小前亮のレビュー一覧

  • 三国志姜維伝 諸葛孔明の遺志を継ぐ者

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    いつも宮城谷先生の本を読んでいるのですが、比べると少し物足りない感じが否めません。

    時間の進みが早くて、あっという間に10年。その間に何があったのか、全くといっていいほど無いんですよね…。
    もちろん史実を重視するなら仕方のない面もあるとは思うのですが、小説として読んでいるのでもう少し物語が欲しかったです。

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    2017年11月30日
  • 残業税 マルザ殺人事件

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    残業は善か悪か。前回の残業税に続いての第二段。労働者から残業をした分だけ税金を取る。これにより企業も生産性を重視して、ブラック企業が淘汰される。景気も良くなると言う制度。
    殺人事件はおまけの要素かなと思う。
    働き方改革と言われるけど、結局は抜け道ばかりだし経営者のような強い方を見てしまう。国滅びて企業が残る。税金って誰のためのお金だろうと考えるきっかけにはなるかなと思います。

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    2017年09月13日
  • 残業税

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    全五話となっているが、一話完結型ではなく、なだらかにつながっている。
    残業税のコンセプトはフィクションだが、実在する組織や「三六協定」などの記述、ひいては実在の企業をモデルにしたかのような設定もあいまって、読み進めるごとに現実の話に思えてしまうように、巧妙に描かれているなと思った。

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    2017年07月17日
  • 知の孤島

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    忽然と消えた自殺者の遺体。
    何故彼は自殺したのか。
    誰が彼の遺体を隠したのか。
    そもそも本当に自殺だったのか。
    捜査のために大学を訪れた堅田と日比野は関係者に事情聴取をしようとするが、大学総務部の芳村によって監視されながらの聴取となってしまう。
    あらかじめ決められた台本を話すように、関係者たちの証言は画一的だ。
    残された自殺者の携帯電話。
    そして、関係者たちの証言。
    堅田はそこから真実を探りあてようとする。
    日比野のキャラクターが多少うざかったけれど、設定として狂言回しの役回りを与えられているようなので仕方がない。
    空気の読めなさや想像力の足りなさはともかく、それなりに優秀な面を持った刑事とし

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    2017年04月25日
  • 宋の太祖 趙匡胤

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    北宋は日本と特異な関係の王朝

    この著作は北宋の開祖で初代皇帝となった趙匡胤の物語だ。

    ただ日本ではこの人物があまり人気がないばかりか有名でもない。そもそも北宋自体が歴代のシナの王朝の中で、領土的にも小さく、また軍事力も弱いため歴代北方民族に侵攻されては敗北をつづけていたという、いわばパッとしない王朝故是非に及ばずかもしれない。

    しかるに日本との関係を考えると、この北宋という国は決して無視できない存在となっている。

    確かに北宋は軍事では弱かったが経済大国であり、そのため遠くアラビアやペルシャからも商人たちが渡来し海外貿易が盛んであり、記録上ではユダヤ人移住者が初めてこの時代シナの歴史文献に記載されているほど

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    2017年03月14日
  • 李巌と李自成

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    ネタバレ

    明朝を滅ぼすと予言された十八の子(李という漢字を分解したもの)2人を主軸の主人公に、万里の長城の外にいる次の統一王朝清の皇帝ドルゴンとその異母弟ドドを脇の主人公に配した、中国史小説。

    時系列に沿って淡々と進んでいく話は面白いものの起伏にかけてる感じがして、時々ダレる。キャラクターも定型にはまっている感じがしてやや退屈。この辺りまでの小前作品はこなれていないってことなんだろうなぁ。

    心に残ったセリフ。
    李厳の妻?紅娘子が李厳を振って李自成に抱かれた後,
    言い放つ「離れたのは気持だけだ。望むなら、いつでも寝てやるぞ」
    すげー振り方、強い女キャラクターだなぁ。

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    2015年10月16日
  • 知の孤島

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    特殊なスローガンを持つエリート大学。入学が許されれば未来の成功は約束される。
    しかしそこでは自殺者が絶えない、らしい。
    そして起きた自殺者の遺体消失事件。
    はたしてそれは自殺だったのか?
    徐々に大学の隠された秘密が明らかになっていく。

