感情タグBEST3
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想像以上に良かった…。感動で胸がいっぱいになりました。
優しさと友情がつまった本書。素敵な作品を読み終えた後の余韻が心地いい。
京子と隣人の独居老人・万寿子さんとの友情の物語。
繰り広げられる大人げない悪口の応酬。大の大人の子どもみたいなやり取りに笑ってしまう。
仲が良いんだか悪いんだか…。
ケンカしながら少しずつ絆を深めていく二人。
だけど万寿子さんに認知症の症状が出始めて…。
二人でお酒を飲みながらバカ笑いするシーン。
意地を張り合う二人。
当たり前の光景となった二人が万寿子さんの庭いじりをするシーン。
読んでるうちに全部が愛おしく感じました。
誰しも向き合う“老い”についても考えさせられる作品でした。
意地悪婆さんを彷彿とさせる万寿子さんと京子ちゃんの友情に心が温まります。
切なくも優しい感動のストーリー。
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親子以上の歳の差なのに、出会いと友情
万寿子さんにとっても京子にとっても対等な関係で、真の友情が芽生えていくのが羨ましい。
これが男性作家とは、・・
徐々に認知が進行していくのは、本人にとっても辛いのだろうと今になっては切実に感じる
現実とリンクするところがあり、読後 色々な事を思い起こさせられた本
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これは私の事かもしれない。
私の人生を小説に書いてくれたのかもしれない。
もちろん違うけど、、
面白かった。
こうやって年老いていくんだな。
悪くない。
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年齢差のある友情の話
京子の打算的でない真心が良好な人間関係を築いたのだろう。一歩間違えるとお節介や犯罪になりそうな世知辛い世の中には心温まる話だった。
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嫌だなと思う人が少しのきっかけで馬が合う、そんなお話でした。
主人公はまだ20歳。そんな彼女は変わり者と言われるおばあさんと不思議な友情が生まれます。
年を取る事は若かった頃、子供の頃の自分が無くなるわけではない事を教えてくれます。
お互いがなくてはならない存在になれる出会いは羨ましいです。
けどやっぱり最初からおばあさんは彼女の事と話したいと思っていたのではないかと。
でなければずーっと馬が合わないままだったような気もします。
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先の展開が読めず、気になってしまい一気に読んでしまった。
帯に「感涙」というキーワードがあったので、後半に向かって構えて読んだが、私は涙はなかった。
私の知る「介護」の壮絶さの共感が感情を上回ってしまい、涙はなかった。
それよりも、万寿子さんと京子さん。
二人の「自分という芯の強さ」に感動した。
京子さんは俗に言う優良物件の男性2人との永久就職も選択肢もありながら、迷いながらも最後はそちらに行かず自分の足で歩いていくことを選択する。
万寿子さんは、ご主人が亡くなった後、自立した生活をし続け、最期は自分の最期を手紙にしたためた。
私自身、何かの選択で迷うことがあって、周りに意見は聞いても決めるのは自分と思っている。
だからこそ、2人の強さはとても眩しい。
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20歳の京子と78歳の万寿子さんの歳の離れた友情。万寿子さんと庭の花や木の世話をする事でゆうじょを育む。万寿子さんは京子に亡き妹の面影を見ていた。離れた親族より近所の他人と言うように、万寿子さんが認知症を発症しても放っておけず世話を焼く。
後半は涙なしでは読めず。読後は爽やかな風が吹いた。
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年齢を超えた友情物語。
二十歳の京子が引っ越しした隣の家に住んでいる老女。
その万寿子さんは七十八歳。
普通は祖母と孫のような関係になるんだろうけど、それが友情という関係になっていく。
その展開がなんとも面白いというか、ほのぼのするというか、とても良い関係なのに驚く。
すごく良い作品だと思う。
2022.9.19
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面倒なばあさんだな。
どこかで気が合えば、お付き合いできるのかもしれないけれど。ご近所さんだし完全無視ってわけにはいかないよね。
ここまで付き合えるようになるなんて思ってもみなかったけど。
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半世紀以上の年の差がある二人の不思議な関係。方や斜視にコンプレックスをもつ二十歳の女子会社員。方や一人暮らしの偏屈な七十八歳のお婆さん。
