作品一覧

  • アイ・アム まきもと
    3.3
    1巻693円 (税込)
    小さな市役所の市民福祉局に勤める牧本壮(48)。全く空気が読めない、全然人の話を聞かない、なかなか心を開かない。そんなコミュニケーション下手の彼に与えられた仕事は、身寄りがなく独りで亡くなった方を無縁墓地に埋葬する「おみおくり係」。そこで導かれた「まきもと」のちょっと迷惑なおみおくりのルール3カ条とは、 ①葬儀は絶対にやる (たとえ遺族が求めてなくても) ②参列者をなんとしてでも探しだす (たとえ身寄りが無いと警察に言われても) ③納骨はギリギリまでしない (たとえ置き場所がなくても)ある日、牧本は身寄りがなく亡くなった老人・蕪木の部屋を訪れ、蕪木の娘と思しき少女の写真を見つける。新任の局長が「おみおくり係」の廃止を決め、蕪木の一件が“最後の仕事”となる牧本は、娘を探し出し、また葬儀に一人でも多くの参列者を呼ぼうと奔走する。果たして、牧本の最後の「おみおくり」は無事行うことができるのか?

ユーザーレビュー

  • アイ・アム まきもと

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    主人公の牧本は、周りと協力して何かを成し遂げるわけではないが、自分の大切にしていることに従って生きることによって周りの心を動かした稀有な人物として描かれる。自分の大切にしていること以外に、ついては何を言われても暖簾に腕押しだが、大切にしていることを否定されると断固として拒否し行動することで結果を出すという、とても極端な人物ではあるが素直にすごいなと感じた。最後は死を迎えるがもう少し報われても良かったのではないかと感じる。

    0
    2022年12月13日
  • アイ・アム まきもと

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    短くてサクッと
    曲がった表現がなく
    マキモトのように真っ直ぐな書き下ろし本
    最後にマキモトが死んでしまうとは思わなかった

    大前提に阿部サダヲを想像しながら読んだからか、
    所々、阿部サダヲならこういう顔して芝居してるのかなと想像しながら読めてファンとしてはそういう意味でも楽しかった

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    2022年12月12日
  • アイ・アム まきもと

    Posted by ブクログ

     本書は、第70回ヴェネツィア国際映画祭で監督賞他を受賞した、ウベルト・パゾリーニ監督・脚本の『おみおくりの作法(Still Life)』(2013)をベースに、倉持裕さん脚本の映画『アイ・アム まきもと』(2022)を、黒野伸一さんが書き下ろした小説版です。

     主人公の牧本壮は48歳、市役所福祉課おみおくり係職員。飲み込みが遅く、ピントがずれているのですが、仕事に対する態度は真面目で手抜きをしません。最大の武器は「共感力」なのでした。
     不器用だけど、優しさと決してめげない牧本の行動が、やがて身を結び…、でも最後はとても切ないです。詳細は是非ご一読あれ!
     200p程度で読みやすく、通勤・

    0
    2022年12月09日

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