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風のように去ってゆく時の流れの裡に、人間の実体を捉えた「風立ちぬ」は、生きることよりは死ぬことの意味を問い、同時に死を越えて生きることの意味をも問うている。バッハの遁走曲(フ-ガ)に思いついたという「美しい村」は、軽井沢でひとり暮しをしながら物語を構想中の若い小説家の見聞と、彼が出会った少女の面影を、音楽的に構成した傑作。ともに、堀辰雄の中期を代表する作品である。
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Posted by ブクログ
軽井沢という異次元で流れる静かな時間のなかで登場人物は静かに人を愛する。「風が立つ。ぼくらは生きようとしなければいけない」ゆっくりとひんやりした時間に浸れる一冊。 全文はブログで www.akapannotes.com
主題というか、メインのストーリーの周りをなぞって形作るような不思議な作品でした。情景描写が本当に美しいし、暑い夏に軽井沢の涼しい風を感じました。悲しいけど、生きなければ
いつかこういう小説を書けたらなと思う、自分にとっての恋愛文学は半永久的にこの作品で在り続けるような気がしている
生と死をすぐ側に感じながら流れていく日々、自然。「悲しみに似たような幸福」 どこか夢のような香りのする作品、、と感じたりもしたが、主人公の感情の機微は美しい自然の描写とともに痛いほど伝わってくる。
「風立ちぬ」 幸せと悲しみはこんなにも隣り合わせなのだ 悲しみがないとほんとうの幸せを感じることはできないのかもしれない そして物語は、「人々がもう行き止まりだと信じているところから始まる」 かなしみの感情は常に自然に包まれる 人間などいかほどのものでもないのだ、、、
私は死について考えるのが嫌いだ。 祖父母、両親、飼い犬の死を想像するだけで、 どうしようもない喪失感に駆られて涙する。 どうして死なんてものがあるのだろうかと 避けられない死が怖くてたまらない。 けれど『風立ちぬ』に出会って、最愛の人の死を受け入れるヒントをもらった気がする。 「帰つて入らつし...続きを読むやるな。さうしてもしお前に我慢できたら、死者達の間に死んでお出(いで)。死者にもたんと仕事はある。 けれども私に助力はしておくれ、お前の気を散らさない程度で、屡々遠くのものが私に助力をしてくれるやうに――私の裡で。」 作中で「私」が出会うリルケの『レクヰエム』の一文だ。 敢えて「死者」と呼ぶことで大切な人の死を受け入れ、敢えて「帰ってくるな」と言うことで、死者への未練を断ち切っているようにみえる。 しかし、生者の「私」はこれからも死者の「お前」に助力を受け生き続ける。 『レクヰエム』を読んだ「私」は、「おれが生き続けられているのはみんなお前のおかげなのだ」と節子が残してくれた無償の愛のおかげで今の自分があるのだと振り返る。 死は悲しい。 けれど死者の思い出や存在は、残された者の中で生き続け、それが生者の生きる糧になることもあるのだろう。 大切な人の死を乗り越える方法を、堀辰雄の『風立ちぬ』は教えてくれた。
病魔におかされた妻との愛おしい生活を、一日一日、繊細に書き込んでいく愛の記録、愛と死、静かにゆっくりと再生へと乗り越えていく物語
切なくて綺麗で、アホな感想ですけど蛍みたいな話に感じました。 「ずっと後になって今の生活を思い出せば、どれだけ美しいだろう」 この言葉が好きすぎて、さも自分の言葉のように誰かに言いいます。 ジブリ版の「風立ちぬ」も好きやったんですけど、ジブリ版は物語すぎてちょっと違うなと思いました。 ...続きを読むジブリ批判ではなく、ただの好みですごめんなさい。宮崎駿さんサイコー!
美しい村〜風立ちぬ。 美しくて、純粋で、心が癒される。 意識的に一文を長くしつつ、これほど自然に伝わるのは、さすが堀辰雄。 「風立ちぬ、いざ生きやめも」 よく誤訳だと聞くが、堀辰雄らしくていいと思う。彼は、意識的に訳したんだと思う。 最後に、こんな素晴らしい作品を残してくれた堀辰雄に感謝した...続きを読むい。
「私たちの今の生活ずっとあとになって思い出したらどんなに美しいだろうって…」サナトリウムにいる病床の節子が言うのだ。なんとピュアな、とても幸せで切ない言葉。ハイカラ、軽井沢、サナトリウム、恋と死。堀辰雄の描く、儚く切ない世界観は、晩年病床にあった堀自身の生への執着を投影している。この美しさはなかなか...続きを読む書けない。透き通るような世界、軽井沢にこんな素敵な時代と場所があったのかと思うほど魅力的だ。いや、自分にもこんなピュアな時代はあったろうか。映画化しても演じられそうな現代女優が思いつかない。それくらいピュアな恋愛小説。当然ながら悲しい結末へ。すっかり汚れちまった自分に涙が出てくる。
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