堀辰雄のレビュー一覧

  • 風立ちぬ・美しい村・麦藁帽子

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    堀辰雄の名作。登場人物の心情が風景描写のところどころに表れており、暗いストーリーのはずが、透き通った物語であるなと感じた。しかし、もっと深く読めるような箇所が多くあったかもしれない。自らの読書力が足りないことを感じさせられる作品でもあった。純文学を読み砕ける人かっこいいなぁと思いながら手にとった本書ではあるが、まだまだ実力不足…実力をつけてまた再読したい。

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    2025年03月17日
  • 風立ちぬ・美しい村

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    風立ちぬも美しい村も詩的な美しさを感じられ情景がありありと浮かんでくる文章であった。しかしそれが故に動きのないストーリー展開であり、その表現が寧ろまどろっこしくも感じた。

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    2024年05月27日
  • 風立ちぬ・美しい村

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    美しく精緻な季節や風景描写が、本当に軽井沢のようなところに自分を飛ばしてくれる。風立ちぬ、は、2人で幸福だと必死に思い込もうとしている中に、迫り来る死の影の恐怖をすごく感じられた

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    2024年03月31日
  • 風立ちぬ・美しい村

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    あまりこの手の小説を読んだ事がないので上手く言い表せないが、ゆっくりとした空気感の描写が上手い。ただ節子の人称が「彼女」や「患者」などコロコロ変わるので読みづらい部分もあった。結局亡くなったってことなのかな。

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    2024年03月12日
  • 風立ちぬ・美しい村

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    両作品とも自然の描写が素晴らしい。
    静かに淡々と時が流れる。
    人の気持ちも自然を通して語られる。
    美しい村は少し難しいと感じた。
    風立ちぬは流れるように読み進められた。
    他の作品も読んでみたくなった。

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    2024年02月17日
  • 鼠(乙女の本棚)

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    「彼等は鼠のように遊んだ。」という一文から始まる耽美な小説。
    母の死と、企みと、屋根裏のような場所で過ごす孤独をきっかけとして、一人の少年が青年へと孵化していくような姿には、見てはいけないものを見ているかのようなスリルを感じた。
    母のような顔をした石膏の女神の幻想と口づけをしてエクスタシーを感じるという終わり方には驚いたけど。なんだかアンデルセンのマッチ売りの少女を読んだときのような読後感だった。

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    2023年12月01日
  • 鼠(乙女の本棚)

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    どりゃあ!(巴投げのときの掛け声)14おネエは堀辰雄の『鼠』です

    『鼠』でイラストねこ助さんって洒落が利いてるね!って思ったのは俺だけ?

    (…みなさんのレビューを読んでみる)

    俺だけかいっ!(ビターン)

    あーそうかいそうかい
    堀辰雄の優美でちょっと謎めいた世界観とねこ助さんのすんばらしいイラストを前にそんなこと考えてるのは俺だけですか
    あーそうですか
    それは失礼しましたね

    そんならもう★3!(評価基準がひどい)

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    2023年11月11日
  • 風立ちぬ

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    病を患った婚約者とのラブストーリー。幸福とは何なのか。サナトリウムで婚約者に付き添いながら、幸福と感じ、また幸福とは…と考えている主人公。時代のせいか共感は得られなかった。宮崎駿監督の「風立ちぬ」は作者堀辰雄と実在した堀越二郎とを混ぜて、ひとりの主人公に仕立てているらしいので、そちらも観てみたいと思いました。

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    2023年09月27日
  • 風立ちぬ・美しい村

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    小淵沢に行ったので避暑地の物語的なものを読みたくて調べたらまっさきにこれがヒットしました。

    軽井沢が舞台だと思っていたら、前日譚のような『美しい村』は旧軽井沢が舞台ですが、『風立ちぬ』のサナトリウムは富士見高原療養所がモデルでした。現在は富士見高原病院ですが2012年までは資料館として建物が残っていたとか。

    富士見にはmountain bookcaseさんに行ったとき、少し歩きました。今ではだいぶ変わっているはずだけど、主人公が散歩した谷や雑木林を現在の風景に重ねてイメージしてみる。

    堀辰雄は初めて読みましたが、風景の綴り方や文体のリズムが詩のようで美しいですね。

    中村真一郎の

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    2023年08月12日
  • 風立ちぬ・美しい村

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    あめあめ ふれふれ かあさんが じゃのめ(和傘)で おむかえ うれしいな ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン。北原白秋『あめふり』 1925

    慾はなく、決して瞋(いか)らず、いつも静かに笑っている。あらゆることを自分を勘定に入れずに。寒さの夏はおろおろ歩き。誉められもせず苦にもされず。宮沢賢治『雨ニモマケズ』1934

    自然なんぞが本当に美しいと思えるのは死んで行こうとする者の眼にだけだ。堀辰雄ほり・たつお『風立ちぬ』1936

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    2023年07月29日
  • 鼠(乙女の本棚)

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     乙女の本棚シリーズから、堀辰雄さんとねこ助さんのコラボ作品「鼠」です。「山月記」の虎のような、迫力のある「鼠」が描かれていたらどうしよう…と恐る恐る手にした作品です(汗)。でも、そんなことは全くなく、美しい美少年が描かれてます!

