黒野伸一のレビュー一覧

  • 万寿子さんの庭

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    想像以上に良かった…。感動で胸がいっぱいになりました。
    優しさと友情がつまった本書。素敵な作品を読み終えた後の余韻が心地いい。

    京子と隣人の独居老人・万寿子さんとの友情の物語。
    繰り広げられる大人げない悪口の応酬。大の大人の子どもみたいなやり取りに笑ってしまう。
    仲が良いんだか悪いんだか…。
    ケンカしながら少しずつ絆を深めていく二人。
    だけど万寿子さんに認知症の症状が出始めて…。

    二人でお酒を飲みながらバカ笑いするシーン。
    意地を張り合う二人。
    当たり前の光景となった二人が万寿子さんの庭いじりをするシーン。
    読んでるうちに全部が愛おしく感じました。
    誰しも向き合う“老い”についても考えさせ

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    2022年08月20日
  • おいしい野菜が食べたい!

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    本屋さんでタイトルに惹かれて即購入!衝動買いでした!
    面白かった!
    初めは、手探りで有機農業を始めた春菜と和也の成長物語かと思ったけれどそれだけじゃなかった。
    近代農業と有機農業が共存共栄しながら先細りの農業界を発展させようと切磋琢磨していく。
    自分の事しか考えていなかった登場人物達が次第に大沼の農業の為にと動き始める様子が読んでいてドキドキ、ハラハラ、ワクワク。
    後半はこれからど〜なる〜と先が気になり食事も忘れてページを捲りました。

    誉田哲也さんの「幸せの条件」や原田マハさんの「生きるぼくら」など農業のお話しは今迄何冊か手にしてきましたがそれらとはまたちょっと違った視点で楽しめました。

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    2022年07月31日
  • AI(アイ)のある家族計画

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     AI技術が進化した近未来が舞台。(小泉進次郎総理に笑ってしまう)

     各所にゾッとする場面があり、AI技術の発展は両刃の剣であることを痛感させられる。
     アシモフの三原則とロボットの人格権。『ブレードランナー』で描かれていた世界を思い出した。人類はどこに行き着こうとしているのだろうか。

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    2021年08月28日
  • 万寿子さんの庭

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    親子以上の歳の差なのに、出会いと友情
    万寿子さんにとっても京子にとっても対等な関係で、真の友情が芽生えていくのが羨ましい。
    これが男性作家とは、・・
    徐々に認知が進行していくのは、本人にとっても辛いのだろうと今になっては切実に感じる
    現実とリンクするところがあり、読後 色々な事を思い起こさせられた本

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    2021年02月17日
  • 万寿子さんの庭

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    ネタバレ

    これは私の事かもしれない。
    私の人生を小説に書いてくれたのかもしれない。

    もちろん違うけど、、
    面白かった。

    こうやって年老いていくんだな。
    悪くない。

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    2020年11月06日
  • 国会議員基礎テスト

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    国会議員が普段どんな行動してるのかなんて考えたこともなかったけど、序盤辺りで細かめに描かれていて、なるほどなぁと思った。国会の運営の仕方とか、党議拘束とか、知らないことばかりで、よほど自分は政治に無関心だったのだなと思う。
    投票して、あとはその人に任せると思っていたとしても、その行動は何かのタイミングで見る必要があるはずなのに、そのことすらもできていない。
    自分の政治への関わり方に関心を持つのに良かった。
    200620

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    2020年06月20日
  • 限界集落株式会社

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    "仕事柄、農家の方々のご自宅を回って定期的にご挨拶をすることがあった。
    玄関の軒先で20分~30分世間話をしていく。
    その農家さんいわく、農業に携わっている人間は生産ができても営業ができない。
    ぶっきらぼうだし、営業という発想がない。
    とコメントしていたのを思い出した。
    本書は、限界集落といわれている生まれ故郷に久しぶりに帰郷したところから始まる。
    その人物は元銀行マン、企業融資を担当し経営を理解しつくしている。
    リフレッシュするだけに帰郷したはずが、村全員を巻き込み村の復興の旗振りをすることになる。様々な障害が立ちはだかる中、どうやって乗り越えるか?
    娯楽小説としても楽しめるし、ひ

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    2018年11月14日
  • 限界集落株式会社

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    経営の達人?優と百姓の達人美穂がタッグを組んで、一発逆転ホームラン。
    優と村の子供たちの間での小さな約束から、スタートというのも何とも素敵だし、
    いろんな人たちが、役割を与えられて生き生きと動いていくのも素敵。
    2人の間もハッピーエンドで楽しく読み終われたけれど、まだまだ先が知りたい感じ。

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    2018年10月12日
  • 脱・限界集落株式会社

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    限界集落株式会社の続編ともスピンアウトとも言える作品。
    再生した限界集落のその後が描かれているのかと思いきや、あの方はなかなか登場しません。
    今回は、お隣の町での物語。

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    2017年06月10日
  • 脱・限界集落株式会社

