中村計のレビュー一覧

  • クワバカ~クワガタを愛し過ぎちゃった男たち~

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    本屋で平置きになっており表紙に一目惚れして購入。
    カブクワ好きにはたまらない。ただの昆虫、されど昆虫に人生を賭ける男たちの物語は終始興奮しっぱなし。
    そんな虫取りだけの話かと思いきや、素晴らしいエピローグ。クワバカたちと向き合えば“大人の課題図書”というこの本の帯の文言を一笑に付すことは出来ないはず。

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    2020年08月23日
  • 金足農業、燃ゆ

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    ネタバレ

    あの秋田で、あのグラウンドで、あの雪の中で…

    彼らの背景に想いを寄せながら見入った甲子園。
    その思いがぶわっと思い起こされる本。

    あの夏のことは忘れられない。

    『佐賀北の夏』の著者だったんですね。
    あちらも素晴らしい本でした。

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    2020年07月31日
  • 言い訳【無料試し読み小冊子3】

    購入済み

    芸人讃歌

    お笑いを愛し、M-1に挑む全ての人々にナイツの塙さんが贈る芸人讃歌。
    漫才という芸能がこの世に生まれてきた意義は「二人じゃないとこの笑いは生み出せない」という点だということであり、大事なのは本当に自分たちがやりたいと思うことを、誰かの真似じゃない自分たちにしか出来ないネタを見つけることというのが印象的でした。

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    2020年07月18日
  • 言い訳【無料試し読み小冊子1】

    購入済み

    分析と情熱

    M-1グランプリの分析と芸人が夢を賭けた舞台への情熱を余すことなく伝えています。
    ご自身も決勝に3回進みながらM-1の舞台ではうけたことがない忌まわしい記憶と述べており、そのM-1に振られ続けた立場から優勝していった怪物たち、惜しくも散っていった敗者たちを分析して、M-1という舞台が芸人にとってどのような意味をもつのかを教えてくれます。

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    2020年07月18日
  • 甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実―

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    松井の敬遠、それにかかる明徳や星稜の監督、選手への丁寧な取材から、当時関係者がどの様にあの出来事を捉えていたかがよく分かる内容。あっという間に読んだ。

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    2020年04月03日
  • 金足農業、燃ゆ

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    2018年夏の甲子園で決勝まで勝ち上がった金足農業校の躍進を記憶されている方も多いことと思います。高校野球弱小県と言われた秋田県の県立農業高校が、鹿児島実業、横浜高校、日大三校といった甲子園強豪校に勝利し、決勝では春夏連覇を達成した大阪桐蔭と対戦しました。
    金足農業はこの夏、県予選から甲子園決勝までのすべての試合を先発メンバー9人だけで戦い抜きました。現在の投手分業制や、多くの戦術が駆使される高校野球では奇跡のような勝ち上がりです。このチームが、1年から3年夏に至るまで、どのような紆余曲折を経て甲子園決勝に至ったのかを、選手、監督、コーチなど関係者に密着取材してまとめられたノンフィクションです。
    投手の吉田君はものすごく激しい闘争心を持って、それを躊躇なく発散するタイプだったことが描かれています。一方その周囲のチームメイトも、その吉田君の行動に委縮することなく、チーム内でお互いのミスに対しては「ドンマイ」ではなく、遠慮なく指摘し合う関係が築かれており、追求の甘い選手には「同級生に嫌われるのが怖くて言えねぇのか!!」と指導者が叱責することもあったそうです。
    これだけを聞くと、ギスギスして辛いだけのような部活になりそうですが、この年の金足農業がそれをチーム結束のエネルギーに変えることができたのは、9人全員が”自信家”で、ピッチャーの吉田君はその中でも突き抜けて”自信家”でありながら、マネージャーいわく「(吉田君は)かまちょ(かまってほしいタイプ)」だったため、いつも練習中にチームメイトとふざけたりしていたため、チーム内で孤立せず、そしてチームの誰よりも練習していた姿を、チームメイト全員が認めていたということもあったようです。「吉田は『俺が王』って感じ。でも、なんもやんないで俺は偉いんだじゃなくて、人よりやって偉いんだ、なんで何も言えない」というチームメイトの証言がチームメイトと吉田君との関係を物語っています。
    筆者の中村氏は、本当にチームの雰囲気を物語る数多く様々なエピソードをくみ取っておられます。ミズノスポーツライター賞、講談社ノンフィクション賞など受賞されている中村氏が描く金足農業の軌跡、面白いはずと思って読みましたが、期待以上の内容でした。