     少年たちは、暗くカビの匂いのする秘密の隠れ家で鼠のように遊んでいた。思い思いのものを持ち込んで同じ時間を過ごしていた…。ある日石膏の像が持ち込まれたのだが、それが破損したことが契機となりその後お化けが出ると少年たちはその隠れ家に寄り付かなくなる…。ただ1人の少年をのぞいては…。少年は亡き母を思い、1人泣ける場所としてその隠れ家に留まっていたのだった…。

     この

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    2023年07月26日
  • 鼠(乙女の本棚)

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    秘密基地を作り、そこで鼠のように遊ぶ少年たち。
    秘密基地にお化けが出る噂が出て少年たちは基地を移す――

    ねこ助さんの挿絵が多く、豪華な絵本を読んだ心地がした。

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    2023年05月27日
  • 風立ちぬ・美しい村

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    心に染みる文章でした。
    語らない姿を語ることに長けた作家です。
    いつまでも悲しい作品でもあります。

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    2023年02月05日
  • 燃ゆる頬

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    絵柄が古風で綺麗て感じでなく、あまり好みではなかったが話としては良かった。古き良きBLは簡単にハピエンにしなかったりあまあまラブラブみたいなのが少なかったりする点が切なくて良い。メリバというか一面的に見ればバドエンかも。病気患いものだしね

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    2022年08月22日
  • 風立ちぬ・美しい村

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    「風立ちぬ。いざ生きめやも」→「風が吹いた。生きようか、いや生きなどしない」? 諦観?
    もともとはフランスの作家ポール・ヴァレリーの詩。もとの詩は「生きねばならぬ」という意志を感じるもの。
    ・幸福の思い出ほど幸福を妨げるものはない。

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    2022年01月04日
  • 風立ちぬ・美しい村

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    ジブリの風立ちぬは、この風立ちぬと堀越二郎の人生をがっちゃんこしたものである。

    この風立ちぬは、妻の結核に付き添う夫の話になっていて、心理的描写は情景描写が、夫や妻の悲しみに暮れる様子を上手く表現している。

    場面場面で飛ぶような感じがするので、想像力が少し必要になる。

    実体験に基づく話ではあるのでリアリティはたしかに伝わるが、そこまで感動はしない作品ではあった。

    ジブリの風立ちぬでは、僕は生きるぞ!という前向きな終わり方をするけれど、この作品はそうではない。

    おそらく、ジブリが取り上げていなければ、手に取らなかった作品になっていたと思う。

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    2020年07月30日
  • 風立ちぬ

    購入済み

    ジブリ映画を見て

    細かくてつらつらと書かれる心情の描写に私も胸が締め付けられそうになった。映画の風立ちぬにも描かれていた幸福をもっと細かく読み取れた気がする。

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    2020年06月07日
  • 風立ちぬ・美しい村・麦藁帽子

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    「美しい村」から始まり「風立ちぬ」まで、さわりを読んだだけでは一見そうとは思えないが一繋がりの話。
    全体的に風景や人物描写のあとに語り手の感想等の記述があるとあう丁寧親切設計なので、私のように情緒の理解に乏しい人間でも話に迷子にならずに読むことができるのはよかった。
    実体験をもとにした話は珍しくないが、そこに妄想という妄想を加えて究極的にピュアにした理想の最後を描いた、という印象を受けた。これが二人のやり取りだけで、もし広大で美しい自然の描写が無かったら胸焼けを起こして途中で読むのを放棄していただろう。

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    2017年10月11日
  • 風立ちぬ

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    3度目です。
    前回は角川文庫、前々回は新潮文庫、そして今回集英社文庫で読んでみたが、氷室冴子氏の解説が良かった。
    氷室さんも私と同じ中学生の頃この本を最初に手にして嵌ってしまったんだとか。私は読んではみたもののちんぷんかんぷん。中学生で堀辰雄を理解出来る感性に軽く嫉妬を覚える。

    言葉遣いがとても綺麗で、お互いを合う労わり合う二人の姿がいじらしい。
    一歩一歩死に近づいて行く彼女とそれを見守る恋人、辛くないはずはないのだけれど…二人だけの事を考えて、二人だけで生きる。実は少し贅沢な事なんじゃないかな…なんて思えた。

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    2017年10月09日
  • 風立ちぬ・美しい村・麦藁帽子

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    『麦藁帽子』が美しくてとてもよかった。あれだけなら☆4.5としたいところだけれど、他の作品は純文学に慣れた私でも退屈だった。

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    2016年01月29日