中村計のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「笑い飯」は、「もやしもん」の登場人物の1人の見た目の設定として使われた、という事しか知らなかった程の無知な自分。漫才という、論理的な正解など無い世界で、自分を・誰かを相方として「笑い」と「玄人評価」のトップを勝ち取る企画、M-1。その成り立ちや、同様の他の企画との違い、関わる芸人のタイプや考え方・物語は確かに面白かった。同時に、企業の狙い・費用対効果、東西の文化的な違いと共通点、ブレークスルーを作り出す人・出方、それぞれの視点でも興味深かった。書籍の執筆においてインタビューが前提になり、何をどう売りたいのか?が回答を誘導する面も当然有り。う~ん… 面白いと言えば面白かったし、読み疲れたとも感
-
Posted by ブクログ
キングオブコント2013王者による一冊。構成・執筆はナイツ塙の『言い訳』を手がけ、昨年出版された『笑い神』も記憶に新しい中村計。M-1という賞レースや競技漫才に特化していた塙の本に比べるとより著者のコント観に基づく分析・批評がベースになっている。このコント観が確固たる立脚点になっているから「みんな面白くてみんな良い」みたいな八方美人的にフワフワしていなくて読み応えがあるし、優勝ネタに限定せず歴代の出場者を幅広く評してくれているのが嬉しい。コントの世界で王者となった後に何年も経ってからラストイヤー目前でM-1にも挑戦した著者ならではの視点での漫才論・コント論も興味深かった。今年のキングオブコント
-
Posted by ブクログ
ネタバレ【笑い飯】
漫才のネタは、言葉に力を持たせるためにも実体験に即していた方がいい。そのため哲夫は設定を考えるとき、いつも自分の内面を探った。
「割と早い段階で総ざらいをやってみたんです。そんで、小学一年生の時の記憶から出てきたんが『鳥人』やったんです」
哲夫は奈良県桜井市で生まれ育った。桜井市は日本最古級の神社・大神神社や、日本最古の街道・山の辺の道があることで知られ、邪馬台国があったとされる有力地でもある。哲夫の実家は昔ながらの古い家で、哲夫は高校に入るまで「米は家で作るもの、風呂は薪で焚くもの」だと思い続けていたという。
小学校一年生のとき、哲夫が学校から帰ると、まな板の上に大きな包丁 -
-
Posted by ブクログ
「高校野球のファンは物語に弱い。そこへいくと金足農業は物語の宝庫だった。」
初めて知ったけれど、金農はとんでもなく全時代的。練習も、指導も、何よりも部員がみんなどヤンキー。
決して真似できるものではないし、二度とこんなチームが出てくることもないと思う。
甲子園観ている時はとにかく爽やかで素敵なイメージだったのに…
マウンドでみんな集まって文句の言い合いしてるなんて思わなかったわ…
ただ、これだけ「自分が主役!」と言い切れる人たちがいたことに少し安心した。
今の若者は「いい子ちゃん」が多い。時代としても、暴力なんてもってのほか、褒めて伸ばすというスタンスが定着している。
勿論暴力は