動物裁判

動物裁判

891円 (税込)

4pt

法廷に立つブタ、破門されるミミズ、モグラの安全通行権、ネズミに退去命令……13世紀から18世紀にかけてヨーロッパに広くみられた動物裁判とは何だったのか?自然への感受性の変化、法の正義の誕生などに言及しつつ革命的転換点となった中世に迫る「新しい歴史学」の旅。

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動物裁判 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年09月03日

    中世の時代、人間は自然を自分達のシステムの中に押し込めようとした。その結果の一つとして、動物裁判が行われたのだ。
    現代から見れば滑稽無糖な風習も、本質を探っていけば当時の人々の価値観や思想が垣間見得る。
    歴史的事象からその時代の本質的部分を探っていくことが、歴史を学ぶ楽しさの一つであると知った。

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    Posted by ブクログ 2011年11月11日

    13~18世紀の西欧で実際に行われていた奇異な「動物裁判」をモチーフに、アナール派的史観によるアプローチによって、アニミズムの駆逐とキリスト教社会成立を背景にして、当時の法が対象にしていたものや社会風俗などが描かれています。ただ、Reviewerの方が指摘されているように、説明の方向性や主張が曖昧な...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    わかりやすい。動物裁判から入って中世の自然観を説き、その後動物裁判を問い直すという、何とも私好みの本でした。それにまた、図版が可愛いの何の。表紙では、ウサギさんが聖書(のような本)を読んでいますよ。これはもしかして獣の聖地巡礼ですか? とりあえず、動物裁判という現代から見たら、とても非合理的で無意味...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月28日

    中世、主にフランスで頻繁に行われていた動物裁判。全く知らなかったことなので大変面白かった(ノートルダムの鐘のあれはそうだったのか!という気づき)自然というものをどう捉えるか、その土地に根ざした宗教観はどういったものなのか、それによってこのような事象が成り立つ/成り立たないのが興味深い。

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    Posted by ブクログ 2021年12月26日

    中世ヨーロッパの自然に対する態度の変遷についてが、著者の主に書きたいことに思えるのだけれど、
    自然に畏怖していた時代から支配する時代になる過渡期の時に動物裁判はあったと理解しました

    個人的に読んでて思ったのは
    ただ、民衆が権威に対する嫌がらせのような意味合いで裁判してたのではないかと、、
    その考え...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年06月14日

    13世紀から18世紀にかけてヨーロッパに広くみられた動物裁判について書かれた本。

    本書は2部構成。第1部は史料に基づいて動物裁判の様子が書かれています。第2部では、なぜ中世ヨーロッパで動物裁判が行われていたのかを検証しています。

    動物や昆虫を被告とした動物裁判が行われた背景には、中世ヨーロッパの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年05月23日

    大変興味深い内容でした。まずそもそも動物が裁判???なんで???という内容の突飛さに引かれて手に取ったのですが、ブタやウシ、ウマ、イヌ、ネコ、どころか虫や氷河に森まで対象とは驚きました。きちんと記録も残っている通り実際に起こったことなんですね。ここで昔の人のやることはよく分からないなぁと突き放してし...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年04月18日

    いや豚処刑されすぎ!
    前半は動物裁判の事例が書かれていてヨーロッパでは行われていたみたいだ。
    なぜ日本では浸透しなかったのか、それは日本では動物、引いては自然は共生するものだという認識があったからだということ(西洋はどちらかというと支配するものという認識)。

    しおりに書かれていた言葉が印象的だった...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年08月24日

    2013 8 24

    動物裁判の是非→中世から現代までの自然観の変化→手に負えないもの=原子力を扱うこと
    など授業で取り扱える内容が多い

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    Posted by ブクログ 2012年06月20日

    人を殺した親豚は死刑、仔豚は嫌疑不十分で無罪、だとか、虫を破門するとか、トンデモネタを笑う本かと一瞬思うけれど、実はヨーロッパの自然観と宗教観の話。日本を対比してみると、自然が悪魔か神か、という発想が見え隠れして面白い。

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