア語を標準的な言葉で記述し、言語の統一も少なからず果たす。
○マンマの味
イタリアではカトリック系、マリア崇拝が盛ん。
→マザコン気質、楽観的、無条件の母性愛信仰、親離れ、子離れできないイタリア人の原型
※とあるが、著者のイタリア男性のイメージが若干きつめに書いてあるような…。
男女の役割が日本と同じくはっきりしていた。
料理=女性が当たり前。カトリックの保守的な教えも影響している?
あり合わせで安い食材を工夫して美味しくする想像力=創造力が求められる。
南部カラブリア地方では嫁入り条件が15種類のパスタを作れること、らしい…。
裁縫などと同じくパスタ作りも女性のリーダー職だったが、近代化してからパスタ生産も工業化が進み、女性の立場は低く待遇も悪くなる…。
※カトリック教会と国家の思惑により、男女平等をうたいながら、女性の家庭外での活躍をよしとしない風潮が根強く残る。ファシスト政権時代、ムッソリーニの家政政策。男を戦争で使う→その他の家の問題は女性が責任者としてうまく回すような役割を与えた。
○戦後のイタリア
日本も同様だが、自由、モダン、平等理念など、アメリカナイズすることがかっこいい、いいことというイメージがあったが、自国の停滞ムードを打破するための夢想…。
実際にアメリカに移民したイタリア人はかなり差別され、パスタ料理もなかなかアメリカで受け入れられなかった。
肉消費量が増えている中、肉食により栄養バランスが崩れている。1960年以前と以降でアメリカナイズの食事をするようになった世代の健康状態が悪化したため、くしくもスローフードとしてのパスタ料理が見直される。
(パスタと野菜中心のメニュー) -
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ネタバレお菓子、それはフランスの歴史を彩る武器。
お菓子の歴史ではなく、フランスの歴史とお菓子。なぜフランス料理であったり、フランスのお菓子だったりが、一流の物として世界にフランスのイメージを作ったのか。フランスがフランスたる拠り所とは。
イタリアからやってきた洗練された食文化。それを取り込み、発展する宮廷文化。フランス革命によって、市民のものになる食文化。砂糖を使えることの意味。庭園や建築と共通する飾りへの興味と追求。鉄道建設と地方の名品がパリに集まること。そして、戦争と植民地、技術革新と新しいお菓子。
フランスは、このグローバル社会の中で、フランスであることをどこまで守るのだろう。また、どこまで「フランス」を広げるのだろう。今まで通りにはできない、きっとフランスには難しい時代。憧れの「フランス」はもうイメージの中にしか存在しなくなるかもしれない。フランスのこれからを見守りたい。 -
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スペインのイメージはなんだろうか。
サッカーならバルセロナ。
建築ならサクラダファミリアやアルハンブラ宮殿、文化なら闘牛、フラメンコ、絵画ならベラスケス、エル・グレコ、ゴヤ、ピカソといった大家を排出する。
歴史ではピサロやコルテスといったコンキスタドールがラテンアメリカに入り、様々なものを奪い、あるいはイエズス会は世界各地で不況をし、とりわけザビエルは日本への布教活動で有名なことこの上ない。
でも、それが全てだろうか?
高校時代の世界史ではスペイン史として少し学んだが、それでも新しい発見が本書にはあった。
教科書に載っているものだけ、ニュースで取り上げられるものだけが、その国ではない。
初めて知ったのが文学の技法。
奇知主義や文飾主義といった17世紀の超絶技巧で書かれた文学は、なかなか翻訳が難しそうだ。
言葉遊びだらけで本質が分からなくなりそうだが、どうなのだろう?
でも、日本の私たちだって17世紀の文書はかなり手こずる。
きっとスペインでも、古文に近いのでは、と思っているのだが。
私自身の興味として、絵画については興味深い。
プラド美術館などは一度は訪問したいと思いつつ、都内美術館の企画展に足を運ぶのがやっと。
スペイン人は世論調査によると、ヨーロッパの中で赤が好きな国だそうだ。
さっすが情熱の国!
さて、そんな赤が好きなスペイン。
赤色を作る着色料、コチニールが、新大陸から持ち込まれた、とのことだが、私はこの原料を知ってから出来るだけ避けてしまっている。
もちろん食品衛生法上何の問題もないのだろうが、好みの問題として…
パプリカやトマトといった食べ物だって赤の国、それがスペイン!
