あらすじ
小国ナスミ、享年43。息をひきとった瞬間から、彼女の言葉と存在は湖の波紋のように家族や友人、知人へと広がっていく。命のまばゆいきらめきを描く感動と祝福の物語。2019年本屋大賞ノミネート作。
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•あげたり、もらったり、そういうのを繰り返しながら、生きてゆくんだ、わたしは。そうかお金に変えられないことって、そういうことか。 109
•愛ちゃん、最初はね、ものまねでも何でもいいんだよ。最終的に自分がなりたいものになれればそれでいいんだよ。 157
読む時によって、自分にひびく言葉が変わる本なんだろうと思う。
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2019年本屋大賞ノミネート作。
ドラマ化された富士ファミリーの登場人物であるナスミにスポットをあてる。ナスミは43歳で亡くなるのだか、ナスミは関わったすべての人のなかで、形を変えて存在し続けていく。
人間は死んだら終わりじゃない、亡くなった人からいろんな知恵や優しさ、勇気をもらい、人は人生を生きていく。なんども読み返したくなる素敵な一冊。
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43歳の若さで癌でなくなったナスミの周りにいた人の回想話。さざなみのように周りの人に影響を与えまくってた。ナスミ格好良かった。
人を文字に当てはめる
おんばざらだるまきりくそわか
=生きとし生けるものが幸せでありますように
ダイヤモンド/富士山
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ナスミの最期の「ぽちゃん」。
小さな波が起きて、小説の中の生きる人たちや私にまで余韻となった波が届く。
何をあげて、何をもらったのか、誰も知らない。だがらこそ、それは私の体の中にいつまでもいつまでも残るだろうと思った。
174ページ鷹子さんより
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河出書房新社の社長がおすすめしていて手に取った本。人の死がテーマの本は、血を分けた子どもとか強いつながりとか「死んで何かを遺す」ことが強調される印象を受け、感動しつつもどこか焦るような気持ちにもなっていました。
この本は、頑張って遺そうとしなくても勝手に毎日積み重なってるから大丈夫ですよ、と言われたような気持ちになれてとてもよかった。
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ナスミさんとナスミさんに関わった人たちの話。ナスミさんが亡くなったあとの皆の気持ちや気づきに感動したり温かい気持ちになった。いろんな人の視点で話が進むのが楽しかった。毎日大切に生きていこうと思える本だった。また読みたい。
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さざなみのように、ナスミを中心に広がっていく世界。
章あたまのさざなみのイラストもまた素敵だった。
人は死んだらおしまいだが、その人は心の中にまだ残っていることがよくわかる作品で、ナスミのように誰かにあたたかいものを残したいと思えた。
ひとりひとりが彼女から残されたものを手に今を生きていく、そして彼女が美談になり僕らは感動するんだ。捻くれたことが言いたいのではなくて、そういった人は見えない辛さを持っているんだろう。見えてるものが全てではないけど、僕らから見えてる事実は僕らにはそれが全て。
加えて、
やはり物語のいいところは裏を読まなくていいこと。あの人のあの言葉、心の声が嘘ということがまずない。だって書いてあるから。
リアルでは、もっとたくさんの思惑があって、白黒でも表せなくて、いくら優しい人でも疑ってしまう。
そんな人を疑ったら嫌われるけれども、みんなから好かれてるやつってちょっと怖い。
少しの行動で裏を読んで実は、実はってなるのがオチ。
ナスミは出てる言葉が本心からだからまた僕らの心はあったかく終わるんだろうな。いつかは上を向けるのが小説、ちょっと羨ましい。
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小国ナスミ、享年43。息をひきとった瞬間から、彼女の言葉と存在は湖の波紋のように家族や友人、知人へと広がっていく。命のまばゆいきらめきを描く感動と祝福の物語。(紹介文より)
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まさにタイトルと紹介文のとおり。
ナスミが亡くなるという出来事を、過去から現在から未来から、
本人からまわりから、まわりのまわりから、
いろいろな目線で描いたオムニバス。
主人公とモブ、という物語にありがちな構成ではなく
みんなが繋がっていて、それぞれの人生があるという
当たり前が丁寧に描かれている。
文章がとてもきれいで、大げさな比喩ではないけれど、
単純な表現でもなくて、でも詳細が伝わってくる描き方でとても好み。
心地の良い、読みやすい1冊。
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タイトルの“さざなみ”のように、小国ナスミという一人の女性の死がきっかけとなって、思い出の中の彼女の生前の言動が家族や友人たちの心を揺らめかし広がっていく。
人が人に残していくものについて考えさせられるなぁ。