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    2015年10月11日
  • 李世民

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    ネタバレ

    唐の太祖、李世民を主人公にした中国歴史小説。660Pと大ぶりな割に登場人物と物語が大きすぎて薄っぺらいイメージになってしまってるのが残念だなぁ。

    小さい章立てで戦や歴史上の事件を次々と描いていく手法は「ここんとこの話もうちょっと掘り下げて読んでみたい」と思う事仕切り、一人一人の登場人物達もそれぞれ実に魅力的で、もっとじっくり向き合いたいのに意外とあっさり舞台からいなくなったり、脇役になってしまったりするのが残念

    ただ、この手法を試行錯誤し研鑽した結果が「月に注ぐは清き酒」になっていくのだと分かっているので、デビュー作であるが故の荒削りさと認めてしまえる。

    主人公李世民は好人物すぎ。これじ

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    2015年05月19日
  • 僕たちの関ヶ原戦記

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    ネタバレ

    設定が好みだったので読んでみました。
    が、ちょっと展開のほうは好みでないかな。

    はじまりの展開には結構期待が膨らんだのに、
    間違いを正すというよりこっそり引っ掻き回して
    無理やり軌道修正している感じで。

    ただ、本当に主人公達が何が凄いわけでもない普通の
    子たちだったのは凄く良かったです。

    うーん、時空計、タイムパラドックス、
    中学生の子達が異世界というかに、などは
    とか、実際中学時代にそっくりな
    ネタを考えたことがあって感動したんだけどな(ぇ。

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    2015年02月05日
  • 僕たちの本能寺戦記

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    織田信長は本能寺で死亡。それが、学校で習う歴史です。
    その歴史を変えてしまおうと目論む陣営。そうはいかないと、改変を許さない陣営。
    その争いに中学生が巻きこまれて・・・みたいなお話。

    小前亮作品としては、かなりテイスト違います。読者層の狙いが違うんでしょうね。

    本能寺で信長暗殺の前に、既に穴山梅雪が暗殺成功している歴史が事実としてある。そのことにびっくりです。
    なんでも、信長暗殺という事実さえ同じであれば、些細な違いは、歴史の流れの中の誤差になるそうで。
    信長が死ぬか、死なないかが重要なことだそうです。

    なんだか、自分が教わってきた歴史が、この物語のように改変されてきたかのような錯覚して

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    2014年04月08日
  • 朱元璋 皇帝の貌

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    明の太祖の物語。孤児から皇帝の座に登り詰めた人間。元を北方に追いやり、一大帝国を築いた偉大な指導者。

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    2014年02月09日
  • 李世民

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    ネタバレ

    塚本先生と同じ題材で勝負してくるとは、なかなかの度胸です。
    この小前先生は塚本先生のような自由人と違い、丹念にエピソード
    を積み重ねる堅実派です。
    執筆当時の年齢が30前だったせいか、登場してくる人物の存在感と
    きたら、まるでペラペラの薄紙のようです。

    ですが中国語を読めないけれど、小説等で楽に「李世民」を
    読みたい、私のような人間には有難い作者です。

    大家になる感じは全くなさそうですが、これからもコンスタントに作品
    を出し続けながら、少しずつ成長してほしい人材です。

    若者を暖かい目で見守れる方か、塚本先生の濃い人物描写(笑)が
    苦手な人にオススメです。

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    2014年05月02日
  • 中国皇帝伝 歴史を動かした28人の光と影

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    ネタバレ

    28人の中国の歴代皇帝を紹介。
    始皇帝、漢の武帝、三国志の曹操・劉備・孫権、隋の煬帝、唐の玄宗等のメジャーどころから、五代十国・五胡十六国のマイナーな皇帝、太平天国の洪秀全など皇帝?と思うようなものまで。これだけの人数が取りあげられていても、本当に名君といわれるのはほんのわずか(後漢の光武帝、清の康熙帝等)。大概は粛清あり、外征や土木工事による重税等々何らかの失政あり。政治ってのは難しいですね。たまたま今日は参院選ですけど。

