池上俊一のレビュー一覧

  • お菓子でたどるフランス史

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    フランス菓子は世界一?
    著者はカントリー風のお菓子も良いには良いが、なんだか冴えない印象だと述べている。
    少し言い過ぎのような気もするが、確かに映画『マリー・アントワネット』にでてくるようなお菓子にふさわしいのは素朴な茶色いお菓子ではなく、真っ白な生クリームに柔らかなカスタード、うっすらと頬をそめたような桃色......。
    デパートの地下にあるお菓子売り場に行けば、人が群がっているのは入り口近くのフランス菓子を扱う店。
    人気なのは間違いない。
    著者は和菓子については対抗関係にない、全く別の「美」であるとして同じ土俵においていないことを付け加えておく。

    フランスの歴史をお菓子とともに歩むのは面

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    2015年03月18日
  • 動物裁判

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    2013 8 24

    動物裁判の是非→中世から現代までの自然観の変化→手に負えないもの=原子力を扱うこと
    など授業で取り扱える内容が多い

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    2013年08月24日
  • 中世幻想世界への招待

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    「狼男伝説」「聖体の泉」等、伝説や脅威現象から見る
    ヨーロッパ中世の人々を支配していた空気感や、それら伝説や
    脅威現象をどんよくに取り込んで利用したキリスト教世界の
    したたかさなどを考察しており、非常に面白かった。

    荒唐無稽な話も細かく紐解いて行くと、
    その時代に必要なものであったり、
    作為的なものであったりして無下にできないなと。

    またそれらを紐解いていく作業は面白いだろうなと
    羨ましくも感じた。

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    2012年11月17日
  • パスタでたどるイタリア史

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    2012年の読書感想文課題図書。あまりにも手に取られないから、内容がつまらないのかとおもったらそんなことない!(笑)

    高校生には手が出しにくいのかなぁ。むしろ大学生あたりが好みそうな感じ。

    パスタがイタリアと奥深く関係すること、国の統一ってもしかしたら食べ物(食文化)でできるんじゃないかとか、イタリアだけでなくヨーロッパの歴史を知ることができた、私的にはヨーロッパ史は苦手意識あったから食べ物を通して知ることができてお得な一冊でした。

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    2012年08月21日
  • 動物裁判

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    人を殺した親豚は死刑、仔豚は嫌疑不十分で無罪、だとか、虫を破門するとか、トンデモネタを笑う本かと一瞬思うけれど、実はヨーロッパの自然観と宗教観の話。日本を対比してみると、自然が悪魔か神か、という発想が見え隠れして面白い。

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    2012年06月20日
  • パスタでたどるイタリア史

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    メンクイである。ルドルフ・ヴァレンティノに代表される二枚目スター
    (今のイケメンではない)も勿論好きだが、麺類が好きだ。

    うどん、そば、ラーメン、焼きぞ場、そうめん、冷麦。そしてパスタ。
    白米がなければ3食が麺でもまったく問題なしである。

    本書はイタリアと言えばパスタ!のパスタの変遷を、イタリアの歴史と
    共に辿るジュニア向けのお話である。

    ジュニア向けなので少々物足りない部分もあるのだが、駆け足でパスタと
    イタリアの歴史を覚えるのにはいいかも。

    既にイタリアの国民食と認識されているパスタも、その昔は王侯貴族や
    富裕層の食べ物であり、庶民が口に出来るのはハレの日のみだった。

    今じゃアル

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    2017年08月17日
  • パスタでたどるイタリア史

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    自分の中のイタリア史はローマ帝国の後はファシスト党なぞという状態でした。ずっと他人様の支配を受けていたと知らなかったです。そして、イタリアでパスタが一般的になった時期についてビックリさせられました。
    無知な人間にはジュニア新書で読みやすかったのも良かったです。

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    2012年04月29日
  • シエナ-夢見るゴシック都市

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    多少難解な本のため
    読む際には要注意であります。

    ちょっと他の地域とは特色のある都市、
    シエナ。
    そこには様々な文化が根付いていました。
    これは中世の歴史が好きな人には
    本当に面白いと思いますよ。

    しかしすごい祭りがあるものだなぁ。

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    2011年09月01日
  • シエナ-夢見るゴシック都市

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    シエナを愛する歴史学者がシエナを愛するがゆえに、シエナへの愛を心の限り綴った、シエナ讃歌。

    しかしそこは歴史学者、アカデミックな内容を想像よりも濃く盛り込んでおり、加えて無味乾燥な事実の羅列になりがちな編年体の記述を捨てて、今のシエナから過去を紐解いてくという、全編にわたって読み手を飽きさせない構成をとっている。

    この書を読み終える頃、読み手はなんとなく、おぼろげながらシエナをわかった気になり、読む前よりは確実にシエナを身近に感じることになるだろう。

    この書の読者にシエナの歴史や文化を緻密に、正確に学ぼうとしている人がどれほどいるのか、ということを考えれば、このおぼろげ、なんとなく、が非

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    2011年08月27日
  • 動物裁判

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    立花・佐藤のブックガイドから。中世ヨーロッパの動物に対する人間の裁判についての本。結構おもしろかった。パロディのような感じで。新書だから仕方がないけど、かなり短い印象を受けた。