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    2020年03月25日
  • 勝ち過ぎた監督 駒大苫小牧 幻の三連覇

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    ネタバレ

     奇跡の駒大苫小牧のほぼ3連覇を詳細に描く。
     実際の試合運びの描写もさることながら一貫して描かれるのは監督香田誉士史氏の葛藤である。
     
     甲子園には魔物が住む、という。

     最初に甲子園に出場した時、そして最初に優勝した時に受けた感謝、称賛はだんだん、「また寄付を集めないと」「応援の段取りは」と周囲のテンションが落ちてくる。

     そんな最中、チーム内で体罰騒動や卒業式を終えた三年生が居酒屋で飲酒喫煙していた不祥事が起きる。学校側の対応は香田抜きで決められ、学校と野球部の間にヒビが入る。

     最後、早実との決勝戦を戦った3年生(田中将大の代)が喫煙をしていたことがわかり、香田とは絶縁状態で卒業していく(その後復縁)。

     2連覇したところまでは甲子園では負ける気がしなかった、と香田も選手も語る。甲子園が球場ごと駒苫を応援し、乗せてくれた、と。早実との決勝戦のときは、駒苫応援団のいるアルプススタンド以外すべて「早実」を応援していた、と。ファンのきまぐれも甲子園の勝負を大きく左右する。

     「何をやっても駒苫には勝てる気がしない」とまで言わせたチームは香田が去ったあと、普通の高校野球チームになった。

     香田のような監督はもう出ない、と著者は書く。香田の真似はできても香田の生き様までは真似できないから、と。

     長編だがまったくだれることなく最後まで読み切った。長いのは香田の戦いを表現するために相当な字数が必要だったからだ。

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    2020年03月08日
  • 金足農業、燃ゆ

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    2018年100回目の夏の甲子園。旋風を巻き起こした秋田県金足農業の準優勝。バント重視、声出し、全力校歌など昭和スタイルの戦法を貫き通した野球部の舞台裏に迫る。

    松井秀喜の五連続敬遠、佐賀北の決勝逆転満塁ホームランなど甲子園の名勝負に関する著作の多い中村計の作品。試合直後からどなかかノンフィクション作品にしてくれないか待っていたところ、個人的に最も相応しいと思う方が書いてくれたので即買い。

    甲子園での試合とメンバーの入学から卒業までを交互に展開する構成。選手、監督、コーチと時に戦った相手方への取材。

    本書の魅力は金足農業のチームという素材はもちろん、筆者の取材経験と知識があるからこそだろう。監督、選手との意志の疎通の誤り、同じプレーでも選手による捉え方の違いなど、試合展開に影響する勝負のアヤが見事に描かれている。
    出場メンバーは9人の3年生。実はもう一人だけベンチ入りすら出来なかった1名にもしっかり取材しエールを送っている。

    決勝は史上初の2度目の春夏連覇を達成した大阪桐蔭に敗れたが、平成対昭和、私立対公立、都会対田舎、エリート対雑草。あらゆる意味で対照的な戦いだった。

    前時代的な練習にもメンバーは「だって俺たち金農ですよ。」

    エースの吉田輝星くんは日ハムにドラフト1位で入団。ワンマンチームのようではあるが、やんちゃな吉田の実力を全て引き出せたのも仲間の存在があったからこそ。吉田のグラブのシャキーンの刺繍のエピソードが良い。
    金農メンバーの今後の活躍に期待したい。

    素材、筆力共に抜群な一冊でした。

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    2020年03月01日
  • 甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実―

