あらすじ
地方書店発ベストセラー、遂に電子化!
「限界集落」、「市町村合併」、「食糧危機」、「ワーキングプア」、「格差社会」などなど日本に山積する様々な問題を一掃する、前代未聞! 逆転満塁ホームランの地域活性エンタテインメント!!
起業のためにIT企業を辞めた多岐川優が、人生の休息で訪れた故郷は、限界集落と言われる過疎・高齢化のため社会的な共同生活の維持が困難な土地だった。優は、村の人たちと交流するうちに、集落の農業経営を担うことになる。現代の農業や地方集落が抱える様々な課題、抵抗勢力と格闘し、限界集落を再生しようとするのだが……。
ルールは変わった!
老人、フリーター、ホステスに犯罪者? かつての負け組たちが立ち上がる!!ベストセラー『万寿子さんの庭』の黒野伸一が、真正面からエンタテインメントに挑んだ最高傑作! 地方書店発のベストセラー待望の文庫版を電子化!!新しい公共がここにある!
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Posted by ブクログ
"仕事柄、農家の方々のご自宅を回って定期的にご挨拶をすることがあった。
玄関の軒先で20分~30分世間話をしていく。
その農家さんいわく、農業に携わっている人間は生産ができても営業ができない。
ぶっきらぼうだし、営業という発想がない。
とコメントしていたのを思い出した。
本書は、限界集落といわれている生まれ故郷に久しぶりに帰郷したところから始まる。
その人物は元銀行マン、企業融資を担当し経営を理解しつくしている。
リフレッシュするだけに帰郷したはずが、村全員を巻き込み村の復興の旗振りをすることになる。様々な障害が立ちはだかる中、どうやって乗り越えるか?
娯楽小説としても楽しめるし、ひょっとしてこれなら実現できるかもしれない?と思えるもの、アイデアが詰まっている。
NHKでドラマにもなっているらしい。
ドラマも見てみたい。"
Posted by ブクログ
経営の達人?優と百姓の達人美穂がタッグを組んで、一発逆転ホームラン。
優と村の子供たちの間での小さな約束から、スタートというのも何とも素敵だし、
いろんな人たちが、役割を与えられて生き生きと動いていくのも素敵。
2人の間もハッピーエンドで楽しく読み終われたけれど、まだまだ先が知りたい感じ。
16万部突破!!の話題作
限界集落大逆転の勃興劇!!老人、フリーター、ホステスに犯罪者・・・かつての負け組たちが立ち上がる!ベストセラー『万寿子さんの庭』の黒野伸一の新境地!
Posted by ブクログ
親の故郷に息抜きのつもりで訪れた多岐川優が、その限界集落を、農業生産法人を立ち上げて、復活させる物語。
現実世界では、こんなに簡単に(といっても、途中資金繰りに苦慮したりもするが)再生できるのか、怪しいところが、過疎地で農業を営む人には元気をくれるストーリー。
村人のお婆ちゃんがいい味を出してる。(笑)
Posted by ブクログ
昔、私も農業をしたいと思った記憶があります。あれは中学の3年生の時。やりたいことや将来の夢など特に思いつくこともなく、祖父や叔父がやっている畜産農家をやってみたいと漠然と思うようになっていました。今思えば、飼育している牛が可愛く、戯れたいと思っていたことが強かったのではと思います。勿論、畜産農家の仕事はただ牛の世話をするだけでないことは承知しております。只、当時の私はそこだけを考え、「いいなぁ」と思い込んでいました。未熟な考えだったなぁと振り返ります。
田圃にはトラクターが必要で、一台用意するのも何百万と必要となるでしょうし、そのために確かな収穫量がなければ赤字になってしまいます。そんな世間の厳しさのことなど一つも考えることなく自分に都合の良い想像だけして、畜産を目指そうとしていました。
限界集落を栄えさせるために主人公とその周囲が奔走する姿は手に汗握りました。行政と村の確執をどのように払拭し、信頼関係を構築していくのだろうと考えながら読み進めていました。初めこそ、主人公以外の登場人物にはうんざりするような、キャラクターが多く見受けられましたが、村のみんなが一つの目標に、手を取り進んでいく中で共同精神が芽生え、結託していく変化が感じられました。特に、クライマックスでは必要な費用を捻出するために村人全員が奔走する姿は目頭が熱くなってしまいました。
最後には、結ばれる者も出てきてハッピーエンドでした。普段、ホラー小説やホラー映画しか見ていない私には、風光明媚な村を舞台に人々が農業を通じて成長していくヒューマンドラマを前に心が少し浄化されたような気がしました。
Posted by ブクログ
著者初読。本銀行員の多岐川優、現場主義のヒロイン美穂、美穂の父親で都会から出戻りの正登の視点が入れ替わり物語が進行。田舎の人は純朴なんていう幻想はなく、良い面も悪い面もある。現実ではスローライフを目指すもコミュニティに馴染めず挫折なんて話も聞きますが、ここではそんな事もなく。限界集落を株式会社化して復興しようという中で、ほどほどに幸運に恵まれ、ほどほどに不運に見舞われ悪戦苦闘する。ほとんどのみんなが前向きで読んでいてとても気持ちがよい。私だったら鉄平なんか絶対許せない笑。著者の他作品も読んでみたい。