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    2010年04月06日
  • 西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇

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    ネタバレ

    129の奇譚集。主君に捧げる目的で、各地方で人々に語り継がれてきた伝説や物語を集めた著作のようだ。
    数行のごく短い話から、数ページにわたるキリスト教に関わる話まで、好奇心をくすぐるものがいくつかあった。悪霊に連れ去られた貴婦人や、火災を告知する悪霊、イングランド海の人魚、家に侵入してくるラミアなど。必要な人にとってはさまざまな創作のヒントになりそうでもあり、興味深い。

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    2025年12月01日
  • 動物裁判

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    前半は中世ヨーロッパで行われた動物裁判の実例を、後半はそのような裁判が行われた背景を中世ヨーロッパの自然観やキリスト教の影響を踏まえつつ分析している。本書のことばを借りると、前半が虫の目で見た個別事案、後半が鳥の目で俯瞰的に見た分析である。

    前半はトリビアルな知識として誰でも読めると思うが、後半は著者独特の文体も相まって、すこし読みづらいかもしれない。難解ということはないが、前半との比較だと難しく感じる。

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    2025年07月21日
  • パスタでたどるイタリア史

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    パスタの歴史本は珍しいですね。
    パスタ料理の本はたくさんあるけれど。

    たまにはこういう別の角度からみると面白い。

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    2025年04月03日
  • 魔女狩りのヨーロッパ史

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    中世末から近世初期のヨーロッパで起きた「魔女狩り」という悪名高い現象を、まとめたやり方で発生から消滅まで描き出した良書
    理性の時代が芽生えようとしたときに、何故不合理な「魔女」が生まれたのか、現代にも通用する観点が面白かった

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    2025年01月02日
  • シエナ-夢見るゴシック都市

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    ネタバレ

    東大名誉教授でヨーロッパ中世史がご専門の池上俊一氏によるシエナ本。

    シエナの魅力を歴史や文化を深め・厚めに説明する旅行ガイド!?

    ・・・
    今年の初め、上の子と私ら夫婦でイタリアに旅行に行きました。

    ローマが30%、フィレンツェ70%という日程配分でした。フィレンツェといっても中心部のみならずトスカーナの郊外にも足をのばしました。その際シエナにも行ったのですが、本当はそれまでに読んでおきたかった本。

    結局古本しかなく、しかも値段がそこまで安くなく読まずに行きました。

    で、帰ってきてから結局ほぼ同じくらいの値段で買うという。。。

    相変わらず間抜けなことをやっております。

    ・・・
    シエ

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    2024年11月28日
  • パスタでたどるイタリア史

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    ピザにしろパスタにしろトマトは伝統料理のように思っていたので、トマトが入って来たのが結構後になってからというのは目から鱗。南米原産なので少し考えればわかりそうなものだが。
    と思ったがさらによく考えたら大航海時代なのでイギリスの紅茶文化と同じくらいと思ったらそんなもんか

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    2024年09月08日
  • パスタでたどるイタリア史

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    兄に勧められて読んだ1冊。
    この本を読み終わった日の夕ご飯はトマトクリームパスタだった。おいしかった

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    2024年08月15日
  • 動物裁判

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    ヨーロッパでは、かつて動物裁判が真面目に行われて行われていたことを紹介し、なぜそのようなことが行われるようになったのか、著者が考察を加えた本。
    人間に迷惑をかけた動植物が、訴訟され、裁判に呼ばれ、検察官や被告には弁護士まで登場したようだ。これを真顔でやってたなんて、信じられない話しだが、人間がアニミズムの世界から、合理的な世界に移行していくなかで、畏れていた神々が宿る動植物に対して裁きを行う上では、必要だと考えていた(ようだ)。
    ナルホド。

    以下は備忘録。
    動物裁判は、ヨーロッパにおいて12世紀かそれ以前からみられ、13世紀以降本格化のきざしをみせ、14〜16世紀をピークとし18世紀まで続く

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    2024年01月28日
  • 世界史のリテラシー 少女は、なぜフランスを救えたのか ジャンヌ・ダルクのオルレアン解放

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    中学生のころ、デュマの『ダルタニャン物語』にどハマりして、そこからフランス史に興味を抱いた。ジャンヌ・ダルクの奇跡を知ったのは、その頃だった。それから、専門書、一般書、漫画に小説、映画…多様なジャンルでジャンヌの物語に触れてきた。多くの人が私と同じような経験をしていることと思う。

    本書はフィクションで描かれたジャンヌに飽き足りなくなって、ジャンヌの実像に迫りたいという方にとっては格好の一冊である。図版も多く、巻頭カラーの静謐なジャンヌ立像は想像をかき立てる。10代の少女がなぜ、と思わずにいられない。
    一方で、ここからさらに深めたいという方にとっては、巻末の引用・参考文献が少なく、物足りないか

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    2023年12月16日
  • パスタでたどるイタリア史

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    タイトルとテーマから軽薄本と見せかけて骨太本。人におすすめしたい。パスタと母性の関係、パスタを迫害する敵がアメリカとフェミニズムなど考察もちゃんとしてるし読み応えある。

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    2023年08月26日