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    やっと文庫版が出てる!
    本屋で見つけたときの喜びったら。
    前作を読んだあと、これ絶対に続編書いてほしいなぁと思ってからようやくです。
    そしてなぜ本作が【続】でなく【脱】なのか、
    読んでみてなるほど!でした。
    すべてを利便化、最先端にすることが
    地域活性化になるとは限らない。
    古き良きはきれいすぎな言い方かもしれないけど、今あるものの価値をどう活かすか。
    新しいものが古いものより価値あるものなのか。
    新旧の共存共栄はできないのか。
    いろんな視点からとても考えさせられました。
    これ、シリーズ化してほしい…
    少子高齢化の日本でだからこそ
    続きという日本の未来が気になる。

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    2017年03月08日
  • 脱・限界集落株式会社

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    20170219


    前作も面白かったが、今回は最初はスロースターターな感じがしたが、読み進めるうちに面白くなってどんどん読み進められた。

    商店街vs大型ショッピングモールをテーマに、商店街の生き残る道しるべが示されているように思えた。

    コミュニティカフェは本当にいいもんだなぁと感じた。

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    2017年02月20日
  • あさ美さんの家さがし

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    それぞれの短編の登場人物がつながっていて、なるほど~、と思うことが何度もあった。あまり内容を知らないで読み始めたが、大当たりで得した気分。

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    2017年01月10日
  • 長生き競争!

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    すべての人間が避けて通れない最期を、こんな風に描けるなんて、黒野さん中々やります。

    かなり前にドラマ化されていたらしく。宇津井健と石原さとみ。確かに石原さとみの雰囲気にピッタリな感じ。

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    2016年04月23日
  • 限界集落株式会社

    16万部突破!!の話題作

    限界集落大逆転の勃興劇!!老人、フリーター、ホステスに犯罪者・・・かつての負け組たちが立ち上がる!ベストセラー『万寿子さんの庭』の黒野伸一の新境地!

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    2014年05月14日
  • 幸せまねき

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    前回読んだ「万寿子さんの庭」がとってもおもしろかったので、
    同じ著者のこの本を読んでみた。
    やっぱりこの人は、人の微妙な心情を言葉で表現するのがとっても上手だなと思った!読み終えるのが惜しい気持ちになったのは久しぶり。

    崩壊寸前の家族をなんとか立て直そうと、ひと肌もふた肌も脱ぐ飼い犬のタロウと飼い猫のミケ。
    猫の会合の様子や二匹の会話、ミケの視点で描かれる文章や家族からみた二匹の愛らしい姿がたまらない。
    動物たちってほんとにこういうことを考えていて、
    動物同士でも会話をしているんじゃないかなって思う。

    タロウはかわいらしい少年のようなキャラクターがぴったりなのだけど、
    見かけに反してどっし

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    2012年08月16日
  • 幸せまねき

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    まじめなおとうさんと綺麗なおかあさんと
    高校生の姉と小学生の弟のごく普通の家族の物語。

    小学生のいじめ問題あり、高校生の性の悩みあり、
    妻の浮気あり、夫の仕事の悩みあり、
    色々なことがてんこもりで展開していく物語。

    そして、大切な登場人物がこの家で飼われている
    猫ちゃんとわんちゃん。猫ちゃんが主人公かも。

    視点がそれぞれの登場人物に代わって物語が展開
    するので、とてもわかりやすいし、
    どうなるんだろうって先を読みたくて
    あっという間に読んでしまった。
    (特にねこの視点の部分が好きだった)

    最後もすっきり爽快、後味の良い物語。

    この作者はあとは読者におまかせっ

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    2011年06月10日
  • 限界集落株式会社

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     昔、私も農業をしたいと思った記憶があります。あれは中学の3年生の時。やりたいことや将来の夢など特に思いつくこともなく、祖父や叔父がやっている畜産農家をやってみたいと漠然と思うようになっていました。今思えば、飼育している牛が可愛く、戯れたいと思っていたことが強かったのではと思います。勿論、畜産農家の仕事はただ牛の世話をするだけでないことは承知しております。只、当時の私はそこだけを考え、「いいなぁ」と思い込んでいました。未熟な考えだったなぁと振り返ります。
     田圃にはトラクターが必要で、一台用意するのも何百万と必要となるでしょうし、そのために確かな収穫量がなければ赤字になってしまいます。そんな世

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    2025年09月29日
  • 限界集落株式会社

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    テンポよくサクセスストーリーを読めたという感じ。
    就活中に読んだ時はこんなふうに問題解決できる人になりたいと思った。

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    2025年08月27日
  • 国会議員基礎テスト

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    国会議員になるには?議員は普段は何をしているのか?党に所属するということは?などなど小説としてあの人やあの人をモチーフにしたようなストーリーが展開していきスリリングとユーモアさに喜怒哀楽を揺さぶられました

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    2025年07月21日
  • 限界集落株式会社

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    著者初読。本銀行員の多岐川優、現場主義のヒロイン美穂、美穂の父親で都会から出戻りの正登の視点が入れ替わり物語が進行。田舎の人は純朴なんていう幻想はなく、良い面も悪い面もある。現実ではスローライフを目指すもコミュニティに馴染めず挫折なんて話も聞きますが、ここではそんな事もなく。限界集落を株式会社化して復興しようという中で、ほどほどに幸運に恵まれ、ほどほどに不運に見舞われ悪戦苦闘する。ほとんどのみんなが前向きで読んでいてとても気持ちがよい。私だったら鉄平なんか絶対許せない笑。著者の他作品も読んでみたい。

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    2025年04月18日