Posted by ブクログ
うちの実家は大丈夫かなぁ、というコミュニティのあり方と、自分はどのように生きていくのかなぁ、という個人をあり方を少し考えてしまった。
まぁフィクションとして楽しむのが正しい本なんだろうけど、無視しきれない話なのでつい現実と少し結びついてしまう。
Posted by ブクログ
限界集落は日本全国で1万カ所以上あるんだって。。
そんな限界集落の一つ祖父の家がある止村を東京から来たエリート多岐川優が、農業で村おこしをしようと奮闘する話。
経営は玄人だけど農業に関してはど素人の優と、農業に関しては玄人の地元の人たち、そして都会から就農研修に来ている若者3人。
登場人物皆個性的でしかもワケアリ(笑)
交通の便も悪く年寄りばかりの限界集落など見捨てて、麓に統合してしまいたい自治体とのやり合いもあってすごくリアルだった。
食べるために大切な農業が廃れていくのはなぜなのかなぁ難しい。
個人的には綺麗な形の野菜にこだわりすぎてるが故の食品ロスも多いと思う、、
日本は食料自給率が低いっていうけど、食べられるのに捨てられてる野菜たちもたくさんあって、、
ふむふむ〜
Posted by ブクログ
地方の廃村間近の止村を東京のエリートが、経営力を駆使して救うお話。
農業の様子と、収益化を図るためにさまざまなアイディアを出す主人公を読んでいて活力が出てきた。
農業ではないけど、将来同じような境遇になるので背筋を伸ばさなきゃな…と痛感しました。
何事も勉強!資金力、そしてビジネスへの愛情が必要だと思いました。
村の人々の人間模様も個性のある野菜のくずたちのようで楽しかったです!
Posted by ブクログ
亡き祖父の暮らした過疎化した寒村に、ほんの骨休みのつもりで帰って来た、アメリカ留学や大手銀行に勤めた経験のあるエリート多岐川が、村を再び豊かにしようと、村全体を農業法人化していく話。食えない、儲からない農業をいかに儲けて、若者に魅力あるものにするのか。その工程も面白く、また登場する人々もワケアリなので、どんどん読める。ドラマ見てから読んだけど、設定以外全然違った!
Posted by ブクログ
面白かった!
日本のあちこちに限界集落ってあって、どこの町も頑張ってるんだろうなって思う。私の地元も私が子供の頃からすでに限界集落だったけど、まだ頑張ってるし、これからも頑張って欲しいと思えるお話でした。
Posted by ブクログ
ドラマ見た気がする・・・唐沢?
さて、ドラマと異なり三年の月日をかけた
限界集落を自活できるようにする取り組み
最初はジリジリとしたが、だんだんテンポ
良くなってきました
ラスト含めて良いですね
良い取り組みがマネされることもかいて
有りましたが、足の引っ張り合いだけは
辞めてほしい(あ、現実じゃなかった)
Posted by ブクログ
自分のやりたい事が書いてあった。過疎ってる地元で農業するってとこだけね。まぁ加工場ぐらいはやりたいかな。
農業に関する事、経営に関する事、そして少し恋愛も織り交ぜながら書いてあるので全く飽きないね。ちょっと大袈裟なとこもあるけど、まぁ自分の教科書みたいなもんかな。あー、トラクター乗りてぇなー。
Posted by ブクログ
限界集落と株式会社という矛盾したタイトルに惹かれて読んでみた。
主人公が田舎の人たちと関わりつつ徐々に成長していくようなストーリー。良かったです
Posted by ブクログ
限界集落を農業を基盤に立て直していく物語。
農業もフットワークとスピードと情報発信・・・
必要なものは他の業種と変わらない。
立て直すのも、それを維持するのも、
発展させるのも大変。
こんなにスムーズではないだろうけど。
Posted by ブクログ
筋立てには特にひねりもなく、主人公の多岐川優のガッツが微笑ましく、楽しいお仕事小説だ。ただ、実際の「限界集落」には「美穂」のような熱意と知力を備えた若い女性はいないし、農業体験の若者がそのまま居つくこともないだろう。
Posted by ブクログ
元エリート銀行マンの優が自分の故郷の限界集落を、農業を通じて村人と立て直すストーリー。
他の小説と異なり、リアリティさを感じた。
それぞればら撒いた不安因子がしょぼく解決するところや章の終わりにパパッと結果がまとめられるところが今一歩。
最後にはやっぱり一波乱あって、あかねが爆弾だった。けど、なんとか盛り返してハッピーエンド。やはり語り口のあっさりさが少々気になる。
Posted by ブクログ
企業のためにIT企業を辞職した優が故郷の限界集落で村民達と農業経営により町おこしする話。
農村の人口減少など問題だけでなく恋愛話もあり楽しく読めた。
個人的にはじいちゃんばあちゃんのやりとりや口調が楽しかった。
Posted by ブクログ
なるほどね...