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    今年の『文庫王国』で、本著者の近刊がチャンプになってたけど、そういえば本作、持ってるけどまだ読んでなかったな、という訳でまずこちらから着手。こっちも確か、発売年の『本の雑誌』でランクインしてたはず。まずタイトルから、松井の凄さが思う存分語られるものかと思ったんだけど、あにはからんや彼の出番は殆どなし。敬遠を支持した監督、実行した投手、松井の次(5番)を打った選手。そのあたりが中心に、取材が行われていく。ある意味”事件”たる本案件が、章を追うごと、次第に浮かび上がってくる展開の妙もさることながら、もっと興奮するのは、”自分だったらどう考える?そしてどう行動する?”っていう、裏のというか、実はそれこそが真の狙いと思われる問いかけ。正直、その事実だけを聞かされたとき”え!?フェアじゃなくね?”って、反射的に感じてしまう自分がいたんだけど、その公正性というか価値観は、色んな身分で関わった人それぞれの声を冷静に聞いて、そこで初めて判断すべき問題。日常的に繰り返される判断を、単純なものに落とし込む危険を本書に見た。そんな味わい深い読書でした。

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    2018年12月11日
  • 勝ち過ぎた監督 駒大苫小牧 幻の三連覇

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    あの駒大苫小牧連覇の裏には、これだけの挫折と苦労があったとは。今、当たり前のように強い大阪桐蔭高校にも、西谷監督にも、きっと知られていない多くの物語があるのだろう。
    「間違ってなかったからこそ、相手を深く傷つけ、うらみをかった」「香田が、という前に、まず自分の香田を、見る目が変わってしまったのだ」「勝ち過ぎると、どこかのタイミングで、だれかがストップをかける」香田監督の生き様を描きながら、人間の本質をも描いた名著。

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    2018年11月25日
  • 無名最強甲子園―興南春夏連覇の秘密―

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    2010年に春夏連覇を達成した沖縄県興南高校の野球部に密着したノンフィクション。過去に春夏連覇を達成したチームは直近の大阪桐蔭も含めて7チーム。その中で唯一2010年の興南だけが「高卒、即プロ」となった選手がいなかったチームなのです。前横浜高校監督の渡辺元智氏が「個々の力は松坂や清原、桑田が上でも総合力は(2010年の)興南が過去最高」と評価するほどチームの選手全員のレベルが高かった事を物語っています。このチームを指導したのが就任5年目であった我喜屋優氏です。
    我喜屋氏の指導の様子、選手達との日々のコミュニケーションの様子などを丹念に取材し、なぜこのチームが育っていったのかという疑問に答えていきます。
    我喜屋氏は「日常生活の小さな決まり事をしっかり守れない子は試合でミスをする」、「勝負事である以上、相手が何かかを仕掛けてくるという事を感じ取る第六感が大事」という方針のもと、生活態度から細かく選手に目を配り、選手が五感を研ぎ澄ます事を求めます。しかし選手を管理するのではなく、大人扱いもする。その一種の手綱さばきや、考え方など野球に興味がなくても「人を育てる」事について示唆に富んだ内容の本です。勿論、野球好きの人なら一層楽しめます。

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    2016年03月06日
  • 佐賀北の夏―甲子園史上最大の逆転劇―

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    2012年の佐賀大会決勝での佐賀北高校勝利を報じた7月26日付け新聞記事。
    他紙が打線の爆発とかエースの踏ん張りとか、いかにもわかりやすい勝因をあげる一方で、朝日新聞の見出しは「がばい手堅い7犠打」。写真も2回1死1、3塁で2番打者のスクイズしようとするバットにボールが当たる瞬間。佐賀北の百崎監督が各紙を見比べて「俺らのこと本当にわかっとるな」と感じたのは、朝日の記事だったに違いない。
    朝日の記事はこう続く。「佐賀北の攻撃に派手さはなかった。『長打はいらない。逆方向に打て』百崎監督の指示は明確だ。」

    この本の121ページに、これとよく似たエピソードが出てくる。「百崎にはメディアの取り上げ方に少々不満がある。宇治山田商との再試合では6犠打とバントを試みた場面はすべて成功した。…だが、どういうわけか…そういった自分が会心だと思える試合ほど、佐賀北の優勝をまとめたダイジェスト映像ではカットされてしまう…」百崎は言う。「監督が采配し、きっちり勝ったという試合ほど、話題にものぼらない。」

