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長い歴史と豊かな地域色をもつイタリアで、人々の心を結ぶ国民食パスタ。古代ローマのパスタの原型、アラブ人が伝えた乾燥パスタ、大航海時代がもたらしたトマト。パスタの母体となった中世農民のごった煮スープに、イタリア統一を陰で支えた料理書、そしてパスタをつくるマンマたち……。国民食の成立過程からイタリアをみつめます。(カラー16頁)
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Posted by ブクログ
これも超面白かった。パスタもこんな紆余曲折を経てイタリアのメジャー料理になったんだって。しかもメジャーになったのは20世紀とかの最近の話っていう。植物性より動物性が優遇されてパスタ(小麦)とオリーブオイルが消えていた時代とかもあるらしい。大好きなニョッキの話もあった。
19世紀末に出版されたアルトゥージのレシピ本が現代に直接つながるイタリア語を作り、イタリアという統一国家を作ることに貢献した、という部分と、母=パスタ、パスタ=母、という部分、野菜食いからパスタ食い、という部分に、イタリア社会におけるパスタを中心とした食文化の存在感の大きさを感じた。
料理が苦手な男性でも、パスタは作る人は多いと思う。スペイン統治時代の貧困や、母親と家庭、新世界からのトマトなどの融和など、興味深い話が多かった。 学生自体にこんなことを教えてくれる先生がいたら、興味を持って世界史をより学んだと思う。姉妹本のお菓子でたどるフランス史、もおすすめ。
イタリアのことがわかったし、イタリアに行きたくなったし、読んでいる間はそのへんで相当パスタ食べました。Reading with eating! このようなエキサイティングな本はなかなかありません。良書。
パスタの豊富な種類の情報を得ながらイタリア史を学ぶという非常な美味しさ!なぜ、いつからパスタが国民食になったのか。古代ローマの歴史から1861年のイタリア半島統一、イタリアからの南北米への大量移民の発生、そして第2次大戦後の米国への憧れまで。古くて新しい!そして、切り離せない関係にあると思われたトマ...続きを読むト、唐辛子などが大航海時代の導入であることから、むしろ地域性がなく半島全体に及んだ!イタリアの南北問題、宗教、そして国民性などを理解できる楽しい好著。ジュニア向けであるが十分大人に堪えられる。なお、日本でパスタ輸入自由化元年が1971年で390トン。1998年には8万トンを超え208倍。今や日本人の国民食に近づいているというのも大仰ではない。今昼はどうしてもスパゲッティを食べたくなってしまった。
「いや、これジュニア向け?」 一番最初に出た感想は、とにもかくにもコレだった。 言葉遣いは中高生向けに平易になっている感はるが、なにしろ内容が濃い。 パスタという日本に根付いて久しい食文化を通してイタリア史を語る。 その目の付け所といい、切り口といい、クォリティも高くてジュニア向けにくくってしまう...続きを読むのは非常にもったいない。目を留めない大人も結構いるような気がする。 日本でパスタが置かれた状況から語り起こし、しだいにパスタがイタリアで国民食にもぼりつめていく過程を、その時々の世相と絡めてつづっていく手法はスリリングだ。 パスタが一時期、その時々の権力からは弾圧までされていた、ということも驚きだが、実にしぶとく歯ごたえ満点の弾力とモチモチ感で圧力を跳ね返して、またそれを踏み台にするように勢力を拡大していった様は、味、形状、地域性などのパスタを構成する数々の多彩さと重ね合わせることによって、この上もない楽しさとなにより美味しさを感じさせてくれる。 美術史家池上氏といえば、西洋美術史関係でよくお見かけするが、こんな知識と感性をお持ちだったのか。 とにかく名著ということで、大満足の一冊でした。
個人的には傑作新書の一つ。 パスタというイタリアの国民食を通してイタリア史を語るという試みは面白いと思った。冒頭に、日本でのパスタの受け入れられかたが書かれているので、興味も持ちやすいし、なによりも最初の写真が美味しそうで良かった。 イタリアではパスタが昔から食べられていたわけではなく、最初はミ...続きを読むネストローネを庶民は食べていて、パスタは王侯貴族の食べ物(小麦粉で作るから当たり前か)だったのが、都市経済の発展によってどんどん庶民の、母が作る家庭料理になっていく様子が書かれている。もちろん、技術の発展や、新大陸発見によるトマトの流入などが、パスタに進化と洗練をもたらした。 こういう質の高い新書が「ジュニア向け」というのは、ちょっとどうかと思うほどだった。誰が読んでも楽しくなるし、パスタを食べようという気にさせてくれる良書だと思う。
いまや5歳の娘でさえ、「パスタ」と口にするくらい「国民食」なっている。「動物裁判」や「狼男伝説」の池上俊一が、パスタに歴史を「絡めて」書き下ろした一冊。ジュニア向けなんてもったいない。
北部では生パスタ、南部ではトマトソースが発展し手で食べていた庶民の料理から徐々に洗練されてゆくマンマの味パスタ。パスタを食べることでイタリア人はイタリア人であることを自覚する、各都市国家による地域色強かったイタリアを統一するにあたってはパスタは大いに貢献したようです。
日本のパスタ事情から始まり、古代まで遡ってイタリアの歴史をパスタの視点から解説。試験に出そうな基本から雑学まで。巻末のイタリア年表を眺めるだけでも、時系列が整理されて勉強になりそうです。レストランで見分けがつくのはマカロニとスパゲティくらいなので、口絵にパスタの写真があるのもありがたい。
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パスタでたどるイタリア史
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