三日月かけるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
テーマはトラウマ・惨劇・童話。
甲田作品を読み始めたのがコレ。
古参の方からはラノベ化してしまった、との
悪評も多いですが、
前作も読んだ上で、
エンターテイメント性が伸び、
描写力(特にグロ部分)がアップした感じがします。
この人の作品に元々"怖さ"を感じなかったので
こういう方が向いているんじゃないかなぁ、と思いました。
作者様の言う"メルヒェン"を前面に出していますしねw
童話に関する考察部分が面白い視点であることから
そういうものとしても一読の価値あり。
作者様の造詣の深さが窺い知れます。
前作では明るい部分が皆無だった(と思う)ん -
Posted by ブクログ
<感想>
また、上手いなぁ・・・・・・
今回は今つもに増して複雑。これは、有名じゃない話しだからという部分もあるとは思うが、わざと複雑に見せてますね。。
例えば、この巻の頭。視点を変えることによって複雑さ、そして前巻との矛盾を浮き彫りにしてますね。(実際は矛盾ではなく、単に、前者が真実なのに対し、後者が警察に語った嘘)そしてこの違和感を上手く使えているのではないでしょうか。
今回は交錯するお話。
それを暗に示すためにも良い効果が出てると思うんですよね。
そして、最後の展開からの群草さんの決意。ここまでの流れは圧倒的。もう凄いの一言。
いつか、こんな話しを書ける人になりたいですねww -
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Posted by ブクログ
<感想>
…………やばいそろそろ買いたくなってきたwww
上下巻を途中で読むのを止められない。。。
まぁ、終わクロとかホライゾン級じゃないから余裕っちゃ余裕なんだけどさ。
でも、ほんと上手すぎ。
ぶっちゃけ最近、死にすぎな気がしなくもないですが。。
でも、やっぱりこの解釈は神だと思いますよ?
想像できないもん。
そりゃぁ、まぁ専門に研究してたり象徴学やってる人なら分からなくもないのかもしれないですけど。。
でもやっぱり、初めにタイトルが分かっているのが一番影響が強いのかな。
例えば、赤ずきんだと分かってなかったら今回だって納得いくものが全くといっていいほどない訳ですよ。
それが、赤ず -
Posted by ブクログ
<感想>
もう、ザ・ワールドですよ。はい。
この人の作品は常に一定水準に達するものの、万人受けではなく、一部の人に受ける作品といったところでしょうか。
面白いというより衝撃だしwwww
いや、中毒性はありますね。。
(そういって4巻でしばらく止まってるんですけどね。。)
でもね、今回のこの巻の、神狩屋の過去の話はやばいね。もうやばいとしか言えないんだけど。
自分の舌をスープに入れるとか、そんなことを表現しますか?と。
それも、ただ単に書くだけじゃなく、この人が書くと、もの凄いリアルな衝撃が来るんですよね……
いやはや、もう脱帽ですよ。私ぁ
そして、何よりこの巻は今までよりも犯人が分か -
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雪乃の身体にも表れたぶつぶつと拡がる小さな芽。
残された時間は―――。
「……し……白野さん? 雪乃さん!?」
真っ黒に焦げたドアと壁と天井。ひっくり返って破壊された棚。床はガラス破の混じった水で水浸し。庭に出されていた田上颯姫は、恐る恐る戻ってきた居間の前で立ち尽くす。床に凄惨な血溜まりと、ずーっと廊下の向こうへと続く人間を引きずったような血の痕が残る、誰もいない返事もない居間の前で――。
始まりは『生まれ変わりの子供』の話を真喜多莉緒が母親に話したことだった。異形化した母親と荒んでいく家族関係、そして閉ざされた真喜多邸。雪乃たちを助けにきたはずの蒼衣も隔離され、惨劇は予想以上に拡がってい -
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邸に閉じ込められた雪乃。『生まれ変わり』の噂話と『いばら姫』の行方は――。
教室で唐突に始まった怖い話。それは、初めてできた子を両親がボートから池に落として殺し、可愛がっていた二番目の子が同じ場所で『今度は落とさないでね』と語りかける、という内容。一緒に聞いていた真喜多莉緒は、その手の話が苦手だった。なぜなら彼女の名前は、死んだ姉と同じだったから――。
夏休みが始まり、雪乃とできるだけ長く一緒にいようと目論む蒼衣。だが、泡禍解決に赴いた雪乃と颯姫が戻ってこない。雪乃たちは、死なない<異形>を相手に真喜多家に閉じ込められているらしい。邸は異常現象により完全に外界と隔絶されていた。雪乃のためにも -
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『――――お姉ちゃん』
悲嘆と暗闇の中で泣いていた金森梢枝の背後から、突然少女の声が囁かれる。背後の闇から聞こえてきた、小さく、くぐもった、しかし異様にはっきりと聞こえた声。忘れもしない、忘れるわけもない、しかし記憶の中以外ではあってはならない、死んだ妹の、“声”。
金森琴里の自殺を発端に、徐々に悪夢が浸蝕していく海辺の街。だが蒼衣は、ユリと物語の行方が分らぬまま、雪乃を置いて、地元の普通の日常に戻らなくてはいけない。琴里の恋人だった臣と幼馴染みの一真を護るために必死な雪乃。そして悪夢は、雪乃を心配する蒼衣の予想を大きく裏切り、拡散していく――。 -
Posted by ブクログ
童話をモチーフにしたホラー小説のシリーズ。
人間の意識の深層にある神の悪夢が、その人の固有の恐怖と結びついて、普遍的な”童話”に近い形で浮かび上がるという設定。
怪奇現象から与えられる暴力、痛みの場面での、
グロが目的ではないための淡々とした描写が、
童話に感じる仄暗い気持悪さと結びついて、じっとりとした恐ろしさがあります。
また、元の童話が、怪奇現象の中でどうやって使われているかを考えるのも楽しいです。
今回は「赤ずきん」に加えて、「赤マント」という有名な学校怪談の亜種も絡めているので、どう繋がっていくのか更に楽しみ。
あと、今回新しく出てきた断章の保持者(過去のトラウマから、怪奇現