    高校野球の定石とは何だろう?投手に松坂大輔、野手に松井秀喜、清原和博etc.といった超高校級を擁することが、甲子園で優勝するための必要条件か。たぶん著者も、佐賀北の優勝から、それに対するアンチテーゼを見つけたかったのではと思う。

    ファインプレーも出てくるものの、佐賀北優勝への軌跡の核となるのは、決してミラクルじゃない。核は監督の徹底的な“こだわり”だ。それは選手が自分自身で応えられるようになるまで徹底管理される。
    しかし管理といってもガチガチに高校生を縛るのではない。ここでいう管理とは、監督が“囲い”を作るということ。その囲いの中でなら、選手は自分の力を好きに発揮できるしくみ。
    監督にはわかっていた。高校生には“伸びしろ”という大きな可能性があることを。管理野球でも、のびのび野球でもない、その両方の「いいとこ取り」が、監督から選手に伝わり、選手はあえて大技に挑まなくても、監督の采配に従い、自分たちの技量を生かした小技の積み重ねが結果につながると知ることとなり、試合を重ねるたびに、力が伸びていく。

    著者の部長、監督、当時の選手への多角的な取材によって、小さなエピソードが丹念に集められ、まるで「キャプテン」(ちばあきお)を読むようなドラマを感じることができる。もちろん、生の人間関係をしっかりと描き込み、美談化しないよう配慮されている。
    高校野球が好きでたまらない人にとって、また新たな視点が加わるお薦めの一冊。
    (2012/8/6)

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    2016年01月24日
  • 歓声から遠く離れて―悲運のアスリートたち―

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    類希なる才能と、運を手にしたアスリートの
    光と影を読むことができました

    ここにでてくるアスリートは
    恥ずかしながらほとんど知らないひとばかりでした。
    その世界では滅多に得られない結果を
    「出してしまった」人達

    彼らは運と才能で得た栄光がゆえに、
    生涯悩み、抜け出せず、苦しみ続ける

    常に結果を出し続けることの難しさ、
    常に前線にいる類希さを、
    この本で知りました。

    私達が良くTVでみるアスリートは
    それらを超えたひと握りの人達なんだ。

    最後の章に出てくる登山家は
    唯一その困難さをわかったうえで、
    自分の道を進むつよさを感じました。

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    2014年11月14日
  • 甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実―

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    とても面白い本。1992年夏の甲子園での明徳義塾対星稜の一戦を丹念に追ったルポである。著者は明徳の選手がこの試合を後悔しているという予想のもと取材を始めるが、その前提は早々に突き崩されてしまう。表れたのは、「高校野球」はこうあるべきというマスコミの誘導。そして、「野球」と「高校野球」という似て非なるものを目指すそれぞれの立場。
    選手・監督だけではなくそれを世に伝えたマスコミ関係者まで取材し、現代にいたるまで横たわる学校スポーツの問題を丁寧に描いた作品だ。

    失望
    誤解
    前夜
    伝説
    挫折
    沈黙
    真相

    第18回ミズノスポーツライター賞最優秀賞
    著者:中村計(1973-、千葉県、スポーツライター)
    解説:最相葉月(1963-、東京都、ノンフィクションライター)

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    2018年12月03日
  • 甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実―

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    第18回ミズノスポーツライター賞 最優秀賞受賞作。中村計の『歓声から遠く離れて』という本を読み、中村計の書く文章に益々興味が湧いたので、出世作である本書を読んでみることにした。

    「松井5敬遠」に関わった星陵、明徳義塾の両監督、明徳義塾のピッチャー、松井の次の5番打者、松井秀喜…、多くの関係者に取材し、中村氏が感じた一人一人の人間像を、そして野球観を描き出す作品である。

    中村氏は言う。
    「美点と欠点。ともに示すことで、その人に重さを与えることができる。もちろんのこと瑕疵を書くときも悪意があるわけではない。人間が持つ美しさと愚かさに惹かれるからこそ、自分自身、書くことをよしと思えるのだ。」

