小前亮のレビュー一覧

  • 残業税

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    残業をしたら残業税を払う。

    長時間労働が問題になっているだけに、リアルな話にも思えました。経団連が真っ先に批判することになるとな思いましたが。

    お金を時間で買うのが労働かもしれませんが、その時間で何ができるか、お金は目的ではなく手段。とわかっていてもお金はあるに困ることはありませんよね。

    矢野と西川の労働基準局と税務署の職員コンビ。西川の真っ直ぐな態度を見て、こういう人がいたら、仕事も楽しいのかなと思いました。

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    2017年04月05日
  • 残業税

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    面白かった。
    矢島さんの生真面目さを「車が来てなくても人が見てなくても赤信号は渡らない人」と例え、「かっこ悪いけど、そういう人が本当はかっこいい」のだと娘さんに教える元妻はカッコイイ!

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    2017年03月04日
  • 知の孤島

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    ネタバレ

    大学内での自殺者の遺体が消えた。世界最高レベルの研究水準を誇る、偏差値レベルの高い私立の超エリート大学『山城工科大学(YIT)』。YITの自殺率の高さは有名で平均年10人以上が自殺しているらしい。・・・そりゃ多すぎる。私立大学だからって、極端に偏りすぎるのもどうかと思う。

    安西「ドーナツをどうやって切ったらおもしろいかとか、雑貨屋でこれとこれが同相で・・・と考えちゃう」
    哲哉「わかるー、歩いている人を避けるためのプログラムとか、風呂に入ると水圧が気になったりする」(要約)
    ・・・エリートな人って普段からそういうこと考えて生活してるのか・・・と興味深かった。

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    2015年11月25日
  • 三国志姜維伝 諸葛孔明の遺志を継ぐ者

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    蜀将そして孔明の遺志を継ぐ者として進み続ける姜維の姿は、実に愚直なまでに真っ直ぐで曇りが無いと感じます。諸葛瞻に否定された場面それから再び立ち上がる姿や、トウ艾へ向けた問い掛けはまさに彼を現しているのではないか、と。
    それとはまた違い、陳蓮や羌族の双子へ向ける顔は一人の人間としての彼の姿であったと思われます。陳蓮の最期への想い、時折見せた双子の将来への気遣いなどなど。
    トウ艾や鍾会も様々な姿を見せてくれました。特にトウ艾の苦労して掴みとったチャンスや親としての顔が魅力的です。

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    2015年05月04日
  • 朱元璋 皇帝の貌

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    朱元璋の半生を描いた1冊。粛清に明け暮れた後半生に達する前まで。なので、太閤記と似たような印象です。

    読み物として、粛清に明け暮れることが楽しめるかといえば、否なのですが。読んでみたいなとは、少し思いますね。
    元討伐時と明建国後で、極端な二面性を見せた人物なので、その落差は書いてもらいたいところ。

    それも、太閤記と同じです。

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    2015年03月29日
  • 朱元璋 皇帝の貌

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    朱元璋の半生ということで、どちらかというと(人として)かっこよく見えるまでを描いている。明を建国したのちのことは多くふれられていない。

    それでも、明建国に至るまで初志貫徹したのは素晴らしい。この後どうなることになろうとも。

    皇帝としての貌を見事に描き切ったのではないか。

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    2015年02月20日
  • 三国志姜維伝 諸葛孔明の遺志を継ぐ者

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    姜維の半生、諸葛孔明によって共に慈しまれた蜀漢への忠誠の年譜を、逞しい空想力で描いた。ライバルの?艾、鍾会との対決を、この小説によって目に浮かべることができるのが楽しい。
    もっとも、全体のタッチは、少し弱々しい北方『三国志』のようだ。姜維は真面目だが剛直さに欠ける描像となっている。

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    2018年10月19日
  • 朱元璋 皇帝の貌

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    最貧農層から明の皇帝にまで駆け上がった朱元璋の物語。孔子のいた春秋、始皇帝が戦っていた戦国、司馬遷や三国志の巻、水滸伝や玄宗、岳飛の宋などの時代については読むこともあるが、元から明のこの時代は馴染みが薄い。そのような時代を頭の中に展開させることができる、思い浮かべることがができる、やはりそれが歴史小説の醍醐味である。
    読むべきかな。

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    2014年02月08日
  • 中国皇帝伝 歴史を動かした28人の光と影

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    作られた名君もいるが名前残すだけあって劇烈な個性派。コジキ坊主から成り上がった朱元障、異なる肖像画が2つもある時点でヤバイ。

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    2013年12月06日
  • 李巌と李自成

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    李自成のイメージは、ヤンキー出身で今は丸くなりました、の管理職ってとこでしょうか。
    李巌は、大卒で管理者候補、現場修行中?かなぁ。

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    2013年04月30日
  • 中国皇帝伝 歴史を動かした28人の光と影

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    歴代中国皇帝から、作者が選んだ28人の人物伝。

    第一章は、王朝の初代皇帝5人。
    第二章は、クーデターで皇位についた5人。
    第三章は、短命王朝・皇位目前で敗れた7人。
    第四章は、外征を成功させた6人。
    第五章は、一癖ある5人。