passion という言葉が示すものこそ、スペイン。
国民性、民衆についても考察を加えた本書は歴史の面白さを体感させてくれる。
本書でシリーズは終わりだそうだが、できれば他の国もお願いしたいと思う。 -
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どの本だか忘れたが、読んだ中で裁判の事例が紹介されていて興味があって入手した一冊。
ブタやバッタ、ネズミなどの動物を裁判にかけられた事例を解説した上で、それら事実を元に中世の人々の考え方や宗教観、人々が置かれた環境などを考察していくのだが、これがなかなか説得力がある。
鐘という非生物も裁判にかけられる点、森の神秘性や魔物としての捉え方など含め、色々な角度から解明を試みているので、動物の裁判という点だけでなく、裁判という法制度そのものについても言及していく。
またエリートと民衆の関係など、当時の二分化された人々の認識についてなど「動物裁判から見た中世」といった感じでちょっと変わった歴史書で面白かった。 -
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ジュニア新書847~1乱立する王国(アングロ・サクソン諸王からエドワード証聖王まで400頃~1066)ローマ人の撤退/七王国の時代/デーン人の侵攻とアルフレッド大王/クヌートの北海帝国/スコットランドのアルヴァ王国/伝道師アウグスティヌスとケルト系修道院の役割:2フランス語を話す「帝国」の王たち(ウィリアム1世からジョン欠地王まで1600~1216)ノルマン・コンクェスト/集権的封建制度の浸透/ドゥームズデイ・ブック/ヘンリ1世の治績/スティーブンvsマティルダ/「アンジュー帝国」とは何か/ヘンリ二世治下の統治機構/アイルランドとウェールズの征服/ジェラルド・オブ・ウェールズの探訪記/十字軍に夢中になリチャード獅子心王/王様はフランス人/マグナ・カルタの意義/農民の暮らし/スコットランドの動き/アーサー王伝説/奇跡をおこす王:3法律・議会・立憲君主(ヘンリ三世からヘンリ七世まで1216~1509)オックスフォード条款/「プリンス・オブ・ウェールズ」とスコットランド侵攻/騎士道に夢中な王/セント・ジョージ崇敬/模範議会/寵臣の跋扈/百年戦争の結末/薔薇戦争-果てしない殺し合い/都市の商人と職人/ロビン・フッド伝説:4絶対主義の確立とルネサンス(ヘンリ8世からジェームズ1世まで1509~1625)ヘンリ8世の対外政策/英国国教会の誕生/国王至上法と礼拝統一法/エリザベス朝ルネサンス/海賊としての女王/長老派を国教とするスコットランド/悪魔学者の王ジェームズ1世/ジェントルマンの台頭・納得の階級社会/九品法と怠惰な貧者:5革命のもたらしたもの(チャールズ1世からジョージ3世まで1625~1820)王の処刑、ピューリタン革命/クロムウェルによる共和制/拡大する植民地政策/王政復古/名誉革命へ/スペイン継承戦争とグレートブリテン連合王国の成立/議院内閣制の発達/王様はドイツ人/お百姓ジョージ/植民地戦争とフランスとの対立/「イギリス国民」の形成/アイルランドのたどった道/紅茶を飲む英国レディ/ビールとジン/囲い込みから産業革命へ/素晴らしき庭園/プラント・ハンターの活躍/偉業の象徴、動物園/個人主義者の社交/チャリティーの深層/福祉君主制/勇猛にして無慈悲な人びと/軍人としての王/あっさりしたイギリス人/死に魅入られた人びと/パブリック・スクールの役割/現実重視の経験論/功利主義の思想家たち/ユーモアあふれるイギリス人/ホガースの風刺画/風刺文学の隆盛/闘鶏・熊いじめ・キツネ狩り/動物愛護とペット犬の登場/国民性創造の時代:6大英帝国の建設(ジョージ4世からエドワード7世まで1820~1910)カトリック解放へ/選挙法改正/ヴィクトリア朝の帝国建設/道徳的君主制/栄光の裏側/遅れる女性解放/「白人の責務」論/「創造の帝国」と栄誉/分断統治の得意技/レディ・トラベラー/味に無頓着な王/イギリス料理はまずい?-味覚破壊教育/ロンドン万国博覧会/死ぬ前にもう一度パブに/居心地良き家庭さえあれば/美しいイギリス風景/フェアプレーの精神/クリケット、ポロ、競馬と近代スポーツの発祥/ゴシック小説から推理小説へ/イギリス王室御用達/背広の誕生:7メディアと伴走する大衆王(ジョージ5世からエリザベス2世まで1910~)第一次世界大戦と労働党の台頭/アイルランド問題の帰趨/声を伝える国王/第二次世界大戦と解体する帝国/福祉国家の行方/鉄の女の挑戦とその後/開かれた王室への努力/スコットランド独立運動とEU離脱の衝撃/イギリスの政治制度と王様の役割/イギリス国民の代表としての王様~なかなか面白い発想で、、ま当然と云えば当然か。