榎本博明のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレタイトル「薄っぺらいのに自信満々な人」ということで、令和現代の若者が陥りやすい薄っぺらな人がどうやって形成されるか、薄っぺらにならない為にはどうしたら良いか詳細に書かれていた。
SNS時代の今、すぐに他者と繋がれるからこそ1人でいれる力が求められると筆者は主張している。AI、検索エンジンで求める答えがすぐに出る現代で、1人の孤独な時間こそ自分の内面と向き合え、いろんな角度から思考の整理など内向的な営みが出来るという点に納得した。
薄っぺらい人にならない為に、いろいろな部署、年代の人と関わり、多様な視点を取り入れる事が重要とのこと。30歳になり転職を視野に入れている中で、背中を押してくれる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
サクサクと、2時間くらいで読むことができた。
若者に限らず、昔から言われているテーマだが、この手の本を読んだことのない人にはいいと思う。
いろいろなことに興味を持つと視点が広がる、ネガティブな方が注意するからうまく行く、ということは、あながち嘘でないと思うので、仕事に悩んでいる若い方がキャリア本として読んでみると思った。
やってみると意外と面白い、嫌だったけど思い返せば地肉となった仕事は多く、一方、一時的に苦労を強いるし、結果を保証できないので、このご時世では難しいかもしれない。
いいかどうかは別にして、ビジネス文書の読解力についてはAIである程度解消できるようになるかもしれない。 -
Posted by ブクログ
『は?今、ケンカ売りました?』
…え、なにもしてないのに。
そんな経験、ない?
ーーーーーー
かかわると面倒くさい人
榎本博明
発行:日経BP・日本経済新聞出版
発売:日経BPマーケティング
ーーーーーー
この本は、
“面倒くさい人”の頭の中をのぞかせてくれる。
ピピピッ
「敵意」感知
ピピピッ
「見下され不安」感知
→ “攻撃された”と感じてしまう回路が、先に動く。
たとえば——
・心のクッションが薄く、衝撃をそのまま受ける
・出来事ではなく「解釈された意味」で世界を見ている
・“敵意帰属バイアス”が働く
つまり、
同じ言葉でも、
まったく違う意味で届いている。
本当は、
「面倒くさい人」なんていないのかもしれない。
ただ——
感じ方や受け取り方の“強さ”が違うだけ。
『意味わからない』で終わらせるか。
少しだけ、のぞいてみるか。
相手の中にある“困り感”に気づけたとき、
少しだけ優しくなれる気がした。
うまく共存するために。
まずは、ここから。
ふつうは良いことがあっても嫌なことがあっても、心の中のクッションによって衝撃が和らげられるため、それほど極端な反応にはならない。
心の中にクッションをもたないため、衝撃を和らげることができないのだ。
事実をどう受け止めるかという「心の世界」=「解釈された意味の世界」を生きている。
レジリエンスとは、このところ教育界でも注目されている心の性質で、復元力と訳される。もともと物理学用語で弾力を意味するが、心理学では回復力、立ち直る力を意味する。
本人が常に「勝ちー負けの図式」を強く意識しているため、勝手にマウンティングされたような気分になるのである。
本人の中に激しい対抗心があるため、相手には何の意図もなくても、勝手に挑発されているように感じ取っていしまうのだ。そこにあるのが、「敵意帰属バイアス」という認知の歪みである。
セルフ・ハンディキャッピングとは、印象操作の一種で、万一失敗したときに無能な奴だと思われないように、あらかじめ自分にハンディを負わせることである。
ひとつは、子どもの頃、親から十分に関心を向けてもらえず、共感や受容がなかったため、自尊心感情が健全に育っておらず、自信をもつために他者による称賛を過剰に求めるようになる、というパターンである。もうひとつは、子どもの頃、親が甘やかしてチヤホヤしすぎたため、自分は特別といった意識が以上に発達し、他者に対して過剰な称賛を求めるようになる、というパターンである。
敵意帰属バイアスをもつ人は、相手の何気ない言葉や態度にも敵意を感じ取り、ときに親切心による言動にさえ勝手に敵意を感じ取り、自分に敵意を向けてくる相手への報復という意味で、相手に対しての攻撃行動を示すことになる。
そうした敵意帰属バイアスというような認知の歪みの背後には、「基本的信頼感の欠如」や「見下され不安」が潜んでいると考えられている。
一方、基本的に人のことを信頼していない人物は、人に対して常に警戒しており、人の言動にも裏があるのではないか、敵意があるのではないかと用心深くなる。それが高じると、相手には何の悪意もないのに敵意帰属バイアスが生じ、勝手に敵意を読み取り、反撃にでたりしてしまう。また、自信がなく「見下され不安」を抱えるものは、「バカにされるのではないか」「軽くみられるのではないか」といった不安が強いため、人のちょっとした言動にも「バカにしている」「軽んじている」などと言った歪んだ解釈をしやすい。
性格的に人の態度や言動に対して非常に神経過敏なのだ。ちょっとして言動に一喜一憂したり、慣れない場面では大いに動揺したりと、他人の言動や状況に過敏に反応する。
従来、自己愛過剰な人というと尊大で自分を押し出すタイプばかりがクローズアップされていたが、人から認めてもらえないのではないかといった不安が強く引っ込み思案なタイプもあるということが専門家の間の共通理解になりつつある。
めんどくさい人を読む5つのタイプ
①理論型 理屈に合わないことは納得できない
②政治型 「支配ー被支配」で人を見る
③社会型 友愛に価値を置き、面倒見が良い
④審美型 自分のスタイルを保つことが大事
⑤経済型 役に立つか立たないかに重きを置く
あまりにも衝動的で人間関係に支障がある場合は、境界性人格障害という一種の病理とみなされる。
境界性人格障害とは、感情面も人間関係面も極端から極端へと変動しやすく、衝動がむき出しになりやすいタイプの病理である。情緒が不安定で、衝動を抑えることができず、欲求不満に耐える力が乏しい人物というのは、どこにでもいるのだ。そのうえで、人間関係も不安定で、攻撃性やときに自己破壊性が目立つときは、境界性人格障害を疑うことになる。その根本にあるのは、自分がどのような人間かわからないというアイデンティティの障害である。自分がわからず、自信がないために、感情面、行動面、自己意識面のさまざまな不安定が生じると考えられている。
そのような人物は自分に価値が感じられないイライラがあり、攻撃性が自分に向かいやすい自暴自棄な自己破壊的行動に出ることもあればm攻撃性が他人に向かうこともある。相手を理想化して、全面的に頼ったり、期待したり、かわいがったりしていたかと思うと、見損なったとか裏切られたとか痛烈に批判し、こき下ろすようになるなど、人に対する評価が極端から極端へと揺れ動くのも、自身のなさゆえのものと言える。機嫌よくしていたかと思うと、ちょっとしたひと言に烈火のごとく怒り狂うというような、激しい感情面の変動も、境界性人格障害の特徴である。
自己モニタリング傾向のチェック方法213ページ
「かかわると面倒くさい人」の心理法則を示し、うまい共存の仕方を工夫するヒントを与えることができるかもしれない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ心理学の視点から、職場にいる「あの人」はどうなっているのか、という疑問を紐解く。
私は自分について少しでも紐解きたいと思いながら読む。
このまえもこんな感じで記憶の本をざっと読んだけれど、
ここでも記憶について、また新しい言葉などが出てきた。
回想記憶と展望記憶。
過去に出来事についての記憶が回想記億。
未来にしなくてはならないことについての記憶が展望記憶。
展望記憶が弱いとよく忘れ物をする。
展望記憶には、何かすべきことがあるということ思い出す存在想起の機能と、具体的何をすべきかを思い出す内容記憶に分けられる。
回想記憶のうち、自分自身にまつわるものを自伝的記憶という。後半まあまこれについても書かれていて興味深い。
回想記憶が問題解決力にかかわる側面は、判断や対処法について過去経験から引き出したりするから。
加えて自伝的記憶はモチベーションにも関わる。引き出した記憶に結び付いた感情に、今の自分が影響される。ポジティブな気分をもたらす記憶へのアクセスを良くしておく、など心理状態の管理に活かすことができる。
… -
Posted by ブクログ
ネタバレ思ったよりもすらすら読める著書。
身近な面倒くさいひとを思い浮かべながら読むだろう読者の気持ちを代弁する合いの手が豊富だからだと思われる。あと具体例が多め。
「というよりも、面倒臭さにうんざりしている。」
「無駄な儀式をしているようで、ほんとうに面倒くさい。」
「できることならかかわりたくないと周囲のだれもが思っている。」などなど。これは爽快。
うんざりさせられている側としては同意できて読みやすい。ただし、自省するならその言葉は自分に刺さるため、どうか事実と感情とを切り離して読むべし。
本書の核は第二章・第三章、面倒くさい人の心理とそのメカニズム。
面倒くささは結局価値観等の相性で決まるので、相手の背景を読み解いて自身の解釈を変えることで対処するしかない。そのために相手の理解が重要なのだ。
本書を役立たせるには、思い浮かべた奴がどのタイプを内包するか分析して精神的な優位に立つことじゃないかしらと思う。
自分の上長は、相手の視点を想像する能力・自分の感情をコントロールする能力に乏しい、自己モニタリング傾向の貧弱な例かな。多くの人と相性悪いんじゃないかな。 -
Posted by ブクログ
非常にわかりやすい新書でした。さすが、ちくまプリマー新書。
榎本さんの研究内容に興味を持ったので他の新書も読んでみたい。第五章でちらっと紹介されていた『「対人不安」って何だろう?━━友だちづきあいに疲れる理由』が気になっている。
【疑問】「高校生の意識調査」に関して。
「自分はダメな人間だ」で「よくあてはまる」と答えた日本の高校生は、1980年に12.9%
ほめて育てるといった風潮の中で育った者が高校生になっている2014年には、「よくあてはまる」という日本の高校生は25.5%
2014年に数値が向上しているのは、携帯が普及して、SNSを見て他人と自分を比較するようになったからなのではないか?と疑問に思った。他人と比較してしまい、「自分はダメな人間だな〜」と感じることが良くあるため。。。
他の国に関しても同様に「よくあてはまる」と回答した割合が大きくなっているのであれば、SNSが原因の一つであるという仮説が立てられるのかもしれない。そういった研究があれば面白そうだな〜と感じた。 -
Posted by ブクログ
記憶のすれ違いは仕事をする上では誰もが日常的に経験するだろう。言った言わない、前回言った事と違いますよね、なんて会話が日々周囲の人間との間で交わされる。私も上司や部下との間にそういった感情をしばしば持つし、あまりにそういった発言が多い部下との会話は、録音しないまでも、パソコンのメモ帳に何時何分何について(誰が)発言した、と言う事を記録している。特に仕事上のトラブル関連の報告は、こちらが強く突っ込むと意見をコロコロ変える人がいるから、発言を細かに記録して、前半と後半で全く違う事を言っている事に気づきながらも、それをその場で本人に「矛盾」として伝える事なく、何故そういった発言に変わっていったのか、後日の教育に役立てている。その場で指摘しないのは、大抵話がまとまらず、相手もそんな事は言っていないと(メモしているのだから間違いなく言ってはいるのだが)話が平行線を辿り、全く建設的な会話にならないからだ。
だがメモしている場合を除いて、時間がある程度経過してしまった内容については、自分の記憶に絶対の自信がある訳ではないから、良くある「押し通す」事はせずに、相手の言う事を理解しようと、自分が間違っている可能性を前提に会話する様に気をつけている。管理職の立場になられた方なら、一つの仕事、一人の部下と対峙する訳ではないから、特定の内容だけをはっきり明確に覚えて済む話ではない。膨大な量の仕事を抱えて、膨大な情報が報告から入ってきて、膨大な数の判断をしているはずだ。だから細かい内容など全て克明に記憶できないし、相手がそう言うなら、それを前提に解決策やら指示やらしていかないと、それこそコンフリクトの嵐の中で前に進む事は出来ない。
本書は心理学者である筆者が、そうした記憶違いによる「同じミスを繰り返す」要因を分析する内容となっている。過去の事を誤って記憶するメカニズム、先のこと(予定)を忘れてしまうメカニズム。それらを回想記憶、展望記憶という言葉を使って解りやすく説明している。前者は記憶を呼び覚ましたタイミングでその状況に応じて都合良く作り変えられてしまうこと。これについては私も頻繁にそうなってしまっている自覚がある。何故なら会話の流れの中で、細部にわたって覚えているはずの無い内容を解りやすく伝えたいが為に、流暢に説明する自分を、聴く側の立ち位置にも置いて話している事があるからだ。それはまるで、自分が自分に対して説明している感覚であり、時には自分で「話が長いな」と心のうちでツッコミを入れている。そういう時の話は良く「盛る」と表現される様に、内容が事実から飛躍したりする。だが大凡誰かとの会話は「盛る」同士の内容にならざるを得ない、というのも仕方の無い事だと思われる。それも記憶違いに該当するだろうし、それを繰り返すと、いつの間にやらそれが事実や経験であったかの様な記憶にすり替わる。
展望記憶については、私も記憶しなければならない状況によっては、軽く聞き流してしまったり、他の事に気を取られている事が多いから(特に仕事では常に忙しく頭を回転させなければならない)、スケジュールのアラーム機能を利用して、うっかりを防止しようとするが、これも忙しさに比例して、1日のアラームが10個を超えてくると、やや諦めも出てくる(忙しさに甘んじてる、と指摘されようが、無理なものは無理)。
本書を読めば、そうした記憶によるトラブルの発生原因やそれに伴う問題の発生抑止に繋がる事が多くわかってくる。その上で、完全にそれを防ぐ事は出来ないし、防いだところで、逆に日常や人生の中に面白みを失ってしまう事もあるから、原因を掴んでおくというレベルに止めようとも思う。何故なら、その記憶のかけ違いや、誤った記憶が、本来経験できなかった素晴らしい体験やあり得ない様な悲しい出来事を、疑似体験したかの様な、人生の充実度に繋がるものだと理解する。それが行き過ぎれば、ただのホラ吹きで終わってしまうが、誇張、盛るといったレベルは、人生をより楽しく深いものにしてくれるはずだ。
記憶はそれを記録するタイミングにおける、自分の心理状態が大きく影響する。楽しい気分で楽しく記憶するか、悲しい気持ちで、悲劇ばかりの記憶を作るかは、その心理状態に左右されるから、少なくとも、今日一日できる限り楽しい気分で楽しい記憶を一つでも刻んでおきたい。そんな気分にさせてくれる一冊だ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ人に気持ち良くしてもらって当然
という感覚の人がいることは発見だった。
解決策は特攻薬ではなく、
地道にその人の能力を
鍛えていくことが主に書かれてあった。
会社に入ってどうせ鍛えないといけないなら
学生のうちに鍛えてあげた方がいいかもと思う。
褒める教育が良くないのか。
いや、そもそも社会が変わっていないのに
教育を変えてしまったことが問題なのか。
褒める教育を受けた人が社会に出ることで、
今よりポストが上がって
発言力を持つようになれば
社会が変わるのか。
海外の文化を取り入れるときは
教育だけじゃなく、
ビジネスについても取り入れないと、
齟齬が起きるのかもしれない。