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Posted by ブクログ
パスタの豊富な種類の情報を得ながらイタリア史を学ぶという非常な美味しさ!なぜ、いつからパスタが国民食になったのか。古代ローマの歴史から1861年のイタリア半島統一、イタリアからの南北米への大量移民の発生、そして第2次大戦後の米国への憧れまで。古くて新しい!そして、切り離せない関係にあると思われたトマト、唐辛子などが大航海時代の導入であることから、むしろ地域性がなく半島全体に及んだ!イタリアの南北問題、宗教、そして国民性などを理解できる楽しい好著。ジュニア向けであるが十分大人に堪えられる。なお、日本でパスタ輸入自由化元年が1971年で390トン。1998年には8万トンを超え208倍。今や日本人の国民食に近づいているというのも大仰ではない。今昼はどうしてもスパゲッティを食べたくなってしまった。
Posted by ブクログ
「いや、これジュニア向け?」
一番最初に出た感想は、とにもかくにもコレだった。
言葉遣いは中高生向けに平易になっている感はるが、なにしろ内容が濃い。
パスタという日本に根付いて久しい食文化を通してイタリア史を語る。
その目の付け所といい、切り口といい、クォリティも高くてジュニア向けにくくってしまうのは非常にもったいない。目を留めない大人も結構いるような気がする。
日本でパスタが置かれた状況から語り起こし、しだいにパスタがイタリアで国民食にもぼりつめていく過程を、その時々の世相と絡めてつづっていく手法はスリリングだ。
パスタが一時期、その時々の権力からは弾圧までされていた、ということも驚きだが、実にしぶとく歯ごたえ満点の弾力とモチモチ感で圧力を跳ね返して、またそれを踏み台にするように勢力を拡大していった様は、味、形状、地域性などのパスタを構成する数々の多彩さと重ね合わせることによって、この上もない楽しさとなにより美味しさを感じさせてくれる。
美術史家池上氏といえば、西洋美術史関係でよくお見かけするが、こんな知識と感性をお持ちだったのか。
とにかく名著ということで、大満足の一冊でした。
Posted by ブクログ
個人的には傑作新書の一つ。
パスタというイタリアの国民食を通してイタリア史を語るという試みは面白いと思った。冒頭に、日本でのパスタの受け入れられかたが書かれているので、興味も持ちやすいし、なによりも最初の写真が美味しそうで良かった。
イタリアではパスタが昔から食べられていたわけではなく、最初はミネストローネを庶民は食べていて、パスタは王侯貴族の食べ物(小麦粉で作るから当たり前か)だったのが、都市経済の発展によってどんどん庶民の、母が作る家庭料理になっていく様子が書かれている。もちろん、技術の発展や、新大陸発見によるトマトの流入などが、パスタに進化と洗練をもたらした。
こういう質の高い新書が「ジュニア向け」というのは、ちょっとどうかと思うほどだった。誰が読んでも楽しくなるし、パスタを食べようという気にさせてくれる良書だと思う。
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