    馬渕、山下両監督や、5番打者の月岩、明徳義塾のピッチャー河野…。こうした人たちと交流し、筆者が感じたままに「人間的魅力(良きも悪きも)」を描出していた。人の欠点を書くことは簡単だ。しかし、人の欠点を魅力的に書くことは難しい。それをやってのけるのが、中村計という人だと、この本を読んで再確認した。筆者の「人間好き」な性格がよく出ていると思う。

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    2014年08月25日
  • 甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実―

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    「真実とは?」に焦点を当てた非常に素晴らしい作品です。

    いろいろな立場から松井秀喜5連続敬遠をみつめていて、このアプローチは本当に面白いですね。真実にたどり着く唯一の方法なのかもしれないなあと思いました。

    本書を読み終えて、松井秀喜はこの敬遠を出発点として、本当にすごい選手だったなあと感慨深く感じました。

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    2014年03月03日
  • 甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実―

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    あの明徳義塾との5連続敬遠の試合はすでに20年以上も前だったのか。当時の真相を追求するドキュメンタリーだが、あの騒動は意外にも松井以外の様々な関係者に影響を与えていた。
    明徳義塾への試合中の嫌がらせにとどまらず、宿泊先のホテルなどにも相当な嫌がらせがあったとか。
    確かにあの時は真っ向勝負が見たかったと思うが、ルール上認められているのだから野球というスポーツの戦略の一つとして認められるべきであり、そこまで非難される言われは本来ない。
    つまり野球とは1人、2人強打者がいるだけでは勝てないゲームなんだと、そういうルールになっているわけだ。
    ただ、当時学生時代だったが世論・風当たりは相当なものだったと記憶している。
    そして、この本を読むと、当時の5敬遠という決断は、実はかなり高度な判断によるものだとわかる。
    実際に実行して、生徒もそれに皆ついてくる、というのは簡単な事ではない事が良くわかった。

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    2013年08月05日
  • 歓声から遠く離れて―悲運のアスリートたち―

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    類い稀なる超一流の才能を持ち、一度は表舞台に立ちながら勝ちきれない5人のアスリートの話。

    オリンピックで勝つには実力だけでないことがよくわかる。表舞台に立ち続けられる人は実力だけでないものを持ち合わせる。決してこの5人に限らず、実力を十分に持ちながら消えていったアスリートは存在する、いや、そんな人のほうが多いはずである。「パズルのピース」を合わせるのがどれほど大変なことか。また、そのパズルが崩壊するのがどれほど簡単なことか。それぞれがもがき苦しみながら、今も懸命に立ち向かう姿に安堵する。ノンフィクションはあまり読まないけど、これは秀逸でした。

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    2013年06月28日
  • 甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実―

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    高校野球史上もっとも有名な試合の一つ、松井秀喜5連続敬遠を取材したノンフィクション作品。悲劇のヒーローである松井秀喜氏はもちろん、明徳と星陵の両監督や選手、そしてあの試合を担当した解説者や、当時記事を書いた新聞記者など、多方面への取材により、あの日の真実に迫っている。

    いまだにあの試合がメディアで紹介されるとき、高校野球らしくないとかスポーツマンシップに反するなど、否定的な論調が多数を占めている。しかし、本書を読んでわかったのは、必ずしも野球関係者の間では、否定的な意見が多いわけではないという事だ。

    特に強豪校と言われる学校は、甲子園で優勝する事を唯一の目標とし、尋常とは思えないような練習量を積んでいるのだ。相手が高校生だからといって、勝負の世界にきれいごとを求めるのは、そんな事情を知らない我々のワガママなのだろう。

    あの世代の明徳の選手たちから、50歳になったら星陵と再試合をやりたい、という話が持ち上がっているそうだ。でも残念ながら星陵サイドは、あまり乗り気ではないらしい。ぜひとも2024年の夏、できれば甲子園球場で、もう一度あの試合を見てみたいものである。

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    2013年06月15日
  • 甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実―

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    松井本人よりも、その周りにいた人間に迫っているのが面白い。球場で応援していた人のコメントまでもを拾っていたのには鳥肌が立った。

    傑作です。

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    2012年07月04日