黒野伸一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
限界集落は日本全国で1万カ所以上あるんだって。。
そんな限界集落の一つ祖父の家がある止村を東京から来たエリート多岐川優が、農業で村おこしをしようと奮闘する話。
経営は玄人だけど農業に関してはど素人の優と、農業に関しては玄人の地元の人たち、そして都会から就農研修に来ている若者3人。
登場人物皆個性的でしかもワケアリ(笑)
交通の便も悪く年寄りばかりの限界集落など見捨てて、麓に統合してしまいたい自治体とのやり合いもあってすごくリアルだった。
食べるために大切な農業が廃れていくのはなぜなのかなぁ難しい。
個人的には綺麗な形の野菜にこだわりすぎてるが故の食品ロスも多いと思う、、
日本は食料自給率が -
Posted by ブクログ
最初はたくさん出てくる登場人物の名前が覚えられずに困惑していたが、この本は続編だったらしく過去作の登場人物をファンサービス的に出しただけだったかな?
(ベジタ坊の作者や佐藤の両親など、それ以降はあまり登場しない登場人物も多かった)
章が進むごとに主任の正体や多岐川優の内面性などあえて明かされなかった部分が明かされていくのは楽しかった。
そして何より、多岐川優を元に商店街が活気を取り戻していく様は納得感があった。
よくあるご都合展開ではなく、「あーたしかに」って思うことばかりだった。
ただラストが唐突というか、あっけなく終わった感じはある。
勝手に自滅するなら、仮に今まで何もしてなくても計画 -
購入済み
「家」を媒体にした物語
ストーリーの真ん中に「家」をおいているが、実際にこの作者が描きたかったことは、登場人物たちの生活 家族関係 人間関係なのだと思う。「家」はあくまで媒体の一つにすぎないと感じた。いろいろな社会問題を取り上げながらも、それほど暗く深刻にならない語り口はいいと思う。
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Posted by ブクログ
ネタバレ先の展開が読めず、気になってしまい一気に読んでしまった。
帯に「感涙」というキーワードがあったので、後半に向かって構えて読んだが、私は涙はなかった。
私の知る「介護」の壮絶さの共感が感情を上回ってしまい、涙はなかった。
それよりも、万寿子さんと京子さん。
二人の「自分という芯の強さ」に感動した。
京子さんは俗に言う優良物件の男性2人との永久就職も選択肢もありながら、迷いながらも最後はそちらに行かず自分の足で歩いていくことを選択する。
万寿子さんは、ご主人が亡くなった後、自立した生活をし続け、最期は自分の最期を手紙にしたためた。
私自身、何かの選択で迷うことがあって、周りに意見は聞いても決めるの