て言う内容だけど、スト-リ-(展開)の先読みが出来るので
メモに取りたいくらいの、作家の想いを残して欲しい。
琴線に響く書き手の力量を問いたい。
作文ではないのだから。
Posted by ブクログ
日本全国には限界集落が1万カ所以上あるという。
限界集落とは、過疎化などで人口の過半数を65才以上の高齢者が占める地域であり、公共機能が低下している地域をいう。
無医村、公共交通機関、教育機関の廃止、郵便局や生活必需品を買う施設もない。
いわゆる「ないないづくし」の状態になっている地域が限界集落である。
黒野伸一著『限界集落株式会社』は、そんな限界集落を舞台にし、農業で村おこしを目指す物語だ。
都心のIT企業を辞めて、祖父の家がある限界集落に戻った主人公が村人を動かし、
村の存続を目標に、農業を軸に復興と活性化を行っていくストーリーはなかなか痛快である。
小説の世界とはいえ、地方を取り巻く今の行政のあり方にも一石を投じる内容であり、なかなか読ませてくれた。
Posted by ブクログ
過疎化が進み人口が激減。役場にも見放され、病院はなくなり路線バスも廃止に。いずれは麓の大きな市への移住を余儀なくされている止村に、一人の男がやってくる。
都会でエリート銀行員として名を馳せたこの男は、妻子に逃げられ、会社に見切りをつけ、起業するまでのちょっとした間のバカンスを過ごすつもりで、亡き祖父の家に滞在し始める。
止村の現状を見るうちに会社復興の血が騒ぎ、村人とときに衝突し協力し合いながら、限界集落の再建を担う。
収益至上主義の元銀行員と、現場至上主義の農村娘が、互いに切磋琢磨しながら進んでいく物語です。田舎再建ものって結構ある話ですが、現実的に描かれているところもあって最後まで読んじゃいました。
Posted by ブクログ
どうなる??どうなる??って、話しはありがちな設定だけど、結構楽しんで読めました。
ちょっと自信満々で強引な主人公だったけど、最後の方は村に馴染んで柔らかさが出てて良かったかな。
続編を探してるけど売り切れで無かった(T_T)
Posted by ブクログ
現実はこんなに簡単にいかないだろうと思いつつ…6次産業化のポイントを抑えた、分かりやすいサクセスストーリーで面白かった。最後が少し、あっけなくというか雑な終わり方に思えました。
Posted by ブクログ
2016年33冊目
小説なんだがビジネス書っぽい印象。
過疎でこのままいくと村が無くなってしまうという限界集落にIT企業を退職した1人の男がやってくる。
元々この村が祖父の出身地だったことだけの理由である。
ひょんなことから村の再立ち上げのために村全体を法人化し、再生を目指す物語
こんなに簡単に物事は進まないと思うが、なかなか楽しめる小説でした。
Posted by ブクログ
IT企業を辞職した優が人生の休息で訪れた故郷を過疎化、高齢化から再生させようと村民と力を合わせ有能に格闘する。農業描写が土を感じるふくよかさ。逃げて来た漫画家志望の若者の描いた野菜キャラクターで売り出すのも楽しげ。地道な進行で厚さが少しつらかったけれど、登場人物達の善人さや団結と大団円にほっこりした。
Posted by ブクログ
最初、文体が苦手…と思ったけど読ませるべく練られた構成でするりと読めた。登場人物の、自らの専門性を高めつつ新たな知見を得て成長していく姿が「いいね!」と思った。これ実際に携わってる人とかから見たらどーなんだろう、って機微とか設定の部分でどーしても薄っぺらい部分はあるけどまぁ面白かったです。
Posted by ブクログ
切り口が斬新で面白かった。実際にこんなビジネスはありそうな気もする。ただ、結末が思いの外あっさりでやや拍子抜け。登場人物も多いので致し方ないのかも。現役書店員の方が書かれた巻末の解説に響くものがありました。