ウィリアム2世は狩りの途中で死亡・ヘンリ2世の母マティルダは女王になりたがったがスティーブンと息子ヘンリを後継に据えることで妥協・リチャード獅子心王の身代金は10万ポンド・1215年6月15日マグナカルタに調印したジョン王は3ヶ月後に廃案とし翌年赤痢で死去、ヘンリ3世になって発布されその後も三十数回改訂された・長男ヘンリ3世は9歳で即位し親政後も義弟シモンドモンフォールが担ぎ出されてパーラメントの力を認めるオックスフォード条款を破棄し内戦に・その息子のエドワード1世はウェールズとスコットランドを侵攻する一方でフィリップ4世と戦い模範議会が開かれる・エドワード2世はフィリップ4世の娘を娶るが幼馴染みと同性愛関係で廃位される・その子エドワード3世がフランス王位を主張・百年戦争から薔薇戦争へ・ランカスター派は戦後に赤薔薇の紋章を導入・ヘンリ8世になってローマ教皇との決裂が決定しエドワード6世は兄弟会やギルドを撤去廃止し死者の魂の為の祈りも禁止・・・ああ、もう良いやぁ
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豊かな森,そびえ立つアルプス,縦横に流れる川---その自然を抜きにドイツという国は語れません.なぜ魔女狩りやユダヤ人迫害が起きたのか? 工業で栄えた理由や音楽が盛んな背景は? どうして名物がビール・ジャガイモ・ソーセージ? 自然を切り口に歴史をたどれば,こうした謎が解けていきます.歴史や国民性の外観に最適!~17世紀に西欧諸国が帝国主義に走る中,ドイツは帝国が衰退。国境線は北の海があるだけで,南東西は常に動き,国家としての中心都市もない。孤独と深みから簡単に言葉に出来ない事柄を哲学と音楽で表してきた。深みのある文化は長い歴史と不可分で,森・山・川という自然がドイツ精神に影響してきた。市民意識は育たず,有機体的世界=自然世界という考え方の下で,自然こそが家郷という思いがあり,他の地域に移動しなかったゲルマン人は言語も自然の根源制に繋がっていると考え,ドイツ語が話されているすべての地域が統一されるべきだと純血主義や世界主義と結びつき,ナチ・ドイツが恐ろしい結果を見せた。ゴシック建築は横に広がれない閉塞を上へ上へと延ばした結果ではないか。ドイツ人は自然に対して接近せずに仰望・畏怖する一方,身近な自然には手を加えて見栄え良く便利に利用しようとする。整理整頓が好きで,エコ大国へ進んでいる~編集者が書いた問いにきちんと答えているわけではなく,そもそもそんなに簡単に答えは出ないわけで,あとがきが正直で良い。1956年生まれの東大の先生,池上さんは,パスタでイタリアを語り,お菓子でフランスを語ったが,ドイツをジャガイモ・ソーセージ・ビールで語る自信を持てず,ドイツでは音楽や絵画でも自然の描写がきわめて重要であることに気がつき,それも趣味ではなく,深い全身的・全霊的な関係だと思いついた。精神的な自然,物理的な自然をない交ぜにして2千年の歴史を歩んできたのだ!
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Posted by ブクログ
世界中の人々に愛されるパスタ、イタリアの代表的な料理を主軸に、イタリア延いてはヨーロッパの歴史全体を俯瞰しようという意欲作である。パスタの原料となる小麦は、パスタだけでなくパンやケーキなどの生産にも必要不可欠であり、今では庶民の味方として確固たる地位を築き上げている。しかしそれは長い年月をかけた品種改良と技術革新の賜物であり、古くはその収量の少なさや収穫までの手間により貴重な穀物の一種であった。そのため一般民衆の口に日常的に供給され、イタリア=パスタという図式が完成するまでには幾世紀に渡る人々の歴史がある。
本書はパスタの定義に始まり、原初の時代から歴史を辿りつつ、豊富なソースの素材や文芸といった側面から、あるいは国家統一とファシズム体制、そして戦後という側面からイタリア半島の歴史を紹介している。概観ではあるがパスタに関わる部分のみを抜き出しているため、歴史の流れを追いやすい反面、非常にマニアックな知識が満載だとも言える。とは言え文章量も多くなく気軽に読めるので、これからイタリア史あるいは世界史を学ぼうとする人、もしくは既に学んだ人が復習するのにもお勧めできる。
歴史の学び方として、ある一つの主題(それも日常に由来するもの)を一つに絞ることは、興味関心を惹きやすいため良い導入となり、学習効果が高いのではないだろうか。もちろんこれを実現するためには、あらゆる歴史に精通した人物による先例が無ければならない。そしてそれは得てして稀なことであり、ましてや一般向けに書かれることは貴重である。この本がそれ程のものかは判断しかねるが、一つの候補として推挙できる一冊だと思う。誰の言葉かは忘れてしまったが、若者は学び、老人は本を書くべきであるという意味の言葉がある。高齢化社会が進む日本において、小さな希望としてこのような本がより増えることを期待したい。