黒野伸一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とにかく奈美江がなかなか痩せない。
これでもか!というくらい食べ続け、男にはだまされ、なんかさんざんな道を転がり落ちていくのに、「あーあ( ̄▽ ̄;)」とは思っても、そこまで哀れに見えなかったのは、やっぱり奈美江が、しっかりと、自分はこういう人間!っていう芯を持っていたからこそだと思う。
読んでる間中ずっと、続きが気になって仕方なかった。
男言葉で鋭いツッコミ(毎回笑えた!)を入れる奈美江が好きだったけど、
後半に、奈美江が自分のことを省みはじめたときに、
今までの奈美江の性格に対して、特に嫌悪感を抱かなかった自分も、性格悪いのかなーと思ったり、、、
こんなに欠点だらけなのに強い主人公はなかなかいない笑
ファットイズビューティフォーを巨女の集団が繰り返してるところとか、グロテスクとファニーのギリギリをいつもいっていて、読むのにも体力が必要な本だったけど、
最終的にただ人を傷つけるだけじゃない強さを奈美江が身に付けてくれてよかったなぁ。
でも幼なじみとの恋の結末は少し消化不良だったかも。 -
Posted by ブクログ
坂本家はサザエさんちと同じ7人家族。ニートの父「源一郎」、息子を溺愛する母「美香」、サプリ漬けの祖母、大仏似で短大生の長女「ナナコ姐」、美人系不思議ちゃんで高一次女「マミちゃん」、秀才の中一長男「源五郎」、そしてしっかり者の三女「ミキ」、以上の7人だ。
サザエさんちと同じ7人家族と言いながらも、そこにはお魚咥えたどら猫を追いかける人はいないし(やりそうなのはキャラ的にナナコ姐な気がするが)、「ばっかもーん!!」と息子を説教する頑固親父もいない(本書に登場するのはダメ親父です)。サザエさんちは何不自由ない幸せな家庭と言うことができるだろうが、坂本家はちょっと違う。色々な問題が起こって家族の絆が崩れていくのだ。まず、次女のマミちゃんが精神的におかしくなる。「口の中が変なの。青虫の臭いがするの」と言って、一日に5回は歯を磨くようになる。頭を掻き毟るようにもなり頭皮は瘡蓋だらけだ。気性の浮き沈みが激しくなり、ウザイぐらいミキや源五郎にちょっかいを出したり、自室に引きこもって読書に耽るようになった。年頃の女の子らしく、父と距離を置いてるのだが、一方の父は娘とコミュニケーションを取りたがる。そんな父の行動に対して嫌気が差したのか、イライラが自分のキャパを超えたのか、マミはゴルフクラブで父を後ろから襲い、精神病院送りになってしまう。
源五郎は学校でイジメられていた。勉強ができる源五郎を生意気だと思ってる同級生らによって、下校時に全員分の鞄を持たせられているところをミキは偶然見てしまう。また、ミキが引き出しの中にためていたお金をちょこちょこ盗むということもするようになった。誰にも言えないつらさと誰にも言いたくない男のプライドが感じられる。
ミキもクラスで孤立していく。クラスには戸栗さん率いる大所帯のグループがあって、大半の女子はそこに属している。群れることを好まないミキの元には横山と齋藤という女子が来ていたが、その二人もやがて戸栗グループところになびいていき、代わりに「大福(おおぞえ)さん」という太めの女子が来るようになった。大福さんは皆から「臭い」と言われ(実際には臭くないのだが)、嫌われていた。その大福(嫌われ者)と友達であるミキに対して、「大福の友達だから関わっちゃいけない」みたいな圧力が戸栗グループの幹部からあったのだろう(本文に明記されてるかどうか忘れた)、無視しようぜみたいな空気になってしまったのだ。
しかし、ある日、戸栗さんと「大福さんが痩せれるかどうか」賭けをすることになった。大福さんが痩せれば、戸栗さんは大福さんと仲良くする、大福さんが痩せなければ、ミキは戸栗さんの言うことを何でもきくことが賭けの対象だ。結論を言ってしまうと、賭けに勝ったのはミキで、痩せた大福さんは美人になったためイジメもなくなる。坂本家に目をうつせば、父は仕事を見つけ、弟の源五郎のイジメもなくなり、マミちゃんは父を避けなくなった。ということで、全ていい方向に行って終わるのである。上手くいきすぎた感があって、僕は少し不満だったのだが。
イジメに関して少し意見させて頂くと、なんというかまあアホくさいなと思ってしまう。怒りを通り越して、もはや呆れる。僕がミキと同じ14才の頃、幸いにも僕はイジメられたことはないんだけど、クラスの中にはイジメられてる子はいた。殴る蹴るという目に見える暴力ではなく、本書のようなハブるという目に見えない陰湿なイジメ。僕からしてみれば、別にその子は何ともないのに、「発言が生意気だ」とかくだらない理由でハブられてたわけだけど、もうハブってる本人たちが可哀そうでしょうがなかった。そうゆうイジメをゲーム感覚で楽しむ人ってのはさ、自分の居場所を確保したいんだよね。ホントは自分がいつハブられるのかビクビクしてる。だから、同じ思いをもった奴らと群れてそうゆう行為をしてしまうんだろうなあ。だから、ミキのようなはっきり物言う人と(本の中だけど)出会てよかった。はっきり言われれば納得できることも多いだろうし。最近始まったことではないけど、掲示板に友達の悪口を書きこむ等のニュースを聞くと、嫌な世の中になったなあと感じます(感じてる本人まだ22歳なんですけどね)。イジメってなくならないのかなあ。