木皿泉のレビュー一覧
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西瓜のお化け提灯、基子さんの独立記念紅白饅頭、
間々田さんのプチ整形[笑]
後半も、葛藤しながらもみんなで過ごす明るい時間が
ゆっくりと流れるハピネス三茶。
人間が時として持ってしまう焦げた感情。
でも、それを否定じゃなく
そういうものは誰だって持っているけど、恥じなのは
そのどうしようもない感情を人にぶつけてしまうこと。
どんな嵐もきっと過ぎ去るから、どんなに自分が荒れ狂っても
元の自分が戻ってくるのを信じて、じっと我慢するしかないと
教えてくれる夏子さん。
オマケのそれから10年後のハピネス三茶。
ゆかちゃんとの約束を果たしに帰ってきた夏子さん。
泣いたり笑ったり少し変化したりしなが -
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待ちに待った「すいか」ノベライズの文庫化!!
あのすいかの世界を文章で噛みしめて脳内で
映像を展開できる幸せ♡
古い木造の家に小さな庭、伸び放題のひまわり、
「ハルマゲドン」と落書きされた塀。
プールの水の入れ替えを缶ビール片手に日がな一日
眺めている絆ちゃん。
水を抜いてゴシゴシ洗って、また水を張って。
溜まったものが流されて、空になってまた満たされる。
庭の雑草をハート型にくり抜いたように整える響一くん。
その真ん中めがけて玩具の弓矢を放つ夏子さん。
「もう帰ってちょうだい」としか言わない、バー「泥舟」のママ。
「忘れたい物は、みんな埋めていいの。
みんな、何かしら埋めて生きてる -
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人(一樹)の死を受けていく話なんだけど、裏表紙のあらすじのとおり、"ゆるゆると"していて、ほのぼのと心温まるお話だった。
ほのぼのしているのは元々のテツコとギフの性格もあるんだろうけど、無理に急いで悲しみから立ち直ろうとするのではなくて、ゆっくり時間が解決してくれるのを2人で待つ感じが、せつなくもあり、温かくもあった。
義父と2人で同居ってなかなかないシチュエーションだし、一樹の死後別々に暮らすこともできただろうけど、テツコにはギフがいてよかったと思うし、ギフもテツコがいてよかったと思う。
家を出られなかったのは一樹との思い出を手放したくなかったのもあるのだろう。
カ -
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2014年『本屋大賞第2位』。
木皿泉、初読み。
7年前に夫・一樹を亡くし、義父・連太郎と未だに一緒に暮らしている、テツコ。
恋人・岩井にプロポーズされるも、断り、にもかかわらず、その関係は…
隣人で一樹の同級生・宝。
一樹の従兄弟・虎尾。
どうなるんだろう、と。
いい関係だな、テツコとギフの関係は。
普通、なかなかありえない関係だと。
それも7年間も。
テツコもギフもいい人なんだよね、で、お互いにいい距離感を保つことができるから、成り立つんだろうな。
岩井さんのところに訪ねていけるギフ。
突然訪ねてきたギフを受け入れる岩井さん。
岩井さんもいい人なんだよな。
だって、見ず知らずの女の子に -
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さざなみのように、ナスミを中心に広がっていく世界。
章あたまのさざなみのイラストもまた素敵だった。
人は死んだらおしまいだが、その人は心の中にまだ残っていることがよくわかる作品で、ナスミのように誰かにあたたかいものを残したいと思えた。
ひとりひとりが彼女から残されたものを手に今を生きていく、そして彼女が美談になり僕らは感動するんだ。捻くれたことが言いたいのではなくて、そういった人は見えない辛さを持っているんだろう。見えてるものが全てではないけど、僕らから見えてる事実は僕らにはそれが全て。
加えて、
やはり物語のいいところは裏を読まなくていいこと。あの人のあの言葉、心の声が嘘ということがま -
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小国ナスミ、享年43。息をひきとった瞬間から、彼女の言葉と存在は湖の波紋のように家族や友人、知人へと広がっていく。命のまばゆいきらめきを描く感動と祝福の物語。(紹介文より)
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まさにタイトルと紹介文のとおり。
ナスミが亡くなるという出来事を、過去から現在から未来から、
本人からまわりから、まわりのまわりから、
いろいろな目線で描いたオムニバス。
主人公とモブ、という物語にありがちな構成ではなく
みんなが繋がっていて、それぞれの人生があるという
当たり前が丁寧に描かれている。
文章がとてもきれいで、大げさな比喩ではないけれど、
単純な表現でもなくて、でも詳細が伝わって -
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ネタバレ木皿食堂シリーズを読むと、自分が欲しかった言葉や知りたかった言葉はこれだったのかと毎回気付かされる。あの時言えなかった自分の気持ちはこれだったのかとも思わせてくれる。
「ダンナは私の頭上に小さな花を降らせてくれる」
「寿司の味はもう覚えていないが、あの日の満足感は忘れていない」
「会いたいと思うのは、無事にいてほしいという、祈りみたいなものなんだろう。」
「居場所というのは、物理的な空間である必要はなく、それさえあれば煮詰まった日々も乗り越えられるという救いのようなもの」
過去の自分を思い出しながらゆっくり読ませてもらいました。楽しい時間でした。