お婆さんから嫌がらせを受けながらも、次第に二人の距離が縮まっていきます。交流が微笑ましく感じるのは、思いやりやケアなどと言う意識を超越した友達としての対等さなのでしょう。
静かな感動がじわじわと溢れてくる物語との出会いに感謝です。
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引っ越し先のアパートのお隣に住むおばあさん。
しゃんと姿勢の良い立ち姿に、何となく好感を持っていた京子だけれど、勇気を持って挨拶した彼女から帰ってきた言葉は「寄り目」。
斜視である事を気にしていた京子にとって、とても傷つく言葉。
そんな出会いにもかかわらず、そして祖母と孫程年の離れた2人であるにもかかわらず、京子とおばあさん(万寿子さん)は、遠慮のなくものが言い合える女友達として、深い友情で結ばれていく。
けれど、万寿子さんは時々、深い目をしてぼんやりする事が増えていって…。
少し切ないけれど、オドオドと自信がなかった京子が、万寿子さんと過ごすうちに少しずつ逞しくなっていく様子は清々しく、読後感はとてもよかったです。
関係ないですが、読み終わってから作者が男性と気づいてかなりびっくりしました。
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読みはじめは、嫌なお婆ちゃんだなと思っていたが
徐々に、年齢差を越えた二人の関係を羨ましくさえ思った。
初作家さんだったので他の作品も読んでみたいな。
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黒野伸一さんの「万寿子さんの庭」2009.10発行の作品、感動しました。竹本京子、右目が内斜視の20歳、引っ越し先のガーデニングが好きな変わり者のおばあさん杉田万寿子、78歳からさまざまな嫌がらせを・・・。「寄り目」「ブス」と呼ばれ、スカートを突然捲られたり・・・。イントロ部分ではどうなるものかと思いつつも、歳が離れた二人の間に友情が芽生えていくプロセスと、万寿子さんに段々と認知症が進行していく厳しい現実が並走している。京子ちゃんと万寿子さんの二人の乙女の物語です。
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就職とともに引越しした竹本京子。近所にすむ杉田万寿子という一人暮らしの老人と出会う。最初は万寿子から嫌がらせのようなことをされていたが、次第に交友を深めていくという話。
だんだんと認知症だかがすすんでいく中、世話をし続けるというような展開があまり受け入れられなかった。
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万寿子さん七十八歳、京子ちゃん二十歳。年齢なんて関係ない対等な乙女と乙女の友情に、素直に羨ましいなぁと感じました。
認知症、周りはもちろん辛いでしょうが、きっと本人は怖くてたまらないですよね。そんなつもりで友達になったのではないと言っていたけれど、京子ちゃんの存在がどれだけ心強かっただろうと。
切なくはあるけれど、全体的に心温まる物語でした。
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対等な関係はいつだって気持ちいい
老人と若者じゃなくて友達
でもその精神論だけではどうにもならない
老いることへの現実的な時間の進み方
本の裏に感涙のって書いていたけど、わたしは少し違う捉え方をしてる
最後は坂道を転げ終わるような物語の終わりをむかえて、現実ってきっとこんなもん、むしろこれよりももっと急スピードでいろんなことが進む、と思う。
誰かの日記を眺めているようで
そういう意味でのおもしろさがあった。
介護をしたことがある人や身近に万寿子さんみたいな人がいればもしかしたら違った共感があるのかもしれないな、とも思う。
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現実的かどうかは別として、素敵な話でした。
ワンピースを買いに行くくだりが好き。
年をとっても女だなぁって。
さすが汚物まみれの介護ってのは、するのもされるのも大丈夫なものか疑問だけど。
そこにまさかの友情が生まれていたってことのエピソードとしてね。
徐々に認知症が発動するのはやっぱりさみしい。
深い目をする時間が増えていくのは悲しい。
認知症になってしまったら、精神的には死んだも同じかもしれない。
もしも安楽死制度があるなら、このタイミングでそれを選択する人はけっこういると思う。
最後にこんな若い友達ができたこと、幸せな事だと思いました。
ほのぼの。
京子ちゃんの恋愛サイドストーリーも何気に楽しめました。
どっちにするか悩むなぁ。
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私は年配の男性も女性も好きではないので、始めに万寿子さんに主人公があんな嫌がらせされた時点で相当腹が立ったし、恐ろしくて自分だったら絶対にも石段を使わず通勤して早々に引っ越しします。
京子のようにそこから更に一歩踏み込んだ関係になるのは、ちょっと考えられないです。
万寿子さんは普通の人とかなり違うので、自分で言うように老人という感じはしませんでした。
でもそれを知るには一歩踏み込んだ関係にならないといけなくて、やっぱり私には到底無理、と思いました。
楽しんでさらさら読めましたが、この作家の他の作品も読んでみたい!と思う程ではなく.といった感じでした。
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1日かからずに一気読みできる。
後半になっていくにつれて、少しずつ生きることに関して考えるようになった。
生き方にはそれぞれあるが、自分の思ったように生きようと感じた。
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内斜視が悩みで恋愛経験のない二十歳の京子と隣の七十八歳の万寿子の友情。初めの暴言や子供っぽいスカート捲りに不思議と嫌らしさはなく、説教風を吹かすことなく対等に扱ってくれるフェアな万寿子と服を買い旅行に行き過ごす日々にほっこりする。戦争中の昔話にしんとした気持ちになり、痴呆と必死な京子に老いを思う。
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引っ越した先の隣の家には意地悪なおばあちゃん。小学生がやるような嫌がらせ。絶対付き合える気がしないけれど、京子ちゃんと万寿子さんはいつの間にやら友達になる。側から見たら祖母と孫に見える二人。万寿子も万寿子さんだけど、京子ちゃんも京子ちゃんだ。似た者同士の印象。荻野さんも山本さんも結局はなんじゃそらー。はっきり言いなよー!後半は誰もがいつかは通る道。
2017/07/14
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一万円選書の中の一冊。
万寿子さんにあんな嫌がらせされて、京子はよく許したなーと感心しちゃいました。
意外とあっさりだった印象なんだけど。
私だったら絶対許さなくて、きっとこんな話にはならなかっただろうな。
仲良くなれば万寿子さん、ステキな人なのに。
京子が万寿子さんを慕う気持ちはわかる。
私もこんな年の離れた人とタメ口でお買い物行ったり旅行行けたら楽しいなーなんて思っちゃう。
でも京子の性格はつかみどころなくて感情移入ができませんでした。
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斜視の女の子の話から、恋愛へと。
このまま恋愛話に突入するのかと思いきや、仕事も恋も放り投げて、万寿子さんの元へいく京子ちゃんは清々しい。
終盤はとても辛く、私だったら耐えられるか・・・と不安や恐怖を覚えた。
もっと周りの人に相談すればいいのに、など思うところがあったものの、「戻ってきてよ」と叫ぶ京子ちゃんの言葉に胸が熱くなり、よいエンディングを迎えてくれたな、と思った。
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個人的にとても好きな物語でした。
社会人になったばかりの少しコンプレックスを抱く、京子と、孤独な老人万寿子さん。
友情に年の差なんて関係なくて
フェアな立場で物事を言い合える。
そんな関係、凄く難しいと思うけど
憧れてしまう。
また、読み返したくなる日が来るんだろうな。
Posted by ブクログ
斜視の京子と、引っ越し先の近所に住む万寿子さんとの交流。プラス、これまた近所にすむ山本さん(男性)と会社の同僚の萩野くん。特に多くの人物が出てくるわけではなく、比較的淡々と話は進む。メインは若い京子ちゃんとおばあさんの万寿子さん。最初の意地悪は結構刺激的だったけどね・・。少しずつお互いを理解しあい(まぁ主に万寿子さんだけど)年の差を超えた友情がはぐくまれていく。読みやすいけど、一つは急にもてたことのなかった京子ちゃんが山本さんと萩野君に好かれるって状況がいまいち理解できず?
万寿子さんは最後のほうはやはりぼけからくる症状で京子のこともあまりわからない感じにはなってしまうのだけど。二人で旅行したり、他人なのにそういう関係を最後にもてた万寿子は幸せだったんだろうな。きっとさみしかったはずだから。年寄ってそういう意味で扱いにくい・・。
京子はなにか変ったのかなー。いまいちそこがわからなかった。万寿子さんを通じて、変化はあったはず!でもわからずでした。
Posted by ブクログ
良いお話でした
一人暮らしの竹本京子さんは自分に自信がなく人付き合いがちょっと苦手
同じく一人暮らしの杉田万寿子さんは後期高齢者、ガーデニングを趣味にして、御近所付き合いが苦手
こんな二人の出会いはいやぁ~な感じ!
でも、お話が進むとなんだかステキに。。。
感情や人物描写が浅いのですが、そこが良いのかなぁ