木皿泉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世の中には誰かを見張るための人のなりすましたロボット「カゲロボ」がいる。いじめや社会の問題を監視するために存在すると言われている。それは人の形であったり、ネコだったり、場合によっては箱の場合もあり…。
生活の中に入り込んで、いろいろな人を監視するための小さかったり大きかったりするロボットたちが、人々に能動的にではなく働きかけ、人の気持ちを変えていくというストーリー。
足の先を切られたネコ、置いていかれた金魚、友達だという箱など、ロボットや機械などがこそっと入ってくる、まあショートショートなのかな?
ただ、後半数本において、それまでの話のストーリーの登場人物を再度出そうとして、無理やり繋げ -
Posted by ブクログ
友人・知人に「この本どう?」って聞かれたら…
「おもしろいよ。すごい感動するわけじゃないけど、短編9編で読みやすいし、ひとつふたつは印象に残るものがあるんじゃないかな」
って、言います。
「はだ」「あし」「こえ」など、身体に寄せたひらがな2文字がそれぞれの短編タイトルになっています。最初に目次見た時も面白いなーと思うけど、読後に見るとまた話を思い出しやすいのもいいですね。(これどんな話だっけ、と思うものもありますが)
裏表紙の紹介文に「押し潰されそうな心に、刺さって抜けない感動が寄り添う、連作短編集」とあり、これを見て読んでみたのですが、私はそこまで感動しなかったですかね・・・。
でもロボ -
Posted by ブクログ
木皿泉さんの初期作品。
1998年~1999年にスカパーで放映されたドラマのシナリオが20年の月日を経て河出文庫で出版される。
イッセー尾形さんと永作博美さんが歳の離れた夫婦を演じた。
舞台となる場所はふたりの家のリビングのみのワンシチュエーションコメディ。
主にふたりの会話の妙で笑わせ、ほっこり、胸がぽ、ぽ、ぽ、とあたたかくなる。
解説は女優で本も出している美村里江さん。
自身は女優デビュー前から熱心な木皿ファンで、デビューしてからも「いつか木皿作品に参加すること」を目標にしていたそう。
しっかりと分析された解説を書かれている。
ネタバレになるから書かないが、第十二話の妻が夫に送った -
Posted by ブクログ
ネタバレ「すいか」で大事な言葉をたくさんいただいたので、お二人の対談エッセイとなれば、是非とも読んでみたいと思い購入した。
心に留めておきたいことメモしておく。
・特に家族ともなると、相手になにかをしてもらうことが当たり前になり、それが引け目となって積み重なり、その人にあらがえなくなる。そうならない方法は「ありがとう」を言うこと。感謝の言葉が届けば、やってもらった側もやった側も、気持ちが空へキレイに消えて行く。
・家族も愛も確かなものではない。この世にある確かなものは好きだという気持ちだけ。
今日の好きは今日の分。明日の好きは明日つくればいい。
・かっぱさんが鬱病になって苦しんで泣いていた時プ