    三・五がいい。
    紹介されている28人は、それぞれ知名度の差こそあれ、ビッグネーム。
    でも、一・二のメンバーは、歴史上に輝きすぎてる名前。好悪は別です。四もそうか。
    歴史の教科書に、載っていない、載ってても欄外みたいな人のエピソードが、楽しいです。

    そこから、その人物本に広がっていくわけだしね。

    そういう目的だよね、こういう人物伝。

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    2012年12月01日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    贅沢なアンソロジー。楽しんだ。けど、「自分の得意分野にキャラを当てはめた二次創作」な人と、「世界観を使った一つの作品」に落とし込めた人との落差は感じた(解釈違いというやつだろう、正直、なんじゃこりゃ、な話もあった)。「ティエリー・ボナール最後の戦い」と「晴れあがる銀河」が好き。第二弾も読みたいな。まだまだいるのでは、好きなプロ。

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    2025年11月05日
  • 学習まんが 世界の歴史 6 モンゴルと東アジア 宋から清前期、朝鮮

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    ネタバレ

    モンゴルの時代

    メモ
    •モンゴル帝国は宗教に寛容
     モンゴル人、ウイグル人、キタイ人、女真人、イラン系ムスリム様々な人が集う国に
     彼らの寛容さがイスラムと中国を結びつけ、文化技術発展に寄与した
    •清は満州国からできた。出自は遼東半島エリアの北東部

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    2025年10月09日
  • 天下一統 始皇帝の永遠

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    ネタバレ

    人質時代からの没するまでの趙生(始皇帝)を描く作品。漫画のキングダムが人気だし、という感じで書かれたのかな。あっさりした内容で、読みやすいが深くはない作品。

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    2025年05月29日
  • 宋の太祖 趙匡胤

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    本格歴史小説というより、青春冒険活劇といった趣き。
    主人公・趙匡胤は仲間との出会いと別れを繰り返しながら成長し、やがて皇帝へと駆け上がる。史実の枠組みを守りつつも、躍動感ある人物描写と爽快な戦闘シーンが際立つ。
    ちなみに、本作の中で趙匡胤は「棍」の名手として描かれているが、調べてみたところ正史にこのような記述はないそうだ。ただ、後世の武侠小説などでは「趙匡胤は武術の達人」というのが定番らしく、「太祖長拳」という武術の創始者ということにもなっているとか… まあ、本作には関係ありませんがw

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    2025年02月15日
  • 残業税

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    半ばまではいまいち、主人公たちのキャラも薄いし、まぁ架空の税金の話だからな。と思い読んでました、最後の話はなかなかおもしろかったです。
    なにより主人公の元奥さんが素敵な方でした。

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    2025年01月02日
  • ヌルハチ 朔北の将星

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    ヌルハチという人は、清の初代皇帝というわけではないんだ。しかし、その土台を作ったという意味では、偉大な人には違いない。中国は、歴史が長いから、まだまだ知らないことが多い。

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    2023年11月29日
  • 残業税 マルザの憂鬱

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    「残業税」の3冊目。
    最初の巻はさほど面白いと思わなかったが、2冊目3冊目とまずまず楽しく読めるようになった。
    残業税そのものに焦点を当てるのではなく、「残業税が導入された社会」という設定の中で殺人事件の謎解きや社会派ミステリーにしたのが良かったみたい。

    ということで、今回は前作で国税局の助っ人として動いていた砧が特別監査室に配転になり企業に脱税を指南する悪徳法律事務所を追う話に、これまでも登場した矢島と西川のコンビが介護や教育の現場での残業税の脱税摘発に動く話を絡めて進む。
    介護職や教師の仕事は大変な割には労働環境の改善がなされず、そこで働く人々の使命感や責任感におんぶにだっこになっている

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    2023年10月13日
  • 残業税 マルザ殺人事件

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    前に読んだ「残業税」の続編。
    と言っても、前作に出てきた西川は使い走りで、矢島はほとんど友情出演の体。主要な登場人物は全く変わっているので、姉妹編と言った方が良いみたいな感じ。

    ひとりの残業税調査官(マルザ)が殺され、その犯人と背景の真相を巡って、相棒だった労働基準監督官、事件を追う警視庁、現場となった群馬県警、スキャンダルを恐れ警察より早く真相に辿り着きたい国税庁がくんずほぐれつ。
    それぞれの調べが進む内に、ある企業グループの存在が浮かび上がってくる…という展開は、普通に犯人捜しのミステリーになって、まずまず面白く読めた。
    ただ、犯人の動機が弱かったり、企業グループの親玉の悪の存在感が存外

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    2023年04月14日
  • 僕たちの関ヶ原戦記

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    関ヶ原の戦いで西軍勝利、という歴史改変が行われた世界線。中学生3人が、正しい歴史に戻すためにタイムスリップして、大冒険の物語。


    歴史改変の黒幕となった謎の人物がいう独り言が、ワクワクを誘う。
    「関ヶ原つながりで壬申の乱も面白いな。源平の争いを逆転させるのは難しいか。あとは、信長を生き返らせるのも楽しそうだ。まだ遊んでいない時代はたくさんある。日本に飽きれば、世界に目を向けてもいいしな」
    いいよね、歴史改変。わくわくが止まらないよ。

    といった期待をしたのだけど「本能寺戦記」の次は出ていない様子です。残念。

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    2023年01月03日