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    2013年07月21日
  • 李巌と李自成

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    普通の人が大きな夢をみて途中まで運良く行くが、結局ダメねって感じか。ひと昔前の田舎の人が都会にあこがれてってとこ。夢は民のためって理想は高いけどね。

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    2013年06月21日
  • 僕たちの関ヶ原戦記

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    よくある中学生がタイムスリップして歴史を変えようとする悪の手から歴史を守る、という物語。
    しかし、ありがちな時間旅行ネタかと思いきや、主人公たちは関ヶ原の勝敗が逆転し歴史が塗り替えられた後の世にいる、という始まり方は異色だと思いました。
    変えられた歴史の世界で、元の世界の記憶を取り戻した三人の中学生が、歴史上の歴史家たちに頼まれて歴史を元に戻しに行きます。
    時空計など、ちょっと無理のあるアイテムなども出てきますが、教科書では触れられない少しマニアックな関ヶ原の裏事情なども出てきて、歴史好きな子どもには楽しめるのではないかと思います。

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    2013年04月21日
  • 中国皇帝伝 歴史を動かした28人の光と影

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    小前さんなので内容は良いのだが如何せん薄いなのに内容詰め込み過ぎで全てで軽くなりすぎているのがとても残念。是非一人一人の作品を書いて欲しい。

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    2012年08月23日
  • 李世民

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    ネタバレ

    太宗が若干美化されていないでもない気がする一冊。

    だが、純粋な物語として読むと面白い。隋末に出てきた群雄たちの素顔が描かれていて、人間味あふれた描写に富む、読んでいて面白かった。

    個人的には、李密が死ぬシーンが覇気を帯びて死ぬシーンになっており、姑息な小悪党っていうイメージが覆った気がした。

    隋末の群雄割拠から唐初めまでのドラマを見たい方にはお勧めな一冊だと思います^^

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    2011年08月22日
  • 李巌と李自成

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    中国・明の末期、役人だった李巌は、時代の荒波に揉まれて、農民反乱軍の一員になる。科挙などで学んだ内容を使いながら反乱軍の戦略を考え、棟梁である李自成をサポートする。
    そんな中、李自成に妻(この妻は、もともと反乱軍にごういんにひきこんだ)をとられたり、役人出身でもっとうまく立ちまわる人物の登場で、怒りや葛藤が生じてくる。その李巌の心理描写がうまく描かれていて読んでいて面白い。

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    2011年04月10日
  • 宋の太祖 趙匡胤

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    唐が滅び,五代十国時代,後周の初代皇帝となった郭威の養子である紫栄(後周の2代皇帝)に認められ,一時期は紫栄と敵同士であった趙匡胤であるが,その人柄に惚れ,臣従することになる。紫栄が崩御した後,紫栄の息子が第3代皇帝となるが,才覚がなく,これでは紫栄の夢であり実現間近の中国統一も本当に夢に終わると思い,趙匡胤は禅譲を迫り,宋を建国する。趙匡胤は武勇や人徳には秀でたものがあったが,戦略と言う観点からは,やはり,後周時代に紫栄から与えられた臣下の趙普や趙匡胤の弟で宋の2代皇帝となる趙匡義(匡が皇帝と同じであるため改め,趙光義)の補佐があったことが大きい。特に趙普については多くは語られていないが,皇

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    2011年01月12日
  • 李世民

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    唐の2台皇帝 太宗 李世民の話。
    著者のデビュー作。有名だけど日本ではあまり歴史小説として登場しない李世民についての本だ。中国モノは登場人物の名前が覚えにくいが,本作品もその例に漏れない。読みにくい漢字名が多く,しかも振り仮名が余り無いため,ちょっとしんどい部分があった。所々に人物のきらりと光る一言や情景が記されているが,前後の脈絡から考えて,結構唐突感があった。これも,デビュー作ということで次作に期待してみよう。総じて歴史も追えて楽しい作品であった。1巻660ページと大作だが,たくさんの魅力的な武将や智将が登場するので,4巻程度楽しみたかった思いもある。また尉遅敬徳という武将が最後の方になっ

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    2019年01月16日