黒野伸一のレビュー一覧

  • 万寿子さんの庭

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    引っ越し先のアパートのお隣に住むおばあさん。
    しゃんと姿勢の良い立ち姿に、何となく好感を持っていた京子だけれど、勇気を持って挨拶した彼女から帰ってきた言葉は「寄り目」。
    斜視である事を気にしていた京子にとって、とても傷つく言葉。

    そんな出会いにもかかわらず、そして祖母と孫程年の離れた2人であるにもかかわらず、京子とおばあさん(万寿子さん)は、遠慮のなくものが言い合える女友達として、深い友情で結ばれていく。
    けれど、万寿子さんは時々、深い目をしてぼんやりする事が増えていって…。


    少し切ないけれど、オドオドと自信がなかった京子が、万寿子さんと過ごすうちに少しずつ逞しくなっていく様子は清々しく

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    2020年05月31日
  • 限界集落株式会社

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    面白かった!
    日本のあちこちに限界集落ってあって、どこの町も頑張ってるんだろうなって思う。私の地元も私が子供の頃からすでに限界集落だったけど、まだ頑張ってるし、これからも頑張って欲しいと思えるお話でした。

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    2020年05月10日
  • 長生き競争!

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    この作者、老人と若者を取り合わせた話がホントに上手いですね。
    どんどん人が死んでいくのに、悲壮感がないというのも素晴らしい。
    コロナ禍のstayhome期間に読んだ本として、印象に残りそうです。
    きっとあの掛け金は、初恋の彼女の残りの人生を豊かにしてくれることでしょう。

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    2020年05月03日
  • 国会議員基礎テスト

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    面白かった!
    号泣県議や育休不倫議員、さらに首相のお友達への大学誘致など、リアルな問題も取り上げられていて、改めてこれが実在している日本の政治のどうしようもなさを痛感した。
    物語は、「政治家にも試験が必要ではないか?」という問いがメインテーマ。典型的な世襲議員の秘書として苦労した橋本が、「政治家にだけ試験がないのはおかしい!」という思いを持って自らが政治家になろうとする話。
    面白いのは、橋本自身が夢と理念だけの政治家ではなく、汚い手を使うことも厭わない、いわゆる政治のプロである側面があること。
    そして物語は、橋本と、いわゆる与党の重鎮議員、そして元世襲議員で橋本に地盤を奪われた若手ボンボンの3

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    2020年04月16日
  • 国会議員基礎テスト

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    国会議員に必要な基礎知識って何だろう。政治の仕組み、経済、今の社会が抱えている問題とその解決策?テストのためにテスト前にだけ猛勉強をすることが本当に必要なのか?今、何が問題なのかを真摯に考え続けること、人々の声に耳を傾けること、それを国会という議論の場に届けること。そして、自分はどう考えるかということを表明できることが大事なのではないだろうか。どんなことも簡単に解決策も対応策も見つからないし、劇的に変化すること、改善することなんて期待してはいけない。ただただよりいいものを見つけられるように、作ることができるようにすることなのではないか。

    今の問題は、国会議員が何をしているのかを知らないという

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    2020年02月26日
  • 万寿子さんの庭

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    読みはじめは、嫌なお婆ちゃんだなと思っていたが
    徐々に、年齢差を越えた二人の関係を羨ましくさえ思った。
    初作家さんだったので他の作品も読んでみたいな。

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    2019年12月08日
  • 限界集落株式会社

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    ドラマ見た気がする・・・唐沢?
    さて、ドラマと異なり三年の月日をかけた
    限界集落を自活できるようにする取り組み
    最初はジリジリとしたが、だんだんテンポ
    良くなってきました
    ラスト含めて良いですね
    良い取り組みがマネされることもかいて
    有りましたが、足の引っ張り合いだけは
    辞めてほしい(あ、現実じゃなかった)

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    2019年10月30日
  • あさ美さんの家さがし

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    家ね〜。欲しい人は欲しいのかも。
    無理せず身の丈にあった物件であれば、安心できるものになるのかもしれないけれど、背伸びすると途端に生活が苦しくなりそうだわ。
    家にまつわるあれこれに、なるほどと読む。
    あたしは、住めるところがあって何よりって感じで今後も過ごすことにする。持ち家なんていらないや。

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    2019年05月01日
  • 限界集落株式会社

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    自分のやりたい事が書いてあった。過疎ってる地元で農業するってとこだけね。まぁ加工場ぐらいはやりたいかな。

    農業に関する事、経営に関する事、そして少し恋愛も織り交ぜながら書いてあるので全く飽きないね。ちょっと大袈裟なとこもあるけど、まぁ自分の教科書みたいなもんかな。あー、トラクター乗りてぇなー。

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    2019年04月18日
  • AI(アイ)のある家族計画

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    こんな日常があと数年で実現するのではないだろうか?
    少し前のドラマや映画を観ても、携帯電話の進化にびっくりするくらいだしね〜。
    道具の進化に伴い、それを使ったやり取りの方法も変化してくるように思える。
    さて、どんな未来がやってくるのだろうか?

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    2019年04月08日
  • 限界集落株式会社

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    限界集落と株式会社という矛盾したタイトルに惹かれて読んでみた。
    主人公が田舎の人たちと関わりつつ徐々に成長していくようなストーリー。良かったです

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    2019年03月03日
  • 脱・限界集落株式会社

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    脱—を読んだよ。
    これ、限界集落株式会社を先に読むべきでは?
    どこもかしこも、今や似たようなお店ばかりだもんね。コンビニや大手スーパーとかさ。田舎に住んでいるのに、田舎だと思うのは家の近所の田んぼや畑をみているときくらいのもんよ。市街地に出たら、似たようなお店ばかり。
    だから、余計に個人で特徴的な商品を取り扱っているお店は応援したくなっちゃうわ。少々高くても納得できるなら買うという具合に。

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    2019年02月28日
  • AI(アイ)のある家族計画

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    AIの発展した世界の中で起こった殺人事件。それと遠い存在だった中級家族が巻き込まれていく話。
    難しいテーマなのに読みやすかった。こんな世の中は、あと10年くらいしたらありえるんじゃないかと思うとゾッとする。ラストは人によってホロリとする感想なのかな?私にとってはホラーだと思うけど。受け取り方はそれぞれ。

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    2018年10月29日
  • 限界集落株式会社

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    限界集落を農業を基盤に立て直していく物語。

    農業もフットワークとスピードと情報発信・・・
    必要なものは他の業種と変わらない。

    立て直すのも、それを維持するのも、
    発展させるのも大変。

    こんなにスムーズではないだろうけど。

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    2018年10月08日
  • AI(アイ)のある家族計画

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    舞台は人工知能が高度に進化した日本。 アンドロイドが高度に発展することによって、人間の仕事が減り一部ではアンドロイドが治めたほうが上手くいく時代。 人間の感情などをデータという形で処理していけば感情を持つ機械、人間らしく振る舞う機械の実現はそう遠くない未来かと思われる。いや、もはや人間らしく振る舞うのではなく、人間そのものになるのではないのか。そういうIF。

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    2018年10月05日
  • AI(アイ)のある家族計画

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    ネタバレ

    AIが発達した社会では、「こういうこともありえるよね」と思える描写が多く、「フィクションだから」と割り切れないところもありました。
    また、介護や思春期の子どもを抱える家庭の辛さ、大変さも描かれていて、読み応えもあります。

    オチもリアリティがありましたし(エピローグでは「救い」がありすぎるようにも感じましたが、それもアリかも)、人口知能がどのようにアルゴリズムを働かせて「思考」しているのか、が(実際には違っているとしても)それらしく描かれていてストレス無く読むことができました。

    要するに、人が相手であろうが、AIが相手であろうが、どういった意図で発言や態度を表明しているのかを考えて(想像して

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    2018年06月27日
  • AI(アイ)のある家族計画

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    人工知能がより幅をきかせている未来のお話。アンドロイドの恵はおじいちゃんおばあちゃん、主人、その子供(娘・息子)と住み、家政婦として仲良く暮らしている。各登場人物たちはAIとのやりとりや幻想に苦労する。そんな中、近所で、AIが犯人だという殺人事件が起こる。殺人事件の犯人は、恵は…。アンドロイドが生活の中で一層働き、会社ではドローンの上司がやってくる、人間は思考や友情関係など把握され、大多数の仕事が奪われるため富裕層は都会に住み、極貧層が地方に住むようになる。ある一つの可能性の世界だな。『10年後の仕事図鑑』も今ちょうど読んでいるので、AIを絡めた様々な未来を想像してしまう。今までにないスピード

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    2018年06月21日
  • 長生き競争!

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    ネタバレ

    評価は4.

    内容(BOOKデーターベースより)
    「どうせなら金を賭けないか?誰が一番長生きするか」聡、弘、明男、正輝、博夫、規子の6人は、小学校時代からの幼なじみの76歳。全員ヒマな上、比較的元気なので、時折同窓会を開いている。しかし話題は、暗いものばかり。そんなある日、6人の中でも最も明るくマッチョな明男がそんなラテンな提案をする。皮肉にも、酔狂な賭けを通じて彼らはお互いのことをよく知るようになるのだが…。生と死、老いと人生を切なくもユーモラスに描き、高齢化社会を希望で照らす、ヒューマン・エンタテインメント。賭け金総額五千七百万円、『長生き競争!』ここに開幕。

    年寄りの老後の?むちゃな

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    2018年06月13日
  • AI(アイ)のある家族計画

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    AIの発達によって、アンドロイドの能力や限界を想像しやすくなったように思います。
    とはいえ、まだまだアンドロイドが具体的になったわけではないですが、この本は、アンドロイドについての、ある一つの想像の形を小説として表したもの、と言えると思います。

    若干、設定として不自然というか強引なところがあるように思いますが、もしかしたら、こういう未来もありうるのかも、とは思いました。

    ちなみに、表紙(カバー)の絵は、本文とは関係ありません(笑)。
     ※少なくとも自分は、関係ないと思いました。

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    2018年05月20日
  • 脱・限界集落株式会社

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    いかにもありそうな、胡散臭い「開発計画」。最終的に不動産を手に入れようとする資本の論理が、実際にはほぼ実現しないであろう甘々のビジョンで釣って素人を騙す、っていう図式だろうか。

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    2018年10月14日