あらすじ
年齢差を超えた友情を描く、感涙の物語。
「あなたがお隣に引っ越してきてから、わたしの人生はまた乙女時代に戻ったかのような活況を取り戻しました」
竹本京子、20歳。右目の斜視にコンプレックスを抱く彼女が、就職を機に引っ越した先で、変わり者のおばあさん、杉田万寿子(ますこ)に出逢った。
万寿子からさまざまないやがらせを受け、怒り心頭の京子。しかし、このおかしなやりとりを通じて、意外にも2人の間に、友情ともいうべき感情が流れ始めるのだった。
半世紀の年齢差を超えた友情が、互いの人生に影響を与えていく様を温かな筆致で描く感涙の物語。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
これは私の事かもしれない。
私の人生を小説に書いてくれたのかもしれない。
もちろん違うけど、、
面白かった。
こうやって年老いていくんだな。
悪くない。
Posted by ブクログ
先の展開が読めず、気になってしまい一気に読んでしまった。
帯に「感涙」というキーワードがあったので、後半に向かって構えて読んだが、私は涙はなかった。
私の知る「介護」の壮絶さの共感が感情を上回ってしまい、涙はなかった。
それよりも、万寿子さんと京子さん。
二人の「自分という芯の強さ」に感動した。
京子さんは俗に言う優良物件の男性2人との永久就職も選択肢もありながら、迷いながらも最後はそちらに行かず自分の足で歩いていくことを選択する。
万寿子さんは、ご主人が亡くなった後、自立した生活をし続け、最期は自分の最期を手紙にしたためた。
私自身、何かの選択で迷うことがあって、周りに意見は聞いても決めるのは自分と思っている。
だからこそ、2人の強さはとても眩しい。