目に見えない何かをあげたり、もらったりしながら生きてゆくことの意味がナスミさんの生き方を通して流れ込んでくる。
「よいことも悪いことも受けとめて、最善をつくすッ!」の彼女の言葉に共感。
胸を突いたのは、第12話の最後の“絶望しないで生きてゆくということ”の一文。自分がまさに息子に残したい言葉に出会えた。
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人生折り返し、残り時間で何をしようか最近考えていて読んだ本。
難しいことは考えなくていい、あげたりもらったりして生きていけばいい。
死んだ後もずっとそれは続いていくから大丈夫と何だか読み終わった後安心した。
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すごかった
とにかく引き込まれるようにして読みました
ナスミの話から、過去や未来と行き交って、その時その時に同じ時間を過ごした人たちの思いが重なっていきます
亡くなった人は、本当にいなくなっちゃったわけじゃなくて、少しずつ生きてる私たちにくっついてるんだなって
私にもそういう人がいるからわかる
いなくなっちゃったけど、ちゃんといるんだよね
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主人公と思しき人が今にも死にそうな状態から始まる。とてもやるせなくて、これからどうなっていくのだろうと不安いっぱいの滑り出し。
でも読み終わってみれば、死は誰にでも平等にやってくるのだからそれはそれで真摯に受け止め、どう生きるか、だよなぁと思える。
いろんな人と関わりながら、優しくしたりされたり。
ナスミに品の良さみたいなものは感じないけど、まぁいいお話だった。
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人の死にまつわる話でありながら、笑いながら涙ががつたうような、そんな空気感。
人の童貞卒業をだし巻き玉子を食べながら待つナスミと、その彼女に関わる人たちを柔らかく包み込んでゆく。
笑子もチャーミング。
ダイヤ、あってもなくても覗いてそうだな。
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立て続けに人が亡くなるお話読んでるのはなんでかな。ドラマ化されてたのね!見たかったなぁ
1話で亡くなったナスミ。1話ではわからなかったところでだんだん奔放さが見えて意外性も見えて、残りは身近な方のそのあとのお話で時系列の長さがなかなかいいね。
人は亡くなっても自分は日々生きてて、残された思い出とか言葉はいつまでもあるよねぇとしみじみ。
よき涙を流せた
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ドラマ富士ファミリーの原作なのかな?
ナスミにまつわるひとたちの物語。
死んでも、関わった人たちの中で生き続けていく。悲しい話題なのに、不思議と温かくなる。
だが、やはり、本より断然ドラマがいい。
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人は死んだら終わりではない。
今を大切に生きることと
今しか見ないで生きることは違う。
そんなことが心に浮かんできました。
ナスミの生き方が、少しずつみんなの生き方になって広がっていく。
心温まる1冊でした。
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主人公ナスミが43歳という若さでこの世を去る少し前から物語は始まる。ナスミが亡くなって、周りの人達がナスミとの思い出を思い出しながら、自分の人生を前向きに進んでいく姿が印象的。
「第〇話」の下にある小さな「〇」が、さざなみのように波が広がり、やがて消えていく様子が、ナスミの存在が他の人の心に穏やかなさざなみを起こしたことを表していて素敵な演出だと感じた。
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3姉妹の次女ナスミが亡くなるまで、亡くなってからの関係者の話。なんかどっかで読んだな、と思ったら昨夜のカレー、明日のパン(ギフとテツコの話)で同じ筆者だった。
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大切な友人も ガンで43歳で亡くなっているので なんとなく思い入れたっぷりで読み終えた、が。泣ける本!って帯がついていたけど、そこまでじゃなかったような。なんとなく 映像的で サラッとしてて 現実は、やっぱり違うし、思いは人それぞれだし、これはこれでいいんだろうと思う。タイトル買いをしてしまった(笑)
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43歳で病気で亡くなったナスミとその周りの人達のお話。第1話のナスミが死を迎えるまでの心の中のつぶやきが一番心に残った。自分は最期に何を想うのかな。
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マーケットストア「富士ファミリー」を営む
小国家三姉妹の次女ナスミ
43歳で癌になり亡くなる
ナスミの死後の家族、友人をナスミの思い出と共に描く
淡々と描かれるなかにホロッとさせられる
ナスミの生きた証が今を生きる人々に
様々な影響を与え生きる力に変えていく
ナスミの日出夫は「キ」
ナスミは「ガ」
のエピソードが泣きそうになった
人を1文字に表す独特な表現が
ナスミの素敵な人柄だと思った