喜多喜久のレビュー一覧
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読書録「化学探偵Mr.キュリー5」3
著者 喜多喜久
出版 中央公論新社
p156より引用
“「医療用の放射線源だろうな。廃棄された
機器を誰かが横流しして、専門知識のない業
者が適当に処理をしたんだ。たまにあるんだ
こういう事故は。放射線は目には見えないか
らな、誰かがどこかの段階で正しい検査をし
ないと、見抜くことはできない。コストカッ
トも結構だが、度を過ぎるとこうなる、とい
うことだ」”
目次より抜粋引用
“化学探偵と無上の甘味
化学探偵と痩躯の代償
化学探偵と襲い来る者
化学探偵と未来への対話
化学探偵と冷暗の密室”
優秀な化学者と大学職員を主人公とした、
短編連作 -
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ネタバレ人工知能にインプットする為に、色々な不可解な動機を集め、解決していく物語。
感情が理解できない名村が、同じく感情の理解できない由加里が発した問い『私のような異常者に、生きる権利はあるのでしょうか』にこう答えた。
『二つ、誤解していますね。』『まず、あなたは異常者ではありません。人を好きになれないという体質を持っているだけです。』『それともう一つの誤解ですが、すべての人間に生きる権利があります。外見や内面がどうであれ、死刑に相当する罪を犯さない限り、寿命を全うして構わないんです。それが基本的なルールです。』
あらゆる場面で自分の中にこのフィルターを持っておきたい。自分は人と違うと苦しんでい -
Posted by ブクログ
む〜ん...(^ ^;
「どっかで見たことのあるネタの
寄せ集め・切り貼り感」が(^ ^;
巻末の解説には「単なる切り貼りではない」
という主旨のことが書かれておりますが...(^ ^;
私としては「あちこちちょっとずつ手を伸ばしてたら
結果的にものすごく薄っぺらくなった」ような印象(^ ^;
見ると人を殺したくなるアプリ、というのが
一応のテーマな訳ですが...
その成立過程も創作理由も、その終焉も
薄っぺらいというか説得力がないと言うか(^ ^;
「謎解き成分」もあるのですが、
「なぜ」そんなポエムめいたセリフを残すのか、
なぜ普通の言葉で記録を残さないのかがナゾ(^ ^;
終盤 -
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読書録「化学探偵Mr.キュリー3」3
著者 喜多喜久
出版 中央公論新社
p204より引用
“「意識してそうしたつもりはないが、研究
を続けていれば、多少はコネらしきものがで
きる。最善の結果を得るために、使えるもの
を最大限に使う。……まあ、そういうことだ」
”
目次より抜粋引用
“化学探偵と呪いの藁人形
化学探偵と真夜中の住人
化学探偵と科学少年の奮闘
化学探偵と見えない毒”
優秀な化学者と大学職員を主人公とした、
短編連作ミステリ。
小学校の授業中、日付の数字遊びで問題の
回答を指名された男の子。しかし彼はあがり
症のようで…。
上記の引用は、とある薬を手に入れた主 -
Posted by ブクログ
可もなく不可もなく、といったところでしょうか。大学で人工知能の研究をおこなっている名村のもとに助手として勤務することになった鈴代が、人工知能向上のための研究材料として「そのように行動した人のなぜ=動機」を探る、という設定。
読みやすい内容ではありましたが、キャラが際立っているわけではなく(感情というものを理解できない名村がちょっぴりキャラ立ちしているといえなくもないが)、すでに起きている出来事を探るという設定のためか、淡々を物語が進む印象。まぁ、ラストのお話しだけは事件性を含んだ事案だけに多少の盛り上がりを感じました。
謎解きといえばそうなのですが、伏線やヒントがちりばめられていて、読者に -
Posted by ブクログ
長編として読めたのは良かった。
ただ、内容としては薄かったかな。
捜査の流れが地味だったのもあるけど、アップダウンが無くて単調だったのが残念。
『運命の血』をめぐる話なのは分かったけど、あくまでも探偵ものメインで静也がサブ位置なのが納得いかないというか、遊馬がもう少し熱血具合を出してくれた方がアンバランスさにメリハリがついてよさそうな気がする。
虎姫が落ち着いてしまったのも、全体的に大人しくなり過ぎちゃって、最初はウザかったけど(笑)、アクセントが薄れた感じ。
思い描いてたスピード感だとか、こんなことが絡むのかとか驚きがほしい!
これは、シリーズ化の流れでスローなのかな?